WordPressを手動でインストールする方法

多くのレンタルサーバーではWordPressを簡単にインストールできるツールが提供されているので、こちらを利用すると簡単に作業を終えることができます。しかしこのような環境がない場合には手動でインストールする必要があります。

この作業には、PCとサーバーとの接続に使用するFTPソフトを準備しておきます。作業の流れはざっと以下の内容になります。

WordPressをPCにダウンロードして解凍
サーバー上のWordPress用データベースを作成
解凍したWordPressのwp-config.phpファイルを編集
サーバーにFTPソフトで設置する
ブラウザでWordPressを設置したURLにアクセス

インストールする前に

WordPressを実行するにはサーバーは以下をサポートしていることが推奨されています。

  • PHPバージョン7.4以上
  • MySQL バージョン8.0以上またはMariaDBバージョン10.5以上
  • HttPsサポート

古いバージョンの PHP や MySQL しか使えない古い環境にいる場合でも、WordPress は PHP 5.6.20以上及び MySQL 5.0以上で動きます。しかしこれらの古いバージョンは既に公式のサポートが終了しており、プラグインやテーマによっては更新できなくなって、サイトを脆弱性にさらす危険性があります

インストール作業詳細

【STEP1.】https://ja.wordpress.org/download/ から WordPress パッケージをダウンロードして解凍。ブラウザーで自分のコンピュータへ WordPress パッケージをダウンロードしてパッケージを解凍します。

【STEP2.】レンタルサーバーを使っているなら、すでに WordPress 用に設定されたデータベースや簡単インストール用のツールが用意されているかもしれません。Web サーバーに WordPress をインストールする場合、WordPress 用のデータベースとユーザーアカウントを作成してください。

使用できるデータベースが1つしかなく、すでに別の用途で使用している場合でも、既存のテーブルを上書きしないように別のプレフィックスをつけることで、既存のデータベースに WordPress をインストールすることができます。

【STEP3.】自分で wp-config.php ファイルを作成して編集することもできますが、このステップをスキップして、インストールスクリプトを実行したときに WordPress に任せてもかまいません 。ただし、データベースの情報を WordPress に伝える必要があります) 。

wp-config.phpは、WordPressの重要なファイルの1つで、データベースの接続情報やテーブルプレフィックス、特定のディレクトリへのパスなどの設定データが保存されているPHPファイルです。WordPressのファイルディレクトリのルート直下(ドキュメントルート直下)に配置されており、WordPressを利用している場合は必ずサーバ上に存在します。

wp-config.phpには、WordPressを思い通りに動作させるための定数定義やPHPコマンドなども含まれています。また、wp-config.phpファイルには、データベース名やデータベースのユーザー名、パスワードなどの重要な情報も保存されています。

【STEP4.】ドメインのどこに WordPress を使ったサイトを表示させるかを決める必要があります。

  • Web サイトのルートディレクトリに (例えば、 http://example.com/)
  • Web サイトのサブディレクトリに (例えば、 http://example.com/blog/)

★ルートディレクトリ
https://example.com/

★サブディレクトリ
https://example.com/〇〇〇/
サブディレクトリとは、ルートディレクトリの中に作成されたディレクトリのことです。

【STEP5.】Web ブラウザを起動して、インストールスクリプトを起動します。

  • WordPress のファイルをルートディレクトリに配置した場合は: http://example.com/wp-admin/install.php
  • WordPress のファイルを blog というサブディレクトリに置いた場合は: http://example.com/blog/wp-admin/install.php

WordPressのディレクトリとフォルダ構成

WordPressをインストールすると、インストールディレクトリ内に「wp-admin」「wp-content」「wp-includes」 の3つのフォルダを中心に、各種ファイル類が設置されます。

★フォルダ

  • 【wp-admin】
    WordPressの管理画面用のファイル類が格納されているフォルダ。基本的にWordPressバージョンアップで置き換わるファイル類が可右脳されています。
  • 【wp-includes】
    WordPressのシステム全般に関するファイル類が格納されているフォルダ。基本的にWordPressバージョンアップで置き換わるファイル類が格納されています。
  • 【wp-content】
    WordPressのテーマやプラグイン、画像データなどが入ったフォルダ。基本的にWordPress本体バージョンアップで置き換わらないファイル類があるので、ワードプレスをカスタマイズする際には、主にこのフォルダの中のファイル類に対して作業していきます。

★ファイル

  • wp-config.php
    WordPressの設定ファイル。データベースとの通信に必要な情報なども記述されており、とても重要なファイル
  • .htaccess
    アクセスを制御するとても重要なファイル。WordPressが自動生成するが、追記などして動作制御をすることが可能
  • wp-login.php
    WordPressのログイン画面に関するファイル
  • wp-load.php
    ワードプレスの動作に必要なプログラム類を読み込むファイル
  • index.php
    サイトにアクセスがあった時に最初に読み込まれるファイル

プロモーション

wordpress.org で公開されているテーマは無料で利用できることが魅力ですが、カスタマイズやプラグインの導入などが必要です。その点、有料テーマはカスタマイズの柔軟性が高く、プラグインを利用しなくてもサイトの運用が可能です。