WordPressのカスタムフィールドでメモを残したい

カスタムフィールドを使う

記事にその記事特有のメモを残しておきたいことがあります。メモを残してくれるプラグインもありますが、ここではカスタムフィールドを使う方法を紹介します。

WordPressのカスタムフィールドにメモを残す方法はいくつかあります。

1. デフォルトのカスタムフィールド機能を使う

最も基本的な方法は、WordPressに標準で備わっているカスタムフィールド機能を使うことです。

  1. 投稿または固定ページの編集画面を開きます。
  2. 画面右上の「オプション」または「設定」ボタン(歯車アイコン⚙️)をクリックし、「カスタムフィールド」を有効にします。
  3. エディターの下部に「カスタムフィールド」セクションが表示されるので、「新規追加」をクリックします。
  4. 「名前」に任意のキー名(例:memonote)を、「値」に残したいメモの内容を入力します。
  5. 投稿を更新または公開します。

この方法の利点は、プラグインを使わずに手軽に使えることです。ただし、毎回手動でフィールドを追加する必要があり、少し手間がかかります。

2. プラグインを使う

より効率的で使いやすいメモ機能が必要な場合は、カスタムフィールド用のプラグインを使うのが一般的です。

  • Advanced Custom Fields (ACF) 最も有名なカスタムフィールドプラグインです。直感的なインターフェースで、様々な種類のフィールド(テキスト、画像、日付など)を簡単に作成できます。メモ用のテキストフィールドを作成して、特定の投稿タイプに表示させることができます。
  • Custom Post Type UI (CPT UI) カスタム投稿タイプとカスタムタクソノミーを作成するためのプラグインですが、ACFと組み合わせて使うことで、より構造的なメモ機能を構築できます。

これらのプラグインを使えば、一度設定すればメモ用のフィールドが自動的に表示されるので、管理がとても楽になります。

3. テーマのfunctions.phpを編集する(上級者向け)

もしプラグインを使いたくない場合や、特定のテーマに組み込みたい場合は、テーマのfunctions.phpファイルにコードを記述して、カスタムメタボックスを作成する方法もあります。

これはPHPの知識が必要になりますが、以下のようなコードを追加することで、独自のメモ欄をエディターに表示させることができます。

PHP

function add_memo_meta_box() {
    add_meta_box(
        'memo_meta_box',          // メタボックスのID
        'メモ',                   // タイトル
        'display_memo_meta_box',  // 表示する関数
        'post',                   // 表示する投稿タイプ
        'normal',                 // 表示位置
        'high'                    // 優先度
    );
}
add_action( 'add_meta_boxes', 'add_memo_meta_box' );

function display_memo_meta_box( $post ) {
    $memo = get_post_meta( $post->ID, '_memo_key', true );
    wp_nonce_field( 'save_memo_data', 'memo_nonce' );
    echo '<textarea name="memo_field" rows="4" style="width:100%;">' . esc_textarea( $memo ) . '</textarea>';
}

function save_memo_meta_data( $post_id ) {
    if ( ! isset( $_POST['memo_nonce'] ) || ! wp_verify_nonce( $_POST['memo_nonce'], 'save_memo_data' ) ) {
        return;
    }
    if ( defined( 'DOING_AUTOSAVE' ) && DOING_AUTOSAVE ) {
        return;
    }
    if ( ! current_user_can( 'edit_post', $post_id ) ) {
        return;
    }

    if ( isset( $_POST['memo_field'] ) ) {
        update_post_meta( $post_id, '_memo_key', sanitize_textarea_field( $_POST['memo_field'] ) );
    }
}
add_action( 'save_post', 'save_memo_meta_data' );
Code language: PHP (php)

この方法では、既存のテーマファイルを直接編集するため、テーマのアップデート時に変更が上書きされないように注意が必要です。子テーマのfunctions.phpに記述するのが良いでしょう。

まとめ

  • 手軽に試したい: デフォルトのカスタムフィールド機能がおすすめです。
  • 効率的に使いたい: Advanced Custom Fields (ACF) のようなプラグインを使うのが最も簡単で便利です。
  • 開発者向け: テーマに直接組み込みたい場合は、functions.phpを編集してカスタムメタボックスを作成します。

ご自身の目的に合わせて、最適な方法を選んでみてください。

メタボックスとは、投稿や固定ページなどの編集画面に追加できるカスタマイズ可能なセクションのことです。これにより、標準の編集画面にはない、特定の投稿タイプに関連する追加情報を入力・表示することができます

WordPressをカスタマイズする方法

WordPressをカスタマイズする主な方法と、それぞれの概要、難易度をまとめた表を作成しました。WordPressのカスタマイズは、目的や技術的なスキルレベルに応じて様々なアプローチがあります。

方法概要主な目的難易度
テーマの変更デザインの基本構造、レイアウトを一新します。無料・有料のものが多数あります。デザイン、全体的な機能の変更低〜中
テーマカスタマイザーWordPress標準機能で、テーマの色、フォント、ヘッダー画像などをコードを書かずに変更します。見た目の微調整、ロゴやウィジェットの設定
プラグインの導入既存のWordPressにない機能(お問い合わせフォーム、SEO対策、セキュリティ強化など)を追加します。機能の追加・拡張低〜中
CSSの追加テーマの見た目(色、サイズ、配置など)を細かく調整するために、カスタムCSSを追記します。デザインの微調整
子テーマの使用と編集親テーマを直接編集せず、子テーマを作成し、その中のファイル(functions.php やテンプレートファイルなど)を編集して機能を変更・追加します。機能やレイアウトの変更(テーマのアップデートに備える)中〜高
テーマファイルの直接編集親テーマのファイル(header.php, index.php など)を直接編集します。機能やレイアウトの根本的な変更
カスタムテーマ・プラグイン開発既存のものを使わず、ゼロから独自のテーマやプラグインをPHPなどを使い開発します。独自のデザインと機能の実装最も高

カスタマイズのヒント

  • 簡単な変更から始める場合は、「テーマカスタマイザー」や「プラグインの導入」が最も手軽です。
  • デザインを少し変えたい場合は、「CSSの追加」が強力です。
  • 本格的な機能追加やレイアウト変更を行う際は、テーマのアップデートで変更が消えないように「子テーマの使用と編集」を強くお勧めします。

WordPressテーマ カスタマイズのしやすさ 傾向比較

一般的にWeb上で言われている評判や特徴に基づいて、「コード知識が少ない人が、手軽にデザインを変更できる(=カスタマイズしやすい)」という視点での傾向をまとめています。

順位 (※傾向)テーマ名主な特徴とカスタマイズの傾向
1THE THOR(ザ・トール)専用カスタマイザー機能が非常に豊富で、コードを書かずに細部までデザインを変更できる。多機能ゆえに操作が複雑に感じる場合もあるが、カスタマイズの幅は広い。
2STORK SE(ストークSE)シンプルな構造で、初心者でも迷いにくい設計。ブログ運営に特化した機能が充実しており、特別な知識がなくても見栄えの良いデザインになりやすい。
3Emanon(エマノン)マーケティング・ビジネスサイト向け。専用ブロックやウィジェットが用意されており、必要な要素を簡単に配置できる。多機能なPro版などがある。
4LIQUID PRESS(リキッドプレス)標準機能は抑えつつも、カスタマイズの拡張性が高い。知識があれば自由に変更しやすいが、THE THORほど専用設定項目は多くない傾向。
5RE:DIVER(リダイバー)比較的新しいテーマで、Webサイト制作向けのモダンなデザインが特徴。専用機能でのカスタマイズと、コードカスタマイズのバランスが取れている。
6GOLD MEDIA(ゴールドメディア) / GOLD BLOG(ゴールドブログ)開発元が同じで、多機能性を売りにしていることが多い。多機能ゆえに初心者には難しいと感じる部分もあるが、専用のオプションは用意されている。