Attachment Taxonomiesはメディアをカテゴリー分けするプラグイン
Attachment Taxonomiesとは
「Attachment Taxonomies」は、WordPressのメディアライブラリにカテゴリーとタグを追加するプラグインです。
WordPressのデフォルトのメディアライブラリは、アップロードされたメディアファイル(画像、動画、ドキュメントなど)を日付順に管理しますが、ファイル数が多くなると目的のファイルを探すのが難しくなります。
Attachment Taxonomiesプラグインを導入すると、以下のことができるようになります。
- メディアファイルにカテゴリーとタグを割り当てる: 投稿や固定ページと同じように、メディアファイルにもカテゴリーやタグを設定できるようになります。
- メディアライブラリで絞り込み検索を行う: カテゴリーやタグを使って、メディアライブラリ内のファイルを効率的に絞り込み表示できます。これにより、特定のテーマやイベントに関連する画像を素早く見つけ出すことが可能になります。
- メディア管理の効率化: 複数の管理者がいるサイトや、大量のメディアファイルを扱うサイトで特に役立ちます。
このプラグインは、WordPressのコア原則に則っており、軽量で開発者向けのフレキシブルなAPIも提供しています。これにより、デフォルトの設定がニーズに合わない場合でも、コードを少し触ることで調整することも可能です。
簡単に言うと、メディアライブラリ内のファイルを整理整頓し、見つけやすくするためのツールが「Attachment Taxonomies」プラグインです。
利用数
WordPressプラグイン「Attachment Taxonomies」の利用数は1,000以上(Active installations 1,000+)です。
これはWordPressの公式プラグインディレクトリに記載されている情報に基づいています。
- プラグイン名: Attachment Taxonomies
- アクティブインストール数: 1,000+
このプラグインは、WordPressのメディアライブラリにカテゴリーとタグの2つのタクソノミーを追加し、メディアの整理を容易にするものです。
利用料
WordPressプラグイン「Attachment Taxonomies」は、無料で利用できます。
WordPressの公式プラグインディレクトリで公開されており、追加料金は発生しません。
このプラグインは、WordPressのメディアライブラリにカテゴリーとタグのタクソノミーを追加するための、軽量で開発者向けのシンプルなソリューションとして提供されています。
使い方
「Attachment Taxonomies」は、メディアライブラリの添付ファイルにカスタムタクソノミー(カテゴリやタグのような分類)を追加できる便利なプラグインです。これにより、画像をより細かく整理し、サイト上で特定の画像を表示したり、検索性を高めたりすることができます。
以下に基本的な使い方を説明します。
1. プラグインのインストールと有効化
- WordPressの管理画面にログインします。
- 左メニューから「プラグイン」>「新規追加」を選択します。
- 検索ボックスに「Attachment Taxonomies」と入力して検索します。
- プラグインが表示されたら「今すぐインストール」をクリックし、その後「有効化」をクリックします。
2. カスタムタクソノミーの作成
プラグインを有効化すると、メディアに新しい項目が追加されます。
- WordPress管理画面の左メニューから「メディア」>「Attachment Taxonomies」を選択します。
- 「新しいタクソノミーを追加」をクリックします。
- 以下の項目を設定します。
- タクソノミー名 (Name): 管理画面に表示されるタクソノミーの名前です。(例:写真カテゴリ、画像タグ)
- スラッグ (Slug): URLに使用される一意の識別子です。小文字の英数字とハイフンのみを使用します。(例:photo_category, image_tag)
- 階層 (Hierarchical): チェックを入れると、カテゴリのように階層化できます(親カテゴリ、子カテゴリ)。チェックを外すと、タグのように階層化されません。
- パブリック (Public): 通常はチェックを入れておきます。
- UI表示 (Show UI): 管理画面でタクソノミーの管理画面を表示するかどうか。通常はチェックを入れておきます。
- ナビゲーションメニューに表示 (Show in Nav Menus): ナビゲーションメニューにこのタクソノミーのアーカイブリンクを追加できるようにするかどうか。
- クエリ可能 (Queryable): このタクソノミーで添付ファイルをクエリできるかどうか。通常はチェックを入れておきます。
- エクスポート可能 (Show Tag Cloud): 通常はチェックを入れておきます。
- 管理画面の列に表示 (Show Admin Column): メディア一覧にこのタクソノミーの列を表示するかどうか。
- 設定後、「タクソノミーを保存」をクリックします。
3. 添付ファイルにタクソノミーを適用する
カスタムタクソノミーを作成したら、メディアファイルにそれらを適用できます。
方法1:メディアライブラリから個別に編集
- WordPress管理画面の左メニューから「メディア」>「ライブラリ」を選択します。
- タクソノミーを適用したい画像をクリックします。
- 右側の詳細画面に、作成したカスタムタクソノミーの項目が表示されます。
- カテゴリの場合はチェックボックスで選択、タグの場合は入力フィールドに入力して追加します。
- 「更新」ボタンをクリックして保存します。
方法2:メディアライブラリから一括編集
- WordPress管理画面の左メニューから「メディア」>「ライブラリ」を選択します。
- タクソノミーを適用したい複数の画像を選択します(チェックボックスにチェックを入れる)。
- 「一括操作」ドロップダウンから「編集」を選択し、「適用」をクリックします。
- 表示される一括編集画面で、作成したカスタムタクソノミーの項目が表示されるので、選択または入力して「更新」をクリックします。
4. サイトでの表示方法
作成したタクソノミーを使って画像をフィルタリングしたり、表示したりする方法はいくつかあります。
- テーマのカスタマイズ: テーマによっては、メディアタクソノミーに基づいて画像を表示する機能が組み込まれている場合があります。
- カスタムクエリ(開発者向け):
WP_Queryを使用して、特定のタクソノミーに属する添付ファイルを取得し、表示することができます。
<?php
$args = array(
'post_type' => 'attachment',
'post_status' => 'inherit',
'tax_query' => array(
array(
'taxonomy' => 'スラッグ名', // 作成したタクソノミーのスラッグ
'field' => 'slug',
'terms' => 'タームのスラッグ名', // 適用したタクソノミーのタームのスラッグ
),
),
);
$attachments = new WP_Query( $args );
if ( $attachments->have_posts() ) :
while ( $attachments->have_posts() ) : $attachments->the_post();
// ここで画像の情報を表示
the_title();
echo wp_get_attachment_image( get_the_ID(), 'medium' );
endwhile;
wp_reset_postdata();
endif;
?>
- このコードはテーマの
functions.phpまたはテンプレートファイルに追加して使用します。 - プラグインの利用: ギャラリープラグインなど、一部のプラグインはAttachment Taxonomiesと連携して画像をフィルタリング表示できる場合があります。
5. 注意点とヒント
- スラッグの命名規則: スラッグは一度設定すると変更しにくいので、慎重に決定しましょう。
- タームの管理: 作成したタクソノミーのターム(カテゴリやタグの実体)は、「メディア」>「[タクソノミー名]」(例:「メディア」>「写真カテゴリ」)から管理できます。
- パーマリンク: 添付ファイルのパーマリンク構造に影響を与える可能性があります。パーマリンク設定を確認してください。
- テーマとの連携: このプラグインは主にバックエンドでの整理を助けるもので、フロントエンドでの表示はテーマや追加のコーディングに依存することが多いです。
Attachment Taxonomiesプラグインを使うことで、大量のメディアファイルを効率的に管理し、より柔軟なコンテンツ表示が可能になります。
注意点
- 最終更新日と互換性:
- このプラグインは長らく更新されていません。WordPressのコアや他のプラグインとの互換性に問題が生じる可能性があります。特に、WordPressのメジャーアップデート後は、予期せぬ動作やエラーが発生する可能性が高まります。
- 利用を検討する際は、必ずご自身のWordPressのバージョンとプラグインの最終更新日を確認し、互換性のリスクを理解しておく必要があります。
- セキュリティリスク:
- 更新が停止しているプラグインは、セキュリティホールが修正されずに残っている可能性があります。これは、サイトがハッキングされるリスクを高めることに繋がります。
- もしサイトで個人情報などを扱っている場合は、特に注意が必要です。
- サポートの欠如:
- 開発が停止しているため、問題が発生してもサポートを受けることができません。フォーラム等での情報も古くなっている可能性があります。
- 自分で問題を解決する技術的な知識がない場合、利用は避けるべきです。
- 機能の不具合や予期せぬ動作:
- 新しいWordPressの機能や変更に対応していないため、アタッチメント(メディア)に関する他のプラグインやテーマとの間で競合が発生し、表示崩れや機能不全を引き起こす可能性があります。
- 特に、メディアライブラリの動作に影響を与える可能性があるため、慎重なテストが必要です。
- 代替プラグインの検討:
- 上記のリスクを考慮すると、可能であれば「Attachment Taxonomies」の代替となる、活発に開発・更新されているプラグインの利用を検討することをお勧めします。
- アタッチメントにタクソノミーを追加する機能を提供する他のプラグインは存在する可能性がありますので、WordPress.orgのプラグインリポジトリで検索してみるのが良いでしょう。「Media Library Categories」や「Enhanced Media Library」などが、関連する機能を提供していることがあります。ただし、これらのプラグインも常に最新の情報を確認するようにしてください。
- 導入前のバックアップ:
- もし、どうしてもこのプラグインを使用する必要がある場合は、導入前に必ずサイト全体のバックアップを取るようにしてください。 万が一問題が発生した場合でも、バックアップから復元することで、サイトを元の状態に戻すことができます。
- ステージング環境でのテスト:
- 本番環境に導入する前に、ステージング環境(開発環境)で十分にテストを行うことを強く推奨します。これにより、本番サイトに影響を与えることなく、プラグインの動作や他のプラグインとの競合の有無を確認できます。
まとめ
「Attachment Taxonomies」は、便利な機能を提供する可能性のあるプラグインですが、長らく更新されていないという点が最大のリスクです。 セキュリティ、互換性、サポートの面で大きな懸念があるため、利用は慎重に検討し、可能な限り最新の代替プラグインを探すことをお勧めします。どうしても利用する場合は、徹底したバックアップとテストが不可欠です。
プラグインのリスクを回避する

WordPressプラグインの利用には、ウェブサイトの機能拡張というメリットがある一方で、いくつかのセキュリティや安定性に関するリスクが伴います。
主なリスク
1. セキュリティの脆弱性
プラグインにセキュリティ上の欠陥(脆弱性)が含まれていると、それを悪用したサイバー攻撃の標的になる可能性があります。
- 不正アクセス・サイトの改ざん:脆弱性を突かれて管理画面に不正アクセスされたり、ウェブサイトの内容が改ざんされたりします。
- 情報漏洩:ユーザーの個人情報や機密データが盗み出されるリスクがあります。
- マルウェア感染:悪意のあるコードやマルウェアを仕込まれ、サイト訪問者に被害が及んだり、サイトがDDoS攻撃などの犯罪の踏み台に利用されたりする可能性があります。
- 未更新のプラグイン:開発が停止されたり、長期間更新されていないプラグインは、既知の脆弱性が修正されないまま放置され、特に危険性が高まります。
2. ウェブサイトの安定性・パフォーマンスへの影響
- 動作の競合(コンフリクト):複数のプラグイン同士、またはWordPress本体やテーマとの相性が悪く、機能不全やレイアウトの崩れ、エラーが発生することがあります。
- 表示速度の低下:特に多くのプラグインを導入しすぎると、ウェブサイトの読み込みに必要なリソースが増加し、表示速度が遅くなることがあります。
3. メンテナンスの手間とコスト
- 更新の必要性:セキュリティを維持し、WordPress本体のアップデートに対応するため、プラグインも定期的に最新版へ更新する必要があります。この更新作業や、更新後に問題が発生しないかの確認(動作確認)に手間がかかります。
- 互換性の問題:WordPress本体のメジャーアップデートや、他のプラグインの更新により、特定のプラグインが動作しなくなる互換性の問題が生じることがあります。
リスクを最小限に抑える対策
これらのリスクを避けるためには、以下の点に注意することが重要です。
- 信頼できるソースからのみ導入する:WordPress公式プラグインディレクトリなど、信頼できる提供元からのみプラグインをダウンロードし、導入前に評価やレビュー、最終更新日、インストール数などを確認しましょう。
- 定期的な更新:WordPress本体、テーマ、そしてすべてのプラグインを常に最新の状態に保ちましょう。
- 不要なプラグインの削除:使用していないプラグインは無効化するだけでなく、サーバーから削除しましょう。
- 導入数を絞る:本当に必要な機能に絞り込み、プラグインの導入数は最小限に抑えましょう。
有料テーマはプラグインのリスク回避につながることがある
WordPressの有料テーマを使うことで、ある程度はプラグインのリスク回避につながることがありますが、完全にリスクを避けられるわけではありません。以下のポイントで詳しく解説します。
有料テーマで回避できるリスク
1. 基本機能がテーマに含まれている
有料テーマには、以下のような機能が最初から組み込まれていることが多いです:
- SEO対策
- デザインのカスタマイズ(色・フォント・レイアウト)
- SNS連携
- パンくずリスト
- 目次表示
- 広告管理
- カスタムウィジェット
このため、追加のプラグインを入れずに済む=プラグインによるバグやセキュリティリスクを減らせます。
それでもプラグインが必要なケース
高度な機能はプラグインが必要
- ECサイト機能(WooCommerce)
- 多言語化(Polylang、WPML)
- 会員制サイト(MemberPressなど)
- バックアップやセキュリティ(UpdraftPlus、Wordfence)
- 高速化(キャッシュ系プラグイン)
有料テーマでも、これらの機能まではカバーしきれません。つまり、信頼できるプラグイン選びは必須です。
⚠️ 注意点
| リスク | 有料テーマでの軽減可否 | コメント |
|---|---|---|
| プラグイン間の競合 | △ | 内蔵機能で代用できれば回避可 |
| セキュリティの脆弱性 | △ | プラグイン削減で多少減るが、ゼロではない |
| アップデートによる不具合 | △ | 有料テーマは保守されていることが多いが、プラグインとの相性次第 |
| サポートの欠如 | ◯ | 有料テーマはサポート付きが多く、安心感あり |
結論:リスクは減らせるがゼロにはできない
- 有料テーマで必要最低限の機能が揃えば、プラグインを減らせるのでリスク軽減につながります。
- ただし、どうしても必要なプラグインは信頼性・更新頻度・レビューをしっかり確認して使うことが重要です。
補足アドバイス
- テーマとプラグインの相性問題もあるため、有名なテーマ(例:SWELL、JIN:R、THE THORなど)+評判の良いプラグインの組み合わせが安心です。
- 子テーマを使うことで、カスタマイズ時のトラブルも回避しやすくなります。
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補足情報
- ザ・トール: SEOと収益化を最重視する設計で、アフィリエイターやブロガーに人気が高いテーマです。
- エマノン: 特にBtoBやサービス業など、Webからの顧客獲得(リードジェネレーション)を重視するビジネスサイト構築に適しています。
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