Twenty Twenty(2020年)はWordPress 5.3の新デフォルトテーマ
Twenty Twentyとは
WordPressテーマ Twenty Twentyは、WordPress 5.3のデフォルトテーマとして2019年11月12日にリリースされました。このテーマは、WordPressの新しいエディターであるブロックエディター(Gutenberg)の柔軟性を最大限に活用できるように設計されています。
主な目的は、ユーザーがブロックエディターの機能をより簡単に理解し、活用できるようにすることにあります。Twenty Twentyは、従来のWord Processorのようなエディターとは異なり、様々なブロックを組み合わせて動的なレイアウトを構築することを重視しています。
Twenty Twenty の主な特徴
- ブロックエディターに最適化: ブロックエディターの全幅エディタースタイルに対応しており、エディターでの見た目が実際のサイトとほぼ同じになります。カラム、グループ、メディアなどを組み合わせて、多様なレイアウトを作成できます。
- シンプルなデザイン: 特定の用途に限定されず、ブログ、ビジネスサイト、ポートフォリオサイトなど、様々なタイプのサイトに適用しやすいシンプルでクリーンなデザインが特徴です。
- サイトロゴのサポート: ビジネスロゴや個人のアバターとしてサイトロゴを設定できます。
- カバーテンプレート: アイキャッチ画像上に投稿のタイトルを表示する「カバーテンプレート」というページテンプレートが含まれています。
- 言語サポート: 多くの言語で最適なスタイルが含まれており、ローカルシステムフォントを使用することで、様々な文字に対応しています。
- カスタマイズ性: カスタマイザーから背景色やアクセントカラーを変更でき、選択した色に基づいてサイト上のすべての要素の色が自動的に計算され、アクセシビリティにも配慮されています。
- メニューの選択: デスクトップ向けに、常に表示される横並びのメニューと、メニューボタンに隠れている拡張可能なメニューの2種類から選べます。
Twenty Twentyは、WordPressのブロックエディターへの移行を促進し、ユーザーがより自由にサイトデザインを行えるようにすることを目的としたテーマと言えるでしょう。
Twenty Twentyの使い方
WordPressテーマ「Twenty Twenty」は、WordPressのデフォルトテーマの一つで、ブロックエディタの機能を最大限に活用できるように設計されたミニマリストなテーマです。その使い方について、主なポイントを以下にまとめます。
1. Twenty Twentyテーマの有効化
- WordPressダッシュボードにログインします。
- 「外観」 > 「テーマ」 に移動します。
- インストールされているテーマの一覧から「Twenty Twenty」を探し、「有効化」 ボタンをクリックします。もしインストールされていない場合は、「新規追加」 から検索してインストールできます。
2. カスタマイズの基本
Twenty Twentyは、「カスタマイザー」(「外観」>「カスタマイズ」)を通じて多くの設定を変更できます。
- サイト基本情報:
- サイトタイトルとキャッチフレーズを設定します。
- サイトロゴを設定できます。推奨サイズは幅240px、高さ180pxです。
- 色:
- 背景色(デフォルトはライトベージュ)、ヘッダーとフッターの背景色(デフォルトは白)、メインカラー(デフォルトはピンク)の3つの色設定を変更できます。これらの色を変更することで、サイト全体の雰囲気を簡単に変更できます。
- 選んだ色に基づいて、テキストの色は自動的に計算され、高いコントラストが保たれるようになっています。
- メニュー:
- デスクトップ向けに、横並びのメニューと**展開可能なメニュー(メニューボタンに隠れている)**の2種類のメニューを設定できます。両方を組み合わせて使うことも可能です。
- フッターメニューも設定できます。
- モバイルメニューは、デスクトップメニューの設定に応じて表示されます。
- ウィジェット:
- サイトコンテンツの下、フッターの上に2つのウィジェットエリアがあります。広い画面では自動的に2カラムで表示されます。
- トップページの表示:
- 「設定」>「表示設定」から、トップページを「最新の投稿」にするか「固定ページ」にするか選択できます。
3. ブロックエディタの活用
Twenty Twentyは、WordPressのブロックエディタ(Gutenberg)を最大限に活用するように設計されています。
- ページや投稿の作成:
- 新しい投稿やページを作成する際、ブロックエディタを使ってコンテンツを自由に配置できます。
- 見出し、段落、画像、ギャラリー、引用、カラム、グループなど、さまざまなブロックを利用できます。
- カバーテンプレート:
- 特定のページや投稿に「カバーテンプレート」を適用できます。これは、全幅の画像や動画の上にテキストを重ねて表示するのに適しています。
- 「カスタマイザー」の「カバーテンプレート」セクションで、背景画像のオーバーレイの色や不透明度、テキストの色などを設定できます。
- ブロックのスタイル:
- Twenty Twentyでは、ブロックエディタ内で利用できるフォントサイズが4種類用意されています。
- アクセントカラーを設定すると、エディタのカラーパレットも有効になります。
- ブロックの幅は、メインカラム(最大580px)、ワイド(最大1200px)、全幅(画面全体)の3種類が利用できます。
4. その他のヒント
- スターターコンテンツ: まだページも投稿も作成していない新規サイトの場合、カスタマイザーを開いて「公開」をクリックすると、テーマのデモページと同じ内容のスターターコンテンツがインストールされます。
- 子テーマの利用: 長くTwenty Twentyを使用し、CSSなどをカスタマイズしたい場合は、親テーマのアップデートで変更が消えないように子テーマを作成することをおすすめします。
- 日本語フォントのサポート: Twenty Twentyは、日本語を含む多様な言語のタイポグラフィにも対応しています。
Twenty Twentyはシンプルでクリーンなデザインが特徴で、ブログからビジネスサイトまで幅広い用途に対応できます。ブロックエディタの機能を使いこなすことで、柔軟なレイアウトを作成することが可能です。
Twenty Twentyの注意点
WordPressテーマ「Twenty Twenty」は、WordPress 5.3 でデフォルトテーマとしてリリースされた、ミニマリストなデザインが特徴のテーマです。ブロックエディタ(Gutenberg)の活用を前提に作られています。
利用する上での注意点としては、以下のような点が挙げられます。
- デザインのシンプルさゆえのカスタマイズの必要性:
- Twenty Twentyは非常にシンプルなデザインが特徴です。そのため、個性を出すためには、CSSをカスタマイズしたり、追加のブロックプラグインなどを利用したりする必要があるでしょう。
- 特定の機能やレイアウトを実現したい場合、テーマに直接それらの機能が備わっていないため、自分でコードを追加したり、別のプラグインを探す手間が発生する可能性があります。
- ブロックエディタへの依存:
- Twenty Twentyはブロックエディタの進化に合わせて設計されています。もし、クラシックエディタを主に利用している場合や、ブロックエディタに不慣れな場合は、その特性を十分に活かせない可能性があります。
- 特定のテンプレートの挙動:
template-canvas.php
などの特定のページテンプレートを使用した場合、サイトヘッダーやモーダルメニューが取り入れられない、フッターが消去されるなどの挙動があります。これらのテンプレートを使用する際は、その特性を理解しておく必要があります。
- デフォルトテーマとして残しておくことの推奨:
- WordPressの「サイトヘルス」機能などで、デフォルトテーマ(Twenty Twentyなど)を削除しないように推奨されることがあります。これは、現在使用しているテーマに問題が発生した場合に、サイトが表示されなくなることを防ぐためです。基本的には、現在使用していなくても、念のためインストールされたままにしておくのが良いでしょう。
- スターターコンテンツの利用条件:
- Twenty Twentyにはデモページと同じ内容のスターターコンテンツが含まれていますが、これは「まだページも投稿も作成していない新規のサイトへインストールした場合のみ」有効化できます。
Twenty Twentyは、WordPressの基本的な機能とブロックエディタの可能性を最大限に引き出すための、良いベーステーマと言えます。しかし、より高度な機能や独自のデザインを求める場合は、追加のカスタマイズやプラグインの検討が必要になるでしょう。
公式テーマと有料テーマを比較
WordPressの公式テーマ(無料)と有料テーマを比較すると、主に費用、機能・カスタマイズ性、サポート、デザインなどの点で違いがあります。
以下に主な比較ポイントをまとめます。
比較項目 | WordPress公式テーマ(無料) | 有料テーマ |
費用 | 無料 | 1万円〜3万円程度の買い切り型、または月額/年額のサブスクリプション型が多い |
機能・カスタマイズ性 | シンプルで基本的な機能に限定されることが多い。高度な機能はプラグインで補う必要がある。 | 多機能で、ドラッグ&ドロップビルダーや豊富なレイアウトオプションなど、高度なカスタマイズ機能が組み込まれていることが多い。 |
デザイン | シンプルで、他のサイトとデザインが似る可能性がある。 | プロフェッショナルで高品質なデザインが多く、独自性を出しやすい。特定の業種に特化したテーマもある。 |
サポート | 公式フォーラムなど、コミュニティベースのサポートが中心で、個別対応は期待できないことが多い。 | テーマ開発者による専門的なサポート(メール、チャットなど)が提供されることが多く、初心者には安心。 |
アップデート | 公式ディレクトリに登録されているため、セキュリティや互換性のチェックはされているが、機能追加の頻度はテーマによる。 | 定期的なアップデートがあり、最新のWordPressやプラグインとの互換性、セキュリティ対策がより迅速に行われる傾向がある。 |
コードの品質・安全性 | 公式テーマは厳格な審査基準をクリアしているため、一定の品質・安全性は担保されている。 | 評判の良いテーマは高品質だが、中にはコードが複雑すぎたり、セキュリティに問題があるものも存在する可能性があるため、選定に注意が必要。 |
SEO対応 | 基本的なSEO対策はされているが、高度な最適化はプラグインに依存することが多い。 | 内部SEOが最適化されているテーマが多い。 |
まとめと推奨
あなたの状況 | 推奨されるテーマ |
予算をかけたくない、個人ブログ、シンプルなサイトで十分、自分でカスタマイズできる知識がある | 公式テーマ(無料) |
ビジネスサイトや本格的なサイトを構築したい、デザインの独自性を出したい、豊富な機能やカスタマイズ性が欲しい、初心者でサポートが必要、時間と労力を節約したい | 有料テーマ |
最終的には、あなたのサイトの目的、予算、求める機能、そしてウェブサイト構築のスキルレベルに応じて、最適なテーマを選択することが重要です。有料テーマを選ぶ場合は、評判やサポート体制、アップデートの頻度をしっかり確認することをお勧めします。
テーマ名 | 主な特徴・強み | 適したサイト |
ザ・トール (THE THOR) | 国内最高クラスのSEO最適化と高速表示 プロ仕様の美しいデザインを簡単に実現(着せ替え機能あり) アフィリエイトに役立つランキング作成機能やCTAが充実<記事装飾機能が豊富で、読みやすいコンテンツ作成を支援 | アフィリエイトブログ、本格的なメディアサイト、集客を重視するビジネスサイト |
エマノン (Emanon) | Web集客・ビジネス利用に特化した機能が豊富 CTA(行動喚起)、LP(ランディングページ)、メルマガ専用ページなどを簡単に作成 企業サイト、オウンドメディアに適したデザイン WooCommerce対応でネットショップにも利用可能(Premium) | コーポレートサイト、企業ブログ、オウンドメディア、リード獲得を目的としたビジネスサイト |
ストークSE (STORK SE) | 「誰が使っても美しいデザイン」を追求したモバイルファースト設計 シングルカラム(1カラム)レイアウトに特化し、コンテンツへの集中度が高い ブロックエディタに最適化され、直感的な操作が可能 シンプルかつ洗練されたデザインで、汎用性が高い | 商品・サービスのブランディングサイト、ミニマルな企業サイト、シンプルで美しいブログ |
リキッドプレス (LIQUID PRESS) | 用途別に豊富なテーマ(マガジン、コーポレートなど)が用意されている 高いSEO対策と構造化データ対応 多言語対応機能(LIQUID CORPORATEなど) カスタマイザーでの直感的な編集が可能 | メディアサイト(ブログ)、多言語対応が必要な企業サイト、目的に合わせたテーマを選びたいサイト |
補足情報
- ザ・トール: SEOと収益化を最重視する設計で、アフィリエイターやブロガーに人気が高いテーマです。
- エマノン: 特にBtoBやサービス業など、Webからの顧客獲得(リードジェネレーション)を重視するビジネスサイト構築に適しています。
- ストークSE: モバイルでの見やすさに徹底的にこだわり、余計な装飾を排したデザインが特徴です。商品の魅力を際立たせたいサイトにも向いています。
- リキッドプレス: 豊富なラインナップの中から目的特化型のテーマを選べるのが大きなメリットです。例えば、ニュースサイトならLIQUID MAGAZINE、企業サイトならLIQUID CORPORATEなどがあります。