Twenty Nineteenのカスタマイズ – WordPressテーマ

Twenty Nineteenのカスタマイズ
WordPressチームによって作成されたTwenty Nineteenは、ブロックエディターの持つ力を引き立たせるよう設計されているテーマです。すべてのデフォルトブロック用カスタムスタイルを含み、エディターでの表示がサイト上の表示と同じになるように作られています。
WordPressテーマ「Twenty Nineteen」は、WordPress 5.0で導入されたデフォルトテーマの一つです。
その特徴は以下の通りです。
- ブロックエディター(Gutenberg)を最大限に活用 することを念頭に設計されており、編集画面と実際の表示が近いのが特徴です。
- シンプルで洗練されたタイポグラフィ を重視しており、コンテンツの可読性が高いです。
- ミニマルなデザイン で、様々な種類のウェブサイト(ブログ、ビジネスサイトなど)に適応しやすいように作られています。
- 1カラムのレイアウト を採用しており、コンテンツが強調されるデザインです。
- カスタムカラー や カスタムロゴ などのカスタマイズ機能も備わっています。
- フッターにウィジェットエリアがあります。
- ヘッダーにはソーシャルアイコンメニューを追加できます。
「Twenty Nineteen」は、シンプルながらも汎用性が高く、ブロックエディターの機能を試したいユーザーにとって良い選択肢となります。
テーマカスタマイザー
テーマカスタマイザーは、WordPressの管理画面から外観を簡単に変更できる機能です。Twenty Nineteenでも、ロゴの変更、色の設定、ヘッダー画像の変更など、様々なカスタマイズが可能です。
Twenty Nineteenのテーマカスタマイザーへのアクセス方法:
- WordPress管理画面にログインします。
- 左側のメニューから「外観」->「カスタマイズ」をクリックします。
Twenty Nineteenのテーマカスタマイザーで変更できる主な項目(一般的なもの):
テーマカスタマイザーの項目は、WordPressのバージョンや追加しているプラグインによって多少異なる場合がありますが、Twenty Nineteenでは一般的に以下の項目が利用できます。
- サイト基本情報:
- サイトのタイトルとキャッチフレーズの変更
- サイトアイコン(ファビコン)の設定
- 色:
- テーマの基本色(プライマリーカラー)の変更
- ヘッダー画像:
- ヘッダー画像のアップロードと設定
- 背景画像:
- サイトの背景画像のアップロードと設定
- メニュー:
- ナビゲーションメニューの作成と配置
- ウィジェット:
- サイドバーやフッターなどのウィジェットエリアにウィジェットを追加・削除・並び替え
- ホームページ設定:
- フロントページを最新の投稿にするか、固定ページにするかの設定
- ブログ投稿ページの設定
- 追加CSS:
- カスタムCSSを記述して、さらに詳細なスタイル調整を行う
テーマカスタマイザー使用時のポイント:
- リアルタイムプレビュー: 変更を加えると、右側のプレビュー画面でリアルタイムに反映されます。
- 公開ボタン: 変更を確定するには、左上にある「公開」ボタンをクリックする必要があります。クリックしないと変更は保存されません。
- 下書き保存/予約公開: WordPressのバージョンによっては、「下書きとして保存」や「予約公開」のオプションが利用できる場合もあります。
- 元に戻す: 変更を公開する前であれば、プレビューを閉じるか、設定を元に戻すオプションがある場合もあります。
カスタマイズの注意点
WordPressテーマ「Twenty Nineteen」のカスタマイズに関する注意点ですね。Twenty Nineteenはシンプルで使いやすいテーマですが、カスタマイズを行う際にはいくつか考慮すべき点があります。
以下に主な注意点を挙げます。
1. 子テーマの利用を強く推奨する
これはTwenty Nineteenに限らず、WordPressテーマをカスタマイズする際の最も重要な注意点です。
- なぜ子テーマが必要か?: WordPressのテーマは頻繁にアップデートされます。親テーマ(Twenty Nineteen本体)を直接編集してしまうと、アップデートの際に変更が上書きされて消えてしまいます。子テーマを使えば、親テーマの機能を継承しつつ、独自のカスタマイズを安全に行うことができます。
- 子テーマの作り方:
wp-content/themesディレクトリ内に新しいフォルダを作成し、その中にstyle.cssとfunctions.phpを配置するのが基本です。style.cssには親テーマを読み込む記述(Template: twentynineteenなど)が必要です。
2. CSSの優先順位とカスタマイズ範囲の理解
- Twenty NineteenのCSS構造: Twenty Nineteenはシンプルながらも、レスポンシブデザインに対応しており、多くのCSSが記述されています。カスタマイズを行う際は、既存のCSSを上書きすることになるため、CSSの優先順位(詳細度、読み込み順序など)を理解しておくことが重要です。
- 「外観」→「カスタマイズ」の活用: WordPressの管理画面から「外観」→「カスタマイズ」を選択すると、「追加CSS」の項目があります。ここにCSSを記述すると、子テーマの
style.cssよりも優先されて読み込まれるため、手軽な変更には便利です。しかし、本格的なカスタマイズには子テーマのstyle.cssを利用することをおすすめします。
3. JavaScriptの扱い
- 既存のJSの理解: Twenty Nineteenは、ナビゲーションの動作や一部の表示にJavaScriptを使用しています。既存のJavaScriptを安易に変更すると、テーマの機能が損なわれる可能性があります。
- カスタムJSの追加: 新しいJavaScriptを追加する場合は、子テーマの
functions.phpを使って、WordPressの推奨する方法(wp_enqueue_script)でスクリプトをキューに入れるようにしましょう。これにより、依存関係や競合の問題を避けることができます。
4. テンプレートファイルの変更
- どのファイルを変更するか: 投稿の表示方法 (
single.php)、固定ページの表示方法 (page.php)、アーカイブページ (archive.php)、ヘッダー (header.php)、フッター (footer.php) など、Twenty Nineteenの表示を大きく変更したい場合は、親テーマのテンプレートファイルを子テーマにコピーし、それを編集します。 - WordPressのテンプレート階層: WordPressにはテンプレート階層というルールがあります。特定の表示(例:特定のカテゴリの投稿)に特化したテンプレートを作成することで、より柔軟なカスタマイズが可能です。
5. パフォーマンスへの影響
- CSS/JSの肥大化: カスタマイズを重ねるうちに、CSSやJavaScriptのコードが肥大化し、ページの読み込み速度に影響を与える可能性があります。不要なコードは削除し、最適化を心がけましょう。
- 画像の最適化: カスタマイズで画像を追加する場合は、Web用に最適化された形式(WebPなど)やサイズを使用し、ページの読み込み速度を損なわないように注意してください。
6. SEOへの配慮
- セマンティックなHTML: テーマのHTML構造を大きく変更する際は、HTML5のセマンティックな要素(
<header>,<nav>,<main>,<article>,<aside>,<footer>など)を適切に使用し、検索エンジンがコンテンツを理解しやすいように心がけましょう。 - アクセシビリティ: カスタマイズによって、視覚障害者やキーボード操作のユーザーがサイトを利用しにくくならないよう、アクセシビリティにも配慮が必要です。例えば、十分なコントラスト比を確保する、キーボードでのナビゲーションを可能にするなどです。
7. 定期的なバックアップ
- カスタマイズ前のバックアップ: 大規模なカスタマイズを行う前には、必ずWordPressサイト全体のバックアップを取るようにしましょう。これにより、万が一問題が発生した場合でも、元の状態に戻すことができます。
8. デバッグとテスト
- 開発環境でのテスト: 本番環境に適用する前に、XAMPPやLocal by Flywheelなどのローカル開発環境でカスタマイズを十分にテストすることをおすすめします。
- ブラウザの開発者ツール: ChromeのDevToolsやFirefoxのDeveloper Toolsなど、ブラウザに搭載されている開発者ツールを積極的に活用し、CSSの適用状況やJavaScriptのエラーなどを確認しながら作業を進めましょう。
カスタマイズにおすすめのプラグイン
カスタマイズの目的によっておすすめのプラグインは異なります。
Maxwell固有の推奨プラグインという情報は見当たりませんでしたが、一般的にWordPressのカスタマイズや機能追加によく使われるプラグインの中から、特にMaxwellのようなブログ・マガジン系のテーマで役立つものを目的別にいくつかご紹介します。
1. デザイン・レイアウトのカスタマイズ
- Gutenberg (プラグイン版):
- ブロックエディタ(Gutenberg)の最新の機能や実験的な機能を利用できます。記事や固定ページのレイアウトをより柔軟に、ブロックでデザインしたい場合に役立ちます。
- 追加CSSを簡単に管理できるプラグイン(例:Simple Custom CSS and JSなど):
- テーマのカスタマイズ画面以外で、より大規模なCSSやJavaScriptのカスタマイズコードを管理したい場合に便利です。
2. 機能の追加・拡張
- Contact Form 7:
- お問い合わせフォームを簡単に作成・設置できます。
- WordPress Popular Posts:
- 人気記事ランキングをサイドバーやウィジェットエリアに表示できます。ブログの回遊率向上に役立ちます。
- Easy Table of Contents:
- 記事内に目次を自動で生成できます。読者の利便性を高めます。
3. パフォーマンス・SEO・セキュリティ(必須級)
- SEOプラグイン (例: All in One SEO Pack、SEO SIMPLE PACK、Yoast SEOなど):
- 記事ごとのメタタグ設定、XMLサイトマップの生成など、SEO対策の基本を担います。
- キャッシュプラグイン (例: WP Super Cache、LiteSpeed Cacheなど):
- Webサイトの表示速度を高速化し、ユーザー体験を向上させます。
- EWWW Image Optimizer など画像最適化プラグイン:
- アップロードする画像を自動で圧縮し、サイトの軽量化に貢献します。
- SiteGuard WP Plugin または Akismet Anti-spam:
- 不正ログイン対策やスパムコメント対策など、サイトのセキュリティを強化します。
プラグイン選定の注意点
- 必要な機能に絞る: プラグインを入れすぎると、サイトの動作が重くなったり、プラグイン同士の競合(コンフリクト)で不具合が発生したりする可能性があります。本当に必要な機能だけを厳選して導入することをおすすめします。
- テーマとの相性: 新しいプラグインを導入した際は、必ずデザインや機能に問題が発生していないか確認してください。
口コミ・評判
WordPressテーマ「Twenty Nineteen」のカスタマイズの評判は、概して良好です。
良い点
- ブロックエディターとの親和性: Twenty Nineteenは、WordPressのブロックエディター(Gutenberg)の力を最大限に引き出すように設計されています。エディターでの表示が実際のサイトの表示とほぼ同じになるため、直感的にコンテンツを作成・編集できます。
- シンプルで汎用性が高い: 写真ブログ、ビジネスサイト、非営利団体のウェブサイトなど、幅広い種類のサイトに適応できるシンプルなデザインが特徴です。
- カスタマイズの柔軟性: 標準的なカスタマイズ機能(背景色、ヘッダーのテキスト色、ボタンの色など)が充実しており、特別な知識がなくてもある程度のデザイン変更が可能です。ウィジェットやナビゲーションメニューも簡単に設定できます。
- 視覚的に美しいデザイン: 現代的なサンセリフ体の見出しとクラシックなセリフ体の本文という組み合わせで、あらゆる画面サイズで美しく表示されるように設計されています。
留意点
- 細かなデザイン変更にはCSSの知識が必要: デフォルトのカスタマイズ機能ではカバーしきれない、より細かなデザイン変更(特定の要素のサイズや余白の調整など)を行うには、CSSの知識が必要になります。
- 機能が限定的: 高機能な有料テーマと比較すると、あらかじめ用意されている機能はシンプルです。例えば、高度なレイアウト機能や独自のエフェクトなどは含まれていません。
まとめ
WordPressテーマ「Twenty Nineteen」は、ブロックエディターを最大限に活用したい、シンプルで美しいデザインのサイトを作りたいというユーザーに非常に適しています。初心者でも扱いやすく、標準機能で十分なカスタマイズが可能です。ただし、より高度なデザインや機能性を求める場合は、CSSを編集したり、プラグインを追加したりする必要があることを考慮に入れると良いでしょう。
WordPressをカスタマイズする方法
WordPressをカスタマイズする主な方法と、それぞれの概要、難易度をまとめた表を作成しました。WordPressのカスタマイズは、目的や技術的なスキルレベルに応じて様々なアプローチがあります。
| 方法 | 概要 | 主な目的 | 難易度 |
| テーマの変更 | デザインの基本構造、レイアウトを一新します。無料・有料のものが多数あります。 | デザイン、全体的な機能の変更 | 低〜中 |
| テーマカスタマイザー | WordPress標準機能で、テーマの色、フォント、ヘッダー画像などをコードを書かずに変更します。 | 見た目の微調整、ロゴやウィジェットの設定 | 低 |
| プラグインの導入 | 既存のWordPressにない機能(お問い合わせフォーム、SEO対策、セキュリティ強化など)を追加します。 | 機能の追加・拡張 | 低〜中 |
| CSSの追加 | テーマの見た目(色、サイズ、配置など)を細かく調整するために、カスタムCSSを追記します。 | デザインの微調整 | 中 |
| 子テーマの使用と編集 | 親テーマを直接編集せず、子テーマを作成し、その中のファイル(functions.php やテンプレートファイルなど)を編集して機能を変更・追加します。 | 機能やレイアウトの変更(テーマのアップデートに備える) | 中〜高 |
| テーマファイルの直接編集 | 親テーマのファイル(header.php, index.php など)を直接編集します。 | 機能やレイアウトの根本的な変更 | 高 |
| カスタムテーマ・プラグイン開発 | 既存のものを使わず、ゼロから独自のテーマやプラグインをPHPなどを使い開発します。 | 独自のデザインと機能の実装 | 最も高 |
カスタマイズのヒント
- 簡単な変更から始める場合は、「テーマカスタマイザー」や「プラグインの導入」が最も手軽です。
- デザインを少し変えたい場合は、「CSSの追加」が強力です。
- 本格的な機能追加やレイアウト変更を行う際は、テーマのアップデートで変更が消えないように「子テーマの使用と編集」を強くお勧めします。
WordPressテーマ カスタマイズのしやすさ 傾向比較
一般的にWeb上で言われている評判や特徴に基づいて、「コード知識が少ない人が、手軽にデザインを変更できる(=カスタマイズしやすい)」という視点での傾向をまとめています。
| 順位 (※傾向) | テーマ名 | 主な特徴とカスタマイズの傾向 |
| 1 | THE THOR(ザ・トール) | 専用カスタマイザー機能が非常に豊富で、コードを書かずに細部までデザインを変更できる。多機能ゆえに操作が複雑に感じる場合もあるが、カスタマイズの幅は広い。 |
| 2 | STORK SE(ストークSE) | シンプルな構造で、初心者でも迷いにくい設計。ブログ運営に特化した機能が充実しており、特別な知識がなくても見栄えの良いデザインになりやすい。 |
| 3 | Emanon(エマノン) | マーケティング・ビジネスサイト向け。専用ブロックやウィジェットが用意されており、必要な要素を簡単に配置できる。多機能なPro版などがある。 |
| 4 | LIQUID PRESS(リキッドプレス) | 標準機能は抑えつつも、カスタマイズの拡張性が高い。知識があれば自由に変更しやすいが、THE THORほど専用設定項目は多くない傾向。 |
| 5 | RE:DIVER(リダイバー) | 比較的新しいテーマで、Webサイト制作向けのモダンなデザインが特徴。専用機能でのカスタマイズと、コードカスタマイズのバランスが取れている。 |
| 6 | GOLD MEDIA(ゴールドメディア) / GOLD BLOG(ゴールドブログ) | 開発元が同じで、多機能性を売りにしていることが多い。多機能ゆえに初心者には難しいと感じる部分もあるが、専用のオプションは用意されている。 |



