MA（マーケティングオートメーション） ツールはマーケティング活動を自動化・効率化する

MAツール（マーケティングオートメーションツール）は、見込み顧客（リード）の獲得から育成、そして営業への引き渡しまでの一連のマーケティング活動を自動化・効率化するためのツールです。

MAツールの主な機能

MA（マーケティングオートメーション） ツールには様々な製品があり、それぞれに特徴や強みがあります。

主なMAツールと、その機能や特徴について解説します。

MAツールは、見込み顧客（リード）の獲得から育成、そして営業への引き渡し、さらには既存顧客へのフォローアップに至るまでのマーケティング活動を自動化・効率化するためのツールです。

主な機能は以下の通りです。

• リード管理機能:
  • Webサイト訪問履歴やメール開封などの顧客データを一元管理します。
• トラッキング機能:
  • 特定の顧客がどのWebページを閲覧したか、どのメールをクリックしたかなどの行動を追跡し、記録します。
• フォーム作成機能:
  • 資料請求や問い合わせ用の入力フォームを簡単に作成し、リード情報を獲得します。
• スコアリング機能:
  • 顧客の属性（役職、業種など）や行動（Webサイト訪問頻度、特定のページの閲覧など）に応じて点数（スコア）を付け、購買意欲の高い顧客（ホットリード） を自動的に判別します。
• シナリオ作成（ナーチャリング）機能:
  • スコアや行動履歴を基に、「資料請求した人にはAというメールを3日後に送る」といった自動でのコミュニケーションの流れ（シナリオ） を設定し、リードを育成（ナーチャリング）します。
• セグメントメール送信機能:
  • リードの属性やスコアに応じてグループ分け（セグメント）し、最適化された内容のメールを自動で配信します。

代表的なMAツール（製品名）

MAツールは、主に「国産ツール」と「外資系ツール」に分けられ、それぞれに強みがあります。

カテゴリ	代表的なツール	主な特徴・強み
国産ツール	SATORI	匿名の見込み顧客（Webサイト訪問者）に対してもアプローチできる機能が充実しており、リードジェネレーション（獲得） に強い。
	BowNow	低価格でシンプルな設計が特徴で、MA初心者や中小企業でも導入しやすい。無料プランがある場合も多い。
	Kairos3 Marketing	使いやすさとサポート体制に定評があり、多機能ながら直感的に操作できる。
外資系ツール	Marketing Cloud Account Engagement (旧 Pardot)	Salesforceとの連携に強く、BtoBの営業・マーケティング部門で一気通貫した管理が可能。
	Marketo Engage (Adobe)	高度なリードナーチャリングと分析機能を持ち、特にB2Bマーケティングの大規模運用に強みがある。
	Marketing Hub (HubSpot)	CRM（顧客管理）が基盤となっており、インバウンドマーケティングに適したオールインワン型。無料プランも提供されている。

• BtoB特化やBtoC特化など、ターゲットによって得意とする分野が異なるツールもあります。

どのMAツールを選ぶかは、自社のマーケティング課題（リード獲得を強化したいのか、リード育成を強化したいのかなど）や予算、既存のシステム（CRM/SFAなど）との連携性によって最適なものが変わってきます。

SATORI（MAツール）

SATORIの主な特徴

• 顧客獲得に強い：
  • 一般的なMAツールは、名前や連絡先がわかっている「実名見込み顧客」へのアプローチが中心ですが、SATORIは氏名などの情報がない「匿名の見込み顧客」にもアプローチできる「アンノウンマーケティング」を強みとしています。
  • Webサイト上の行動履歴を把握し、購買意欲の高い匿名ユーザーにポップアップ表示やプッシュ通知などで接点を作り、実名化を促進します。
• 導入・操作が簡単：
  • 純国産のツールであるため、インターフェースが日本語でシンプルに構成されており、MAツールの運用経験が少ない初心者マーケターでも比較的簡単に導入・操作を始めやすいとされています。
  • Webサイトに計測タグを埋め込むだけで即日運用開始が可能です。
• 充実したサポート体制：
  • 国産ツールならではの手厚いサポートを受けられる点も特徴の一つです。

SATORIの基本料金

主な料金体系は以下の通りです。

費用項目	金額（税別）	備考
初期費用	300,000円	導入時に一度だけかかります。
月額費用	148,000円〜	年間契約が基本で、前払いの一括請求となる場合があります。

💡 ポイント

• 上記の月額費用は「基本機能」を利用できるプランの料金です（Essentialプランなどと呼ばれることがあります）。
• 従量課金が発生する場合があるため、利用量によっては月額が変動する可能性があります。
• 基本的なオンラインサポートやウェルカムミーティングなどはこの料金に含まれています。
• より高度な機能や手厚いコンサルティングをご希望の場合は、別途オプション料金が発生します。

最新の正確な料金や詳細なプランについては、SATORIの公式サイトでご確認いただくか、直接問い合わせることをおすすめします。

BowNow（MAツール）

BowNowの主な特徴

• 「使いこなせる」MAツール:
  • 多機能なMAツールに比べて、本当に必要な機能に絞り込まれているため、複雑な設定が不要で、初めてMAツールを導入する企業でも運用しやすい設計になっています。
• 低コストでの導入が可能:
  • フリープラン（無料）が用意されており、手軽にMAを始めることができます。継続的な運用を検討するスタンダードプランなどもあります。
• シンプルな操作性:
  • 直感的に操作できるシンプルな画面で、専門部署がなくても運用しやすいように工夫されています。

BowNowでできること（主な機能）

1. 見込み顧客（リード）の管理・育成
   • サイト訪問者の企業名特定: Webサイトに訪れたユーザーの企業名を自動で判別・分析できます。
   • 行動ログの取得・分析: 「誰が」「どのページを」「どれくらい」閲覧したかという行動ログを取得し、見込み顧客の興味・検討度合いを可視化します。
   • 自動振り分け（リードスコアリング）: ユーザーの行動に基づいて、検討レベルの高い（アツい）見込み顧客を自動で抽出し、営業部門への連携を効率化します。
2. 情報発信・アプローチ
   • メール配信機能: 見込み顧客の関心に合わせたメールマガジンやシナリオメールを配信し、育成（ナーチャリング）を行います。
   • フォーム作成機能: 問い合わせフォームや資料請求フォームなどを簡単に作成できます。
3. 営業連携
   • BowNowで抽出したホットリード（確度の高い見込み顧客）のリストを営業担当者に連携し、タイムリーなアプローチをサポートします。

料金プランの例

BowNowには、無料で使えるプランと、機能やリード数が増える有料プランがあります。

プラン名	費用（税抜）	主な利用制限（例）
フリープラン	月額0円	リード数100件まで、PV数50,000PVまで、一部機能制限あり
スタンダードプラン	月額36,000円	リード数5,000件まで、PV数50,000PVまで、機能は無制限

• この他に、初期費用や、リード数・PV数に応じた従量課金オプションなどがある場合があります。最新かつ正確な情報は公式サイトでご確認ください。

BowNowは、「MAを導入したいけど、複雑なものは使いこなせるか不安」「低コストで始めたい」という企業に特におすすめのツールです。

Kairos3 Marketing（MAツール）

国産のクラウド型MAツールとして、特に「現場に定着しやすい」ことを目指しており、BtoB（企業間取引）ビジネスに特化した機能やサポートが充実しています。

1. MA+SFA一体型（「Kairos3」として）
   • MA（マーケティングオートメーション）機能を持つ「Kairos3 Marketing」と、SFA（営業支援ツール）機能を持つ「Kairos3 Sales」が連携することで、見込み客の獲得から商談、受注までの顧客データを一元管理し、販売プロセス全体を可視化できます。
2. 顧客（リード）の可視化と育成
   • メールの開封、Webサイトの閲覧、セミナー参加、資料請求など、見込み客のあらゆる行動履歴を記録・可視化します。
   • これらの行動や属性に基づいたスコアリングにより、今すぐ営業がアプローチすべき「ホットリード」を抽出・通知します。
   • 顧客の興味関心に合わせたシナリオメールを自動配信し、リードを効率的に育成（ナーチャリング）できます。
3. 使いやすさとサポート
   • 直感的に操作できる画面設計（UI）が特徴で、専門知識がなくてもフォームやLP（ランディングページ）の作成、メール配信、分析レポート作成などが容易に行えます。
   • 伴走型のサポートにも力を入れており、ツールの定着と活用を支援しています。

主な機能（一例）

カテゴリ	機能の例
リード獲得・管理	フォーム作成、LP作成（ノーコード）、Webポップアップ、AI名刺スキャン、オフラインイベント（セミナー・展示会）管理
リード育成	メール・SMS配信、自動追客シナリオ設定、Web行動追跡（トラッキング）、セグメンテーション（顧客分類）
営業連携・分析	スコアリング、HOTリード通知、カスタムレポート、SFA「Kairos3 Sales」との連携、他社ツール（Zoom, kintone, Salesforceなど）との連携

「Kairos3 Marketing」は、特に営業・マーケティング部門間の連携を強化し、データに基づいた効率的な営業活動を後押しすることを目指したMAツールです。

WordPressがWEBマーケティングに有利な理由

WordPressは、WEBマーケティングを実施するためのプラットフォームとして、多くの企業や個人に活用されています。特にSEO（検索エンジン最適化）に強い構造を持っていることと、拡張性の高さが大きな理由です。

WordPressがWEBマーケティング、特にコンテンツマーケティングやSEOで優れている主な点は以下の通りです。

1. SEO対策のしやすさ（検索エンジンに好まれる構造）

• クローラーに優しい構造: WordPressは、検索エンジンのロボット（クローラー）がサイトを巡回しやすく、コンテンツを正しく認識しやすい構造で設計されています。これにより、検索結果での上位表示（SEO）に有利になります。
• 豊富なSEOプラグイン: 「All in One SEO」や「Yoast SEO」といったプラグインを導入することで、HTMLや専門知識がなくても、タイトルタグやメタディスクリプションの設定、サイトマップの自動生成など、SEOに不可欠な設定を簡単に行うことができます。
• 表示速度: SEOに強いテーマを選び、画像を最適化するなどの対策を講じることで、ページの読み込み速度を速く保ちやすく、ユーザー体験（UX）の向上と検索エンジンからの評価アップに繋がります。

2. 高い拡張性と多様な機能

• プラグインによる機能追加: WordPressの最大の強みの一つがプラグインです。
  • アクセス解析: Google Analyticsとの連携を簡単に行えます。
  • フォーム作成: お問い合わせフォームを簡単に設置できます。
  • EC機能: WooCommerceなどのプラグインでオンラインストア（ECサイト）を構築できます。
  • SNS連携: 記事のソーシャルシェアボタンを簡単に設置できます。
  • セキュリティ: セキュリティを強化するプラグインも豊富です。
• 豊富なデザインテーマ: 用途に応じた多種多様なデザインテーマがあり、専門的なコーディング知識がなくてもプロフェッショナルなサイトデザインを実現できます。企業のコーポレートサイトからブログ、メディアサイト、ECサイトまで、様々なタイプのサイトを構築可能です。

3. コンテンツ更新の容易さ

• 簡単な記事投稿・編集: 直感的な操作で記事の投稿や編集が簡単に行えるため、コンテンツを継続的かつ迅速に増やしやすいです。検索エンジンは新しい情報や頻繁に更新されるコンテンツを評価する傾向があるため、これはSEO上も重要です。

注意点

WordPressを導入しただけで自動的にWEBマーケティングに成功するわけではありません。

• 正しいSEO施策の実行: キーワード選定やユーザーのニーズを満たす質の高いコンテンツ作成、内部リンクの最適化など、基本的なSEO施策を正しく行う必要があります。
• 表示速度の最適化: プラグインを多用しすぎたり、大きな画像を使ったりするとサイトの表示速度が低下し、SEOに悪影響を及ぼす可能性があります。適切なテーマ選びや最適化が必要です。
• セキュリティ対策: 世界的なシェアが高いため、サイバー攻撃の標的になりやすい側面もあります。定期的なアップデートやセキュリティプラグインの導入が不可欠です。

WEBマーケティングに適したWordPressテーマ比較

WEBマーケティングに適したテーマとは、SEO対策機能の充実、表示速度の速さ、コンバージョン（CV）を高めるための機能（CTA、LP作成機能など）、そしてビジネス利用に適したデザインや機能を持つものを指します。

この基準に基づき、各テーマの特性を考慮した順位付けと、それぞれの特徴をまとめた表がこちらです。

順位	テーマ名	WEBマーケティング適性の主な理由・特徴
1	Emanon（エマノン）	「売れる仕組み」に特化したビジネス向けテーマ。Web集客・CV向上に焦点を当てた機能（LP、CTA、ファーストビューの訴求力）が豊富。SEOにも配慮されている。
2	THE THOR（ザ・トール）	「究極のSEO最適化テーマ」を謳うだけあり、高速表示とSEOに強い構造。着せ替えデザインや洗練されたデザインで、サイトの信頼性を高めやすい。集客と収益化を両立。
3	RE:DIVER（リダイバー）	ブロックエディタ完全対応で、HTML/CSS知識なしでもデザインの自由度が高い。初心者にも優しく、サービス紹介や実績掲載などビジネスサイトに必要なブロックが豊富で、収益化にも向く。
4	LIQUID PRESS（リキッドプレス）	「プロフェッショナルなウェブサイト構築」を標榜し、企業・ビジネス向け機能が充実。マルチサイト対応やセキュリティ・安定性への配慮があり、本格的なWeb戦略に向く。
5	GOLD MEDIA（ゴールドメディア）	メディアサイト運用に特化したテーマ。記事の訴求力や回遊率を高める機能があり、コンテンツマーケティングにおける集客力向上に貢献。
6	STORK SE（ストーク SE）	「やさしい」ブログをコンセプトに、読みやすさ・使いやすさを追求。デザインが美しく、アフィリエイトブログなど個人での収益化に適しているが、ビジネス特化機能は上位テーマに劣る。
7	GOLD BLOG（ゴールドブログ）	ブログ・アフィリエイト向けのデザインと機能を持ち、シンプルで使いやすい。特化した大規模なWebマーケティング機能は上位テーマに譲る。

補足事項

• 順位は目安です:
  • テーマの評価は、利用目的（企業サイト、アフィリエイト、メディア）や運用者のスキル、重視する機能によって変動します。
  • Emanonは「集客・売れる仕組み」に特化している点で、ビジネス利用におけるWEBマーケティング適性が高いと判断しました。
• 最新のアップデート状況:
  • WordPressやGoogleのアップデートに対応し、常に改善されているテーマは、長期的なWEBマーケティングにおいて有利になります。選択の際は、開発の活発さも重要です。

順位	サーバー名	ウェブマーケティング向きのポイント	速度	安定性	コストパフォーマンス
1位	ConoHa WING（コノハ）	国内最速クラスの表示速度が最大の強み。WordPressとの相性が抜群で、設定も簡単。集客やSEOに最も有利。	◎	◎	〇
2位	LOLIPOP（ロリポップ）	ハイスピードプラン以上が高速で安定性が高い。初心者から上級者まで幅広く対応しており、コストと性能のバランスが良い。	〇	〇	◎
3位	KAGOYA（カゴヤ）	特にビジネス用途や法人利用に強い。安定性とサポート体制に定評があり、アクセスが急増するサイトでも安心。	〇	◎	〇
4位	さくらレンタルサーバー	老舗ならではの安定稼働と高い信頼性が魅力。価格は安価だが、速度面では上位に一歩譲る。個人ブログなど、速度よりコスト重視のサイト向け。	△	〇	◎
5位	リトルサーバー	非常に安価で小規模なサイト向け。速度や安定性よりも初期費用や月額費用を抑えたい場合に選択肢となる。	△	△	◎

選定のポイント解説

1位：ConoHa WING

ウェブマーケティングにおいて最も重要な表示速度で他社を圧倒しています。これはSEOの評価や直帰率の改善に直結するため、本格的に集客を目指すサイトに最適です。

2位：LOLIPOP

特に「ハイスピードプラン」は、ConoHa WINGに匹敵する速度と、手頃な価格設定のバランスが非常に優れており、幅広いユーザーにおすすめできます。

3位：KAGOYA

安定したサーバー運用と充実したサポートが強みで、アフィリエイトなどの個人利用よりも、企業のオウンドメディアやECサイトなど、信頼性を重視するビジネス用途に適しています。

4位・5位：さくら・リトルサーバー

これらは速度よりもコストメリットが大きいサーバーです。マーケティング目的での利用では、上位のサーバーと比較して表示速度が劣るため、本格的な集客を狙う場合は上位3つからの選択をおすすめします。

ご自身のサイトの規模や予算、目指すパフォーマンスに応じて最適なサーバーを選ぶことをお勧めします。