AIを使ってWordPressのデザインをする
WordPressのデザインをする
AIはWordPressのデザインを支援・自動化できます。
最近では、AIを活用したWordPressウェブサイトビルダーやプラグインが多数登場しており、デザイン作業を大幅に効率化できるようになっています。
主な機能としては、以下のようなものがあります。
AIによるWordPressデザイン支援の主な機能
1. ページデザイン・レイアウトの生成
- Webサイト全体の自動生成: サイトの目的や業種、希望の雰囲気などをテキストで入力するだけで、AIがトップページや下層ページのデザイン、レイアウトを自動で提案・生成します。例えば「ミニマルで素朴な雰囲気の陶芸工房のランディングページ」といった指示でデザインのたたき台を作成できます。
- レイアウトの提案: 特定のページセクションやコンテナのレイアウトをAIが生成し、デザインのアイデアを提供します(例: Elementor AI、Divi AI)。
2. コンテンツ(テキスト・画像)の生成・最適化
- コンテンツ文章の生成: 見出しや本文、キャッチコピーなどのテキストコンテンツをAIが作成します。
- 画像の生成・選定: 記事の内容に合わせたアイキャッチ画像や挿入画像を生成したり、画像素材を選定したりします。
- SEO支援: 生成したコンテンツが検索エンジンで上位表示されやすくなるよう、SEO(検索エンジン最適化)を考慮した提案を行います。
3. カスタマイズ・コード生成
- デザインの微調整: AIが生成したデザインを基に、色、フォント、レイアウトなどを後から自由にカスタマイズできます。AIはあくまで出発点として機能します。
- コードスニペットの生成: Webサイトに特定の機能を追加したり、デザインを細かく調整したりするためのHTML、CSS、JavaScriptなどのコードをAIが生成します。
代表的なAIツール
- AIウェブサイトビルダー: ZipWP、10web、SeedProd、WordPress.com AIウェブサイトビルダーなどがあります。
- プラグイン・ビルダー統合: Divi AI(Divi Builderに統合)、Elementor AI、Kubio AIなどがあります。
これらのAIツールを使うことで、専門知識がない初心者でもプロフェッショナルな見た目のWebサイトを短時間で作成できるようになり、Webデザイナーの作業効率向上にも役立っています。
デザインができるAI
WordPressのデザインを支援するAIツールには、ウェブサイト全体を自動生成するものから、特定のデザイン要素やコンテンツ作成を補助するものまで、いくつかの種類があります。
主なWordPress向けAIツールには以下のようなものがあります。
1. AIウェブサイトビルダー/ジェネレーター
ビジネスの概要や希望するサイトの種類などを入力するだけで、AIがレイアウト、デザイン、テキスト、画像を自動で提案・生成し、数分でプロフェッショナルなWordPressサイトの土台を作成します。
- 10Web AI: AI技術を活用したWordPressウェブサイト制作・ホスティングプラットフォーム。既存サイトのURLを入力してWordPressへの変換・複製機能も強力です。
- ZipWP: 1分以内にウェブサイトを作成できることを謳うAIウェブサイトビルダー。
- SeedProd: ドラッグ&ドロップ式のページビルダーにAIライティングやAI画像生成機能を組み合わせています。
- BluehostのAIサイトクリエイター: ホスティングサービスにバンドルされたAIサイト作成機能で、デザイン案を複数提案します。
- WordPress.com AI ウェブサイトビルダー: WordPress.comが提供する機能で、テキスト入力だけでデザインからコンテンツまで自動生成します。
2. ページビルダー統合型AI(プラグイン)
既存の人気のページビルダー(ElementorやDiviなど)にAI機能が組み込まれており、デザインの調整やコンテンツ作成を効率化します。
- Elementor AI: Elementorビルダー内で、テキスト生成、画像の生成・編集、背景の削除・置換など、デザインとコンテンツの両面をAIがサポートします。
- Divi AI: Divi Builderに組み込まれたAIツール。コンテンツ生成や画像制作、コード生成を自動化し、ページ全体のレイアウト作成にもAIを活用できます。
3. その他のデザイン・開発支援AI
デザインやコンテンツ制作の特定の側面をサポートするツールや、開発者向けのAIもあります。
- CodeWP: WordPress開発に特化したAIコードアシスタント。特定の機能を実装するためのコードを生成します。
- Midjourney / DALL-Eなどの画像生成AI: これらのツールで生成した画像をWordPressサイトのデザイン素材として利用できます。
- Kubio AI: ブロックエディター(Gutenberg)の拡張機能として、AIによるデザイン支援や文章作成を提供します。
これらのAIツールは、デザインスキルがないユーザーでもプロフェッショナルなサイトを短時間で構築したり、既存のウェブデザイナーの作業効率を大幅に向上させたりするために活用されています。利用目的や予算に応じて最適なツールを選ぶと良いでしょう。
人気のAIサイトビルダー
AIサイトビルダーは、質問に答えるだけでAIがサイトの構成やデザインを自動で提案・生成してくれるツールです。専門知識がなくても短時間でプロフェッショナルなウェブサイトを作成できるのが最大の魅力です。
主な人気AIサイトビルダーを以下の表にまとめました。
主要AIサイトビルダーの比較
サービス名 | 主な特徴・強み | こんな人におすすめ |
Wix | 高度なAI支援と豊富なテンプレート。デザインの柔軟性が高い。SEO対策機能も充実。 | デザインの自由度を重視しつつ、AIのサポートも活用したい人。幅広いサイトニーズに対応可能。 |
Squarespace | 美しく、洗練されたデザインのサイト作成に特化。マーケティング機能も強力。 | クリエイティブなサイトや、ブランドイメージを重視する企業・個人。デザインを最優先したい人。 |
Hostinger ウェブサイトビルダー | 予算にやさしい価格設定。無料ドメインや専門家による設計サポートがある場合も。 | コストを抑えてAIサイト作成を始めたい人や、手軽さを求める人。 |
Jimdo(ジンドゥー) | シンプルな設定とスピーディな公開が強み。日本語サポートも充実。ナビに従うだけでAIが生成。 | 初心者で、とにかく早く簡単にサイトを公開したい人。操作の手軽さを重視する人。 |
IONOS ウェブサイトビルダー | AI主導のマーケティングツールを探している企業に最適。 | マーケティングや集客を強化したい中小企業。 |
Shopify | AIを活用したeコマースストアの構築に特化。 | オンラインショップを開設・運営したい人。 |
10Web | WordPress連携が可能で、より柔軟な運用ができる。SEOプラグインや解析ツールとの互換性が高い。 | WordPressベースでAIの恩恵を受けたい、より高度なカスタマイズやSEO対策を行いたい人。 |
AIサイトビルダーのメリット・デメリット
AIサイトビルダーは非常に便利ですが、従来の構築方法と比較していくつか知っておくべき点があります。
メリット (強み)
- 専門知識が不要:プログラミングやデザインの知識がなくても、質問に答えるだけでサイトが生成される。
- 制作時間の短縮:数分から数時間でウェブサイトの土台が完成するため、大幅な時間短縮になる。
- レイアウト・SEO最適化:AIが自動的に見栄えの良いレイアウトや、SEOに配慮した構造を提案してくれる場合がある。
デメリット (弱み)
- デザインの柔軟性が限定的:特にテンプレートベースのサービスでは、Wixなどの一部サービスを除いて、デザインのカスタマイズ範囲が限定されることがある。
- 他社との差別化の難しさ:テンプレートを使用する場合、競合他社と似たデザインになりやすい可能性がある。
- 移行の困難さ:特定のプラットフォームに依存するサービスが多く、将来的に別の環境(例:WordPress)への移行が困難になる可能性がある。
AIサイトビルダーの利用料
AIサイトビルダーの利用料は、サービスや提供される機能によって大きく異なります。一般的なサービスの中から、代表的なAIサイトビルダーの料金体系の例をいくつかご紹介します。
注意点:
- 以下の料金はあくまで一般的な例であり、最新の情報や詳細については、必ず各サービスの公式サイトをご確認ください。
- 多くの場合、月額料金は年間契約を前提としたもので、月単位の契約だと割高になることがあります。
- 機能やサポートの範囲はプランによって異なります。
AIサイトビルダーの例 | プランの例 | 月額料金の目安 (年間契約) | 主な特徴の例 |
WordPress関連 (ZipWP, Divi AIなど) | 無料プラン | 0円 | 基本的なAI生成機能、テスト利用など |
コストパフォーマンス/ベーシックプラン | $10〜$20程度 (約1,500円~3,000円) | カスタムドメイン、追加ストレージ、AIクレジット、限定テンプレート | |
プロ/ビジネスプラン | $20〜$50程度 (約3,000円~7,500円) | 無制限のページ、より多くのAIクレジット、SEO機能、Eコマース機能、優先サポート | |
Wix ADI (WixのAI機能) | ベーシックプラン | 1,000円〜2,000円程度 | カスタムドメイン接続、広告非表示、限定的なストレージ |
ビジネス/Eコマースプラン | 2,000円〜4,000円程度 | Eコマース機能、より大きなストレージ、決済機能 | |
Squarespace (AI機能を含む場合) | パーソナルプラン | 2,000円〜3,000円程度 | カスタムドメイン、基本的なウェブサイト機能 |
ビジネスプラン | 3,000円〜5,000円程度 | Eコマース機能、高度な分析機能 | |
Mobirise AI | 無料 | 0円 | 基本的な機能、無料での利用 |
有料プラン (買い切り型もあり) | 価格は提供される機能による | カスタマイズ性の向上、追加機能 |
重要なポイント:
- 無料プランの確認: 多くのビルダーには無料プランやトライアル期間があり、AI機能の使い勝手を試すことができます。
- 必要な機能の確認: Eコマース機能、予約システム、会員機能など、サイトに必要な機能がどのプランに含まれているかを確認してください。
- 為替レートの変動: 外貨建ての料金の場合、日本円での支払額は為替レートによって変動します。
- 契約期間: 年間契約と月間契約で月額料金が大きく変わることがあります。
AIがWordPressを変える
AIはWordPressを大きく変えつつあります。
AIの統合は、WordPressサイトの作成、管理、そしてユーザー体験の方法に革命をもたらしています。これは、ウェブサイトの所有者や開発者にとって非常に大きな変化です。
AIがWordPressにもたらす主な変化
1. コンテンツ作成の効率化
AIは、記事の見出しや構成案の提案、本文の自動生成、要約、翻訳などをサポートし、コンテンツ作成にかかる時間を大幅に短縮しています。画像生成AIもメディアファイルの作成を支援しています。
2. SEOと最適化の強化
AIは、より効果的なキーワード選定、メタタグの最適化、内部リンクの提案、競合分析、そしてSEOスコアの診断と改善提案をリアルタイムで行うことで、検索エンジンでの順位向上を助けています。
3. ユーザー体験(UX)の向上
- パーソナライズ: AIがユーザーの行動や好みを学習し、個々のユーザーに合わせたコンテンツや商品のおすすめを表示できます。
- チャットボット: AIを活用したチャットボットプラグインが、柔軟な応答とFAQへの自動回答を通じて、ユーザーサポートを自動化しています。
- 翻訳: AI翻訳ツールにより、ウェブサイト全体の多言語対応がシームレスに行えるようになっています。
4. サイト管理とパフォーマンスの改善
AIは、セキュリティの脅威検出、トラフィックの急増時のリソース割り当て、サイト表示速度の最適化など、サイトの運用・管理タスクの自動化にも利用され始めています。
今後の方向性
AIはすでに多くのWordPressプラグインやテーマに組み込まれており、今後もその統合は進むでしょう。
- より深い自動化: デザイン、コーディング、デバッグなど、より専門的なタスクの自動化が進む可能性があります。
- AIアシスタント: WordPressのダッシュボード内で、ウェブサイト管理のあらゆる側面をサポートする高度なAIアシスタントが標準になるかもしれません。
AIはWordPressを「コンテンツ管理システム」から「インテリジェントなウェブサイト構築・運用プラットフォーム」へと進化させていると言えます。ただし、AIが作成したコンテンツの品質チェックや最終的な調整は、引き続き人間が行うことが重要です。
AIがWordPress有料テーマに与える影響
AIは、WordPress有料テーマの開発と利用に革新的な変化と競争の激化をもたらしています。
AIによる主な影響
AIは、主に以下の点で有料テーマ市場に影響を与えています。
影響の側面 | 具体的な変化 | 有料テーマへの影響 |
サイト構築・デザインの自動化 | AIビルダーがテキストや指示に基づいてデザイン構造、レイアウト、コンテンツの初期案を自動生成。 | 構築時間の短縮、初心者でも洗練されたサイト制作が可能に。テーマの差別化要因が「デザインテンプレート」から「AI連携機能」や「高度なカスタマイズ性」へ移行。 |
機能の効率化と高度化 | AIによるSEO分析、コンテンツ生成・校正、画像生成、多言語翻訳、カスタマーサポート(チャットボット)などの機能がテーマやプラグインに統合。 | 有料テーマは、高度なAI連携機能やSEO最適化設計を標準搭載することで、無料テーマとの差別化を図る必要性が高まる。 |
カスタマイズの簡素化 | AIコーディングやプロンプト指示によるレイアウト修正、機能追加が容易になる。 | ノーコード/ローコードでの深いカスタマイズ性が重要になる。ユーザーはより手軽に、自分の要望に合わせたサイトを構築できるようになる。 |
ユーザーエクスペリエンス(UX)向上 | ユーザーの行動や好みに基づいたパーソナライズされたコンテンツ推奨が可能に。 | 訪問者のエンゲージメントを高め、滞在時間を延ばす「賢い」機能が付加価値となる。 |
市場の競争激化 | AIビルダーの登場により、従来の「デザイン済みパッケージ」としてのテーマ価値が相対的に低下。 | テーマ開発者は、単なるデザインだけでなく、継続的なアップデート、充実したサポート、独自のAI統合、セキュリティ対策など、包括的なサービスで優位性を確立する必要がある。 |
AIがあってもWordPressテーマは必要
AIがあってもWordPressテーマは必要です。
AIはWordPressサイト構築のプロセスを劇的に効率化しますが、テーマが果たす基本的な役割は依然として重要だからです。
AIとWordPressテーマの関係
AIは、WordPressテーマの作成やカスタマイズ、コンテンツ生成を支援する強力なツールとして機能します。
1. AIが提供するもの (効率化・土台作り)
- サイトの自動生成
- AIビルダー(例:SeedProd AI、10Web AIなど)は、サイトの種類や説明を入力するだけで、デザインの土台となるテーマ、レイアウト、コンテンツ(テキストや画像)を数分で自動生成できます。
- 時間とコストの削減
- デザインやコーディングの知識がなくても、プロフェッショナルな見た目のサイトを迅速に立ち上げられるため、個人事業者やスモールスタートに特に有効です。
- コンテンツ・SEOの最適化
- AIライティングツールは、テーマ内のページや投稿記事のコンテンツ生成や、SEOに配慮した調整を支援します。
2. テーマが依然として必要な理由 (構造・機能・基盤)
- ウェブサイトの骨格・構造
- WordPressにおいて「テーマ」は、サイトの視覚的なデザイン(見た目)と機能(レイアウトや動作)を定義する基本セットです。AIが生成するのも、このテーマをベースにした「ウェブサイトの設計図」または「完成形」です。
- カスタマイズと拡張性
- AIが作成した土台(テーマ)があっても、ブランドのイメージに合わせるための細かい調整や機能の追加が必要です。テーマがあることで、ユーザーはフルサイト編集(FSE)などの機能を使って、AIが生成した構造の上に独自のカスタマイズを加えることができます。
- パフォーマンスと品質
- AIが生成するコードやデザインの効率性(サイトの表示速度や軽快さ)は、選択されたテーマやビルダーの品質に左右されます。パフォーマンスの高いテーマを選択することは、ユーザーエクスペリエンスやSEOに不可欠です。
要するに、AIは「速く、高品質なテーマやサイトを生成する能力」を提供するのであり、テーマという「WordPressの基本構造」自体が不要になるわけではありません。 AIはテーマをよりアクセスしやすく、強力にするための進化版のツールと考えるのが適切です。
テーマ名 | 主な特徴・強み | 適したサイト |
ザ・トール (THE THOR) | 国内最高クラスのSEO最適化と高速表示 プロ仕様の美しいデザインを簡単に実現(着せ替え機能あり) アフィリエイトに役立つランキング作成機能やCTAが充実<記事装飾機能が豊富で、読みやすいコンテンツ作成を支援 | アフィリエイトブログ、本格的なメディアサイト、集客を重視するビジネスサイト |
エマノン (Emanon) | Web集客・ビジネス利用に特化した機能が豊富 CTA(行動喚起)、LP(ランディングページ)、メルマガ専用ページなどを簡単に作成 企業サイト、オウンドメディアに適したデザイン WooCommerce対応でネットショップにも利用可能(Premium) | コーポレートサイト、企業ブログ、オウンドメディア、リード獲得を目的としたビジネスサイト |
ストークSE (STORK SE) | 「誰が使っても美しいデザイン」を追求したモバイルファースト設計 シングルカラム(1カラム)レイアウトに特化し、コンテンツへの集中度が高い ブロックエディタに最適化され、直感的な操作が可能 シンプルかつ洗練されたデザインで、汎用性が高い | 商品・サービスのブランディングサイト、ミニマルな企業サイト、シンプルで美しいブログ |
リキッドプレス (LIQUID PRESS) | 用途別に豊富なテーマ(マガジン、コーポレートなど)が用意されている 高いSEO対策と構造化データ対応 多言語対応機能(LIQUID CORPORATEなど) カスタマイザーでの直感的な編集が可能 | メディアサイト(ブログ)、多言語対応が必要な企業サイト、目的に合わせたテーマを選びたいサイト |
補足情報
- ザ・トール: SEOと収益化を最重視する設計で、アフィリエイターやブロガーに人気が高いテーマです。
- エマノン: 特にBtoBやサービス業など、Webからの顧客獲得(リードジェネレーション)を重視するビジネスサイト構築に適しています。
- ストークSE: モバイルでの見やすさに徹底的にこだわり、余計な装飾を排したデザインが特徴です。商品の魅力を際立たせたいサイトにも向いています。
- リキッドプレス: 豊富なラインナップの中から目的特化型のテーマを選べるのが大きなメリットです。例えば、ニュースサイトならLIQUID MAGAZINE、企業サイトならLIQUID CORPORATEなどがあります。