Emanon Business(エマノン・ビジネス)は企業サイトを簡単に作成可能な有料テーマ
Emanon Business(エマノン・ビジネス)とは
WordPressテーマの「Emanon Business(エマノン・ビジネス)」は、主に企業サイトや事業紹介サイトの制作に特化した有料のテーマです。
開発・販売元は株式会社イノ・コードで、親テーマである「Emanon Pro」の機能に加え、フロントページ(トップページ)の設定機能などを追加した子テーマとして提供されています。
主な特徴は以下の通りです。
- 企業サイトを簡単に作成可能: 画像とテキストを入力するだけで、デザインパターンに沿った本格的な企業サイトのフロントページを簡単に制作できます。
- 集客機能が充実: 訪問ユーザーを「問い合わせ」や「資料請求」といったコンバージョン(目標達成)に導くためのCTA(Call To Action/行動喚起)機能などが備わっています。
- デザインの選択肢: ファーストビュー(最初に表示される画面)のデザインパターンを複数(例:6種類)から選べます。
- 内部SEO施策済み: 構造化データに対応するなど、SEO(検索エンジン最適化)に配慮された設計になっています。
- 動作環境: Emanon Pro(親テーマ)のインストール・有効化が必要です。
デザインパターンが決まっており、テキストや画像を入れるだけでサイトが完成するため、ウェブサイト制作が初めての方や、カスタマイズに時間をかけずにコーポレートサイトを制作したい方に適しているテーマと言えます。

エマノンはWeb集客やビジネスの成果を重視する企業サイトにとって、非常に強力なツールとなり得ます。シンプルで信頼感のあるデザインと、充実した集客機能がその大きな魅力です。ただし、デザインの好みやWordPressの習熟度によっては、使い始めに少し学習が必要になるかもしれません。
料金
WordPressテーマ Emanon Business の料金は、12,800円(税込)です。
これは買い切り価格で、親テーマである「Emanon Pro」も含まれています。一度購入すれば、アップデート費用はかからず、自身の保有する複数のサイトで利用が可能です(ライセンスは100%GPL)。
なお、レンタルサーバーによっては、割引価格で提供されている場合もありますので、購入前に確認してみると良いでしょう。
メリットとデメリット
WordPressテーマ「Emanon Business」のメリットとデメリットについて、一般的な情報をまとめます。
メリット
- 企業ホームページを簡単に作れる: ビジネスサイトやコーポレートサイトの構築に特化しており、専門的な知識がなくてもプロフェッショナルな見た目のサイトが作りやすいです。
- 顧客獲得に有効な機能が揃っている: 問い合わせフォームへの導線やCTA(Call to Action)など、コンバージョン(顧客獲得)を意識した機能が充実しています。
- SEO施策がしやすい: SEO内部対策が幅広く実装されており、記事ごとにSEO設定を行うことが可能です。
- ページの表示速度を向上できる機能がある: サイトスピードを向上させるための設定がテーマに備わっています。
- 使いやすいブロックが豊富: WordPressのブロックエディタで利用できる便利なブロックが用意されています。
- サポートが丁寧(という評判がある): 利用者からのサポートに関する良い評判が見られます。
- 試用ができる: (提供元によるかもしれませんが)試用ができる場合があります。
デメリット
- デザインの自由度が低い(Emanon Premiumと比較して): シンプルで統一感のあるデザインに特化しているため、Emanon Premiumなどの他のテーマと比較すると、デザインの自由度は低めです。
- 収益化に関する自由度が低い(Emanon Premiumと比較して): 広告用ボタンの一括管理機能などがなく、記事ごとの設定が必要になるなど、収益化の自由度はEmanon Premiumほどではない点があります。
- 記事の装飾機能が弱い: ブログ記事などの装飾機能が、他の有料テーマに比べて弱いと感じる利用者もいるようです。
- テーマのコピーライトが表示される: コピーライトを削除するためには別途料金が発生する場合があります。
- 初心者には設定項目がやや難しく感じる場合がある: 機能が豊富なため、設定項目が多く、初心者にとっては操作が難しいと感じる可能性があります。
Emanon Businessは、特に複雑な設定なしで収益化を目指す企業サイトやシンプルなテーマを求める方に向いているテーマと言えます。
詳細な機能や最新の情報については、公式サイトや販売ページをご確認ください。
必要なプラグイン
WordPressテーマ「Emanon Business」自体は、SEO対策や構造化データへの対応が施されており、表示速度に関する対策も元々行われているため、必須となるプラグインは比較的少ないとされています。
しかし、機能拡張や利便性を高めるために、以下の点が参考になります。
- ブロックエディタの機能拡張(独自ブロック)
- Emanon Businessにはエディターブロックが同梱されていません。独自ブロックを使ってより柔軟にコンテンツを作成したい場合は、有料プラグイン「Emanon Blocks」を別途購入・有効化することが推奨されています。
- (上位版の「Emanon Premium」には「Emanon Premium Blocks」というプラグインが付属しています。)
- セキュリティ対策
- WordPressサイトの基本的な対策として、「SiteGuard WP Plugin」などのセキュリティプラグインは導入を検討すると良いでしょう。
- その他の機能拡張
- 記事内でスライドショーを使いたいなら「Smart Slider 3」
- コードをカラフルに表示したいなら「Highlighting Code Block」
- 投稿記事の複製には「Yoast Duplicate Post」
- データベースのお掃除には「WP-Optimize」
- Instagramの投稿埋め込みには「Smash Balloon Social Photo Feed」 などが向いているプラグインとして挙げられています。
【Emanonシリーズで不要または非推奨のプラグインの例】
Emanonシリーズには元々機能が組み込まれているため、以下のプラグインは不要または非推奨とされています。
- SEO系プラグイン(All in One SEO Pack、Yoast SEOなど)
- キャッシュ系・圧縮系プラグイン(WP Fastest Cache、WP Super Cache、Autoptimizeなど)
- 関連記事表示プラグイン(Yet Another Related Posts Pluginなど)
- 人気記事表示プラグイン(WordPress Popular Postsなど)
- 目次表示プラグイン(Table of Contents Plusなど)
サイトの運用目的や、使いたい機能に応じてプラグインを選択してください。
必要なカスタマイズ
WordPressテーマ「Emanon Business」は、企業サイトや事業紹介サイトのフロントページが簡単に制作できるよう、デザインパターンやセクション(パーツ)があらかじめ用意されているのが大きな特徴です。
そのため、基本的な企業サイトを制作するだけであれば、画像やテキストを入力するなどの簡単なカスタマイズで十分な場合が多いです。
具体的に必要となる主なカスタマイズは、以下の通りです。
1. 外観 > カスタマイズ での設定
WordPressの管理画面の「外観」>「カスタマイズ」から、サイト全体やフロントページのデザインを調整します。
- フロントページ設定:
- 用意されたセールスセクションなどから必要なセクションを選択し、画像やテキストを入力します。
- ファーストビュー(トップページで最初に表示される領域)のデザインを6種類から選択し、画像やテキストを設定します。
- セクションの並び順を変更します。
- 全体設定(色やレイアウト):
- カスタムカラーを設定し、サイト全体のデザインに統一感を出します。(ブランドカラーなど)
- ロゴの位置、ヘッダーメニューのデザイン、サイドバーの表示位置、記事一覧のカラム数などを調整します。
- SEO設定:
- タイトルタグ、metaタグ、Googleトラッキングタグなどの設定を行います。
2. コンテンツの追加・編集
- 固定ページ・投稿ページの作成:
- 会社概要、サービス紹介、お問い合わせなどの固定ページや、お知らせなどの投稿ページを作成し、コンテンツを入力します。
- CTA (Call to Action) の設定:
- お問い合わせや資料ダウンロードなどに誘導するためのCTAを、ページごとに表示するように設定します。(Emanon Businessには複数作成・指定の機能があります)
3. オプションの検討(必要に応じて)
Emanon Businessはデザインが固定されているため、より自由なカスタマイズや機能拡張をしたい場合は、以下のオプションを検討するのも良いでしょう。
- 別売プラグイン「Emanon Blocks」の導入:
- ブロックエディタに吹き出し、料金テーブルなどのカスタムブロックが追加され、コンテンツデザインの幅が広がります。
- コピーライトの編集(フッターのクレジット表示):
- フッターの「Powered by Emanon Business」などの表記を編集・非表示にしたい場合、別売の**専用プラグイン「コピーライト編集」**を購入するか、テーマファイルを直接改変する必要があります。(テーマファイルの改変は上級者向けです)
Emanon Businessは「カスタマイズ不要でコーポレートサイトの制作が可能」と言われるほど、あらかじめ多くの機能が搭載されていますが、会社の情報やブランドに合わせて上記のような設定・コンテンツ作成は必ず必要になります。
公式テーマや無料テーマのデメリット

WordPressの公式テーマや無料テーマには、いくつかのデメリットがあります。主な点をまとめると以下のようになります。
無料テーマ(公式ディレクトリ含む)の主なデメリット
- 機能性やカスタマイズ性の制限
- 有料テーマに比べて、提供される機能やデザインオプションが限られていることが多く、理想とするウェブサイトを構築するために追加の作業やコーディング知識が必要になる場合があります。
- デザインのユニークさに欠ける:多くの人が利用するため、他のサイトとデザインが似通ってしまう可能性があります。
- サポート体制の不足
- 公式なサポートデスクがない:問題が発生した場合、テーマ開発者からの直接的なサポートは期待できません。公式フォーラムやコミュニティなどの情報に頼る必要があります。
- アップデートの頻度と保証
- アップデートが不定期または停止するリスク:開発者のモチベーションやリソースに依存するため、テーマの更新が途絶えがちになることがあります。
- セキュリティリスク:アップデートがされないテーマは、WordPress本体やプラグインの新しいバージョンとの互換性問題や、セキュリティの脆弱性が放置されるリスクがあります。
- 全体の完成度や細かい設定の自由度
- デザインの細かい部分(例:コメント欄、SNSボタンのオン・オフなど)を自由に設定できないなど、痒いところに手が届かないことがあります。
- 著作権表示や広告
- テーマによっては、フッターなどに開発者や提供サービスの著作権表示(クレジット)が消せない、または削除が有料となっている場合があります。
公式テーマ(無料で提供されているもの)に関する追加の留意点
公式テーマはWordPressの基準を満たしており、一定の品質やセキュリティは保たれていますが、無料テーマ全般のデメリットに加え、以下の点も考慮されることがあります。
- デザインがシンプルで汎用性が高い:多くの公式テーマは、ユーザーが自由にカスタマイズできることを前提に、あえてシンプルな設計になっています。そのため、そのままではデザイン面で物足りなさを感じる場合があります。
- 海外製が多く日本語情報が少ない:公式ディレクトリには海外製のテーマも多く、日本語に対応していない、または利用情報が少ない場合があります。
まとめ
特に企業サイトや収益化を目指すサイトなど、高い機能性、デザイン性、セキュリティ、手厚いサポートが必要な場合は、有料テーマの検討も視野に入れることが推奨されます。
一方、個人的なブログや小規模なサイトであれば、公式テーマや信頼できる無料テーマでも十分に運用可能です。ただし、その場合、カスタマイズやトラブル解決に必要な知識は自分で調達する必要があります。
WordPressの公式テーマ(無料)と有料テーマを比較すると、主に費用、機能・カスタマイズ性、サポート、デザインなどの点で違いがあります。
以下に主な比較ポイントをまとめます。
| あなたの状況 | 推奨されるテーマ |
| 予算をかけたくない、個人ブログ、シンプルなサイトで十分、自分でカスタマイズできる知識がある | 公式テーマ(無料) |
| ビジネスサイトや本格的なサイトを構築したい、デザインの独自性を出したい、豊富な機能やカスタマイズ性が欲しい、初心者でサポートが必要、時間と労力を節約したい | 有料テーマ |
最終的には、あなたのサイトの目的、予算、求める機能、そしてウェブサイト構築のスキルレベルに応じて、最適なテーマを選択することが重要です。有料テーマを選ぶ場合は、評判やサポート体制、アップデートの頻度をしっかり確認することをお勧めします。
おすすめ有料テーマ
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補足情報
- ザ・トール: SEOと収益化を最重視する設計で、アフィリエイターやブロガーに人気が高いテーマです。
- エマノン: 特にBtoBやサービス業など、Webからの顧客獲得(リードジェネレーション)を重視するビジネスサイト構築に適しています。
- ストークSE: モバイルでの見やすさに徹底的にこだわり、余計な装飾を排したデザインが特徴です。商品の魅力を際立たせたいサイトにも向いています。
- リキッドプレス: 豊富なラインナップの中から目的特化型のテーマを選べるのが大きなメリットです。例えば、ニュースサイトならLIQUID MAGAZINE、企業サイトならLIQUID CORPORATEなどがあります。



