SEOプラグインRank MathとAll in One SEOとYoast SEOを比較
WordPressの主要なSEOプラグインであるRank Math、All in One SEO (AIOSEO)、Yoast SEOの3つを比較します。それぞれに特徴があり、最適な選択はユーザーのニーズによって異なります。
機能・特徴の比較
| 特徴 | Rank Math | All in One SEO (AIOSEO) | Yoast SEO |
| リリース | 比較的新しい(2018年) | 歴史が長い | 歴史が長い |
| 操作性 | ユーザーフレンドリー、モジュール式で必要な機能を選べる | ユーザーフレンドリーで直感的、特にメタボックスが高評価 | シンプルで直感的、初心者向け |
| 無料版の機能 | 最も豊富(スキーママークアップ、Google Search Console連携など) | 基本的なSEO機能が充実 | 基本的なSEO機能、読みやすさ分析など |
| スキーママークアップ | 非常に優れている(無料版でも多くのタイプに対応) | 豊富なカスタマイズオプション | 基本的な対応 |
| キーワード分析 | 複数キーワードに対応(無料版では5つまで) | 複数キーワードに対応 | 1つのフォーカスキーフレーズ(有料版で拡張) |
| コンテンツ分析 | 詳細なチェックリストを提供 | ユーザーフレンドリーなインターフェースで改善点を提示 | 読みやすさ(可読性)分析に強みがあるが、日本語対応に課題 |
| 価格設定 | 有料版は比較的安価で多くのサイトで利用可能 | 機能やサイト数に応じてプランがある | 他に比べて有料版が高価な傾向 |
| ターゲット | 中級者〜上級者、多機能性を求めるユーザー | 初心者〜上級者、バランスの取れた機能性を求めるユーザー | 初心者、シンプルさを求めるユーザー |
各プラグインの強みとおすすめのユーザー
1. Rank Math
| 強み | おすすめのユーザー |
| 無料版の機能が圧倒的に豊富(多くのプレミアム機能が無料) | 予算を抑えつつ多機能性を求めるユーザー |
| スキーママークアップに優れ、リッチリザルト対応が進んでいる | 中級者〜上級者、技術的なSEOも重視したいユーザー |
| インターフェースがモダンで分かりやすい | 複数のサイトを運営しているユーザー(有料版のライセンス体系が有利なため) |
2. All in One SEO (AIOSEO)
| 強み | おすすめのユーザー |
| ユーザーフレンドリーなインターフェースと直感的な操作性 | 初心者から、機能性と使いやすさのバランスを求めるユーザー |
| メタボックスが視覚的に魅力的で、タイトルの改善点などを即座に提供 | 高度な機能と徹底したカスタマイズを求める上級者 |
| サイトマップやOGP設定などのカスタマイズオプションが豊富 | Googleアナリティクス連携やローカルSEO機能を利用したいユーザー |
3. Yoast SEO
| 強み | おすすめのユーザー |
| シンプルで直感的なインターフェース、設定が容易 | 初心者、基本的なSEO対策だけできれば良いと考えるユーザー |
| コンテンツの可読性分析(読みやすさ)に強みがある | 基本的なSEOとコンテンツの質に注力したいユーザー |
| 長年の実績と信頼性がある | シンプルなプラグイン構成を好むユーザー |
まとめ
どのプラグインが「最高」かは一概には言えませんが、現在のトレンドと機能の充実度から判断すると、以下のようになります。
- 多機能性・高コスパを重視するなら:Rank Math(無料版で提供される機能の多さから、多くのユーザーに選ばれています。)
- 使いやすさ・バランスを重視するなら:All in One SEO (AIOSEO)(直感的でユーザーフレンドリーな設計が魅力です。)
- シンプルさ・実績を重視するなら:Yoast SEO(長年の信頼があり、基本機能はしっかりとカバーしています。)
ご自身のスキルレベルや必要な機能に応じて、最適なプラグインを選んでください。
利用数で比較
Yoast SEOが500万以上の有効インストール数で最も多く、次いでAll in One SEOが300万以上の有効インストール数となっています。Rank Mathも非常に人気がありますが、上記の2つに比べると有効インストール数は一般的に少ない傾向にあります。
これは主に、Yoast SEOとAll in One SEOがより長い期間にわたって存在し、WordPressコミュニティでの評判を確立してきたためです。Rank Mathは後発ですが、豊富な機能と使いやすさで急速にユーザー数を伸ばしています。
有効インストール数の比較(概算)
| プラグイン名 | 有効インストール数(概算) | 備考 |
| Yoast SEO | 500万以上 | 最も長い歴史を持ち、SEOプラグインの代名詞的存在。 |
| All in One SEO | 300万以上 | Yoast SEOと並ぶ老舗プラグイン。多くの機能を持つ。 |
| Rank Math | 調査結果に具体的な数値なし(急速に成長中) | 後発ながら多機能で人気が高く、ユーザー数を急速に増やしている。 |
注意点:
- これらの数値は、WordPress.orgの公式データに基づくものであり、変動する可能性があります。
- 「利用数」は、プラグインが現在アクティブにインストールされているウェブサイトの数を示しており、ダウンロード総数とは異なります。
どのプラグインを選ぶかは、単純な利用数だけでなく、機能、インターフェースの使いやすさ、サポート体制などを考慮して、ご自身のウェブサイトのニーズに合わせて検討することをおすすめします。
各プラグインの簡単な特徴
- Yoast SEO:
- 特徴: コンテンツの可読性(リーダビリティ)とSEOスコアを分かりやすく表示するインターフェースが特徴的です。長年の実績と安定性があります。
- All in One SEO:
- 特徴: Yoast SEOと並ぶ老舗。初心者にも使いやすい設計と、XMLサイトマップやソーシャルメディア連携などの基本的な機能を網羅しています。
- Rank Math:
- 特徴: 比較的新しいプラグインですが、多機能で軽量、セットアップウィザードが優れており、Schema Markup(構造化データ)機能が充実している点などが高く評価されています。
どのプラグインも基本的なSEO対策は網羅していますが、それぞれに特化した機能や操作感の違いがあります。
利用料金で比較
「Rank Math」「All in One SEO (AIOSEO)」「Yoast SEO」について、現在の情報を基に利用料金を比較します。
これらのプラグインには、基本的に無料版と有料版(プレミアム版)があり、有料版はより高度な機能や複数サイトでの利用、専用サポートなどを提供しています。
以下の料金は執筆時点の年間支払いの概算(米ドル表記)であり、割引や為替レート、税金によって変動する可能性があります。最新かつ正確な情報は必ず公式サイトでご確認ください。
WordPress SEOプラグイン 利用料金比較
| プラグイン名 | プラン名 (個人・小規模向け) | 年間料金 (概算) | サイト数 (概算) | 主な特徴 (有料版) |
| Rank Math | PRO | $59 – $89 | 個人の無制限サイト | 高機能、多くの機能を無料で提供している傾向がある。AI機能も充実。 |
| All in One SEO (AIOSEO) | Basic | $49.50 – $99.50 | 1サイト | 初心者にも使いやすい設計。独自のスコアリングシステム。 |
| Yoast SEO | Premium | $89 – $118.80 | 1サイト | 長年の実績と信頼。コンテンツの読みやすさ分析に強み。 |
※各社には、より多くのサイトやクライアントサイトに対応するための上位プラン(例:Business、Agency、Eliteなど)があります。
詳細な比較 (主要プラン)
1. Rank Math (PROプラン)
- 料金の目安: 年間 $59 から $89 程度
- 特徴:
- 個人のウェブサイトなら無制限で利用可能(Proプラン)。
- 非常に多くの機能を無料で提供しており、無料版でも高い評価を得ています。
- 有料版では、高度なSchemaマークアップ、Google News/Video SEO、より詳細な分析機能などが利用できます。
2. All in One SEO (AIOSEO) (Basic/Plusプラン)
- 料金の目安: Basicプランで年間 $49.50 から $99.50 程度(セール価格による)
- 特徴:
- プランによってサポートされるサイト数が異なります (Basicは1サイト)。
- 有料版では、ローカルSEO、画像SEO、リダイレクトマネージャーなどの機能が追加されます。
- セールが多く、表示価格が変動しやすい傾向があります。
3. Yoast SEO (Premiumプラン)
- 料金の目安: 年間 $89 から $118.80 程度(1サイト)
- 特徴:
- 単一サイトでの利用が基本で、$99/年(税抜)前後の価格設定が多いです。
- 有料版では、内部リンクの提案、リダイレクトマネージャー、複数のキーワード最適化などが提供されます。
- 複数サイトの場合は、割引が適用されるマルチサイトサブスクリプションが用意されています(例: 5サイトで$229/年など)。
選び方のポイント
料金だけでなく、機能の充実度や使いやすさも重要な選定基準となります。
- 最も安価に始めたい場合:
- All in One SEO のBasicプランや、各プラグインの無料版が選択肢になります。
- 個人の複数サイトで利用したい場合:
- Rank Math のPROプランは、個人サイトなら無制限に利用できるため、非常にコストパフォーマンスが高いと言えます。
- 信頼性と老舗のサポートを重視する場合:
- 長年の実績がある Yoast SEO は、多くのユーザーに支持されています。
- 高度な機能やAI機能を重視する場合:
- Rank Math は、特に多機能性や最近のAIを活用した機能の面で積極的です。
ご自身のサイトの規模や必要な機能、予算に合わせて、まずは無料版を試してみることをお勧めします。
プラグインのリスクを回避する

WordPressプラグインの利用には、ウェブサイトの機能拡張というメリットがある一方で、いくつかのセキュリティや安定性に関するリスクが伴います。
主なリスク
1. セキュリティの脆弱性
プラグインにセキュリティ上の欠陥(脆弱性)が含まれていると、それを悪用したサイバー攻撃の標的になる可能性があります。
- 不正アクセス・サイトの改ざん:脆弱性を突かれて管理画面に不正アクセスされたり、ウェブサイトの内容が改ざんされたりします。
- 情報漏洩:ユーザーの個人情報や機密データが盗み出されるリスクがあります。
- マルウェア感染:悪意のあるコードやマルウェアを仕込まれ、サイト訪問者に被害が及んだり、サイトがDDoS攻撃などの犯罪の踏み台に利用されたりする可能性があります。
- 未更新のプラグイン:開発が停止されたり、長期間更新されていないプラグインは、既知の脆弱性が修正されないまま放置され、特に危険性が高まります。
2. ウェブサイトの安定性・パフォーマンスへの影響
- 動作の競合(コンフリクト):複数のプラグイン同士、またはWordPress本体やテーマとの相性が悪く、機能不全やレイアウトの崩れ、エラーが発生することがあります。
- 表示速度の低下:特に多くのプラグインを導入しすぎると、ウェブサイトの読み込みに必要なリソースが増加し、表示速度が遅くなることがあります。
3. メンテナンスの手間とコスト
- 更新の必要性:セキュリティを維持し、WordPress本体のアップデートに対応するため、プラグインも定期的に最新版へ更新する必要があります。この更新作業や、更新後に問題が発生しないかの確認(動作確認)に手間がかかります。
- 互換性の問題:WordPress本体のメジャーアップデートや、他のプラグインの更新により、特定のプラグインが動作しなくなる互換性の問題が生じることがあります。
リスクを最小限に抑える対策
これらのリスクを避けるためには、以下の点に注意することが重要です。
- 信頼できるソースからのみ導入する:WordPress公式プラグインディレクトリなど、信頼できる提供元からのみプラグインをダウンロードし、導入前に評価やレビュー、最終更新日、インストール数などを確認しましょう。
- 定期的な更新:WordPress本体、テーマ、そしてすべてのプラグインを常に最新の状態に保ちましょう。
- 不要なプラグインの削除:使用していないプラグインは無効化するだけでなく、サーバーから削除しましょう。
- 導入数を絞る:本当に必要な機能に絞り込み、プラグインの導入数は最小限に抑えましょう。
有料テーマはプラグインのリスク回避につながることがある
WordPressの有料テーマを使うことで、ある程度はプラグインのリスク回避につながることがありますが、完全にリスクを避けられるわけではありません。以下のポイントで詳しく解説します。
有料テーマで回避できるリスク
1. 基本機能がテーマに含まれている
有料テーマには、以下のような機能が最初から組み込まれていることが多いです:
- SEO対策
- デザインのカスタマイズ(色・フォント・レイアウト)
- SNS連携
- パンくずリスト
- 目次表示
- 広告管理
- カスタムウィジェット
このため、追加のプラグインを入れずに済む=プラグインによるバグやセキュリティリスクを減らせます。
それでもプラグインが必要なケース
高度な機能はプラグインが必要
- ECサイト機能(WooCommerce)
- 多言語化(Polylang、WPML)
- 会員制サイト(MemberPressなど)
- バックアップやセキュリティ(UpdraftPlus、Wordfence)
- 高速化(キャッシュ系プラグイン)
有料テーマでも、これらの機能まではカバーしきれません。つまり、信頼できるプラグイン選びは必須です。
⚠️ 注意点
| リスク | 有料テーマでの軽減可否 | コメント |
|---|---|---|
| プラグイン間の競合 | △ | 内蔵機能で代用できれば回避可 |
| セキュリティの脆弱性 | △ | プラグイン削減で多少減るが、ゼロではない |
| アップデートによる不具合 | △ | 有料テーマは保守されていることが多いが、プラグインとの相性次第 |
| サポートの欠如 | ◯ | 有料テーマはサポート付きが多く、安心感あり |
結論:リスクは減らせるがゼロにはできない
- 有料テーマで必要最低限の機能が揃えば、プラグインを減らせるのでリスク軽減につながります。
- ただし、どうしても必要なプラグインは信頼性・更新頻度・レビューをしっかり確認して使うことが重要です。
補足アドバイス
- テーマとプラグインの相性問題もあるため、有名なテーマ(例:SWELL、JIN:R、THE THORなど)+評判の良いプラグインの組み合わせが安心です。
- 子テーマを使うことで、カスタマイズ時のトラブルも回避しやすくなります。
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| テーマ名 | 主な特徴・強み | 適したサイト |
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補足情報
- ザ・トール: SEOと収益化を最重視する設計で、アフィリエイターやブロガーに人気が高いテーマです。
- エマノン: 特にBtoBやサービス業など、Webからの顧客獲得(リードジェネレーション)を重視するビジネスサイト構築に適しています。
- ストークSE: モバイルでの見やすさに徹底的にこだわり、余計な装飾を排したデザインが特徴です。商品の魅力を際立たせたいサイトにも向いています。
- リキッドプレス: 豊富なラインナップの中から目的特化型のテーマを選べるのが大きなメリットです。例えば、ニュースサイトならLIQUID MAGAZINE、企業サイトならLIQUID CORPORATEなどがあります。




