GoogleのAIモード検索の使い方と注意点やSEOへの影響
GoogleのAIモードとは
Googleの「AIモード」は、従来のキーワード検索とは異なり、AIがユーザーの複雑な質問に対して、ウェブ上の複数の情報を統合して、まとまった回答を生成する機能です。
主な特徴
- 複雑な質問への対応: これまでの検索では複数のキーワードや検索を繰り返す必要があったような、複雑で多面的な質問にも、一度の入力で包括的な回答を得ることができます。
- 自然な対話形式: チャット型の生成AIに似た形式で、自然な文章で質問を投げかけることができます。また、生成された回答に対してさらに追加で質問をすることも可能です。
- 「クエリファンアウト」技術: ユーザーの質問を複数のサブトピックに分解し、それぞれについて複数の情報源を同時に検索し、その結果を統合して回答を生成します。
- 情報源の明示: 回答には、情報源となったウェブサイトへのリンクが示されており、ユーザーはさらに詳細な情報を調べることができます。
- パーソナライズ: ユーザーのウェブやアプリの活動履歴、検索履歴に基づいて、よりパーソナライズされた回答が提供される場合があります。
従来の検索との違い
従来の検索が「キーワード」を入力して、関連するウェブサイトのリストを表示するのに対し、「AIモード」は「質問」を入力して、AIがその質問に直接「回答」する点が大きく異なります。
日本での提供状況
2025年9月9日現在、日本でも段階的に提供が開始されています。利用するには、Googleの検索画面で「AIモード」のタブやボタンをクリックするか、直接 google.com/ai
にアクセスする方法があります。
AIモードは、新しいコンセプトの理解や複数の選択肢の比較など、より深い情報を求める場合に特に有用です。
GoogleのAIモードの使い方
GoogleのAIモードは、従来の検索とは異なり、AIが生成した回答の概要が表示され、より対話的に情報を探索できる機能です。
AIモードにアクセスする方法
AIモードにアクセスするには、主に以下の3つの方法があります。
- google.com/aiにアクセスする: 直接AIモードのページにアクセスします。
- Googleのトップページから: google.comにアクセスし、検索バーに質問を入力した後、「AIモード」をタップします。
- Googleアプリから: Googleアプリのホーム画面にあるAIモードのアイコンをタップします。
また、通常の検索結果に「AIモード」のボタンが表示されることもあり、そこから切り替えることもできます。
AIモードの主な使い方
AIモードでは、テキスト、音声、画像を使って質問し、AIによる回答を得ることができます。
- テキストで質問: 検索バーに質問を入力します。
- 音声で質問: 画面下のマイクアイコンをタップして、音声で質問します。
- 画像で質問: レンズアイコンをタップして画像をアップロードするか、写真を撮影して質問します。
AIモードの特徴的な機能
AIモードは、従来の検索と比べて以下のような特徴があります。
- 会話のような対話: 一度質問した内容に対して、さらに追加の質問を重ねていくことができます。AIは前の会話の文脈を理解して回答します。
- 例:「東京の観光スポットは?」と質問した後、「子供向けのところは?」「雨の日でも楽しめる?」と続けて質問できます。
- より詳細な情報: 複雑な質問や抽象的な質問に対しても、多角的な視点から深く掘り下げた情報を提供します。
- 情報源の提示: AIが生成した回答には、元となるウェブ上の情報源のリンクが明記されており、より詳細な情報を確認できます。
利用の際の注意点
- AIモードは、現在、地域や言語によって利用できる範囲が限られている場合があります。
- パーソナライズされた回答は、ウェブとアプリのアクティビティと検索のカスタマイズが有効になっているユーザーのみが利用できる場合があります。
GoogleのAIモードの注意点
GoogleのAIモードを利用するにあたり、いくつかの注意点があります。
1. 回答の正確性について
- 鵜呑みにしないこと: AIモードが生成する回答は、あくまで複数の情報を自動的に整理・要約したものです。必ずしもすべてが正しいとは限りません。特に、医療、法律、金融など専門性が高く正確性が求められる分野の情報は、必ず公的機関や信頼できる情報源で再確認することが重要です。
- 出典の確認: AIが生成した回答の下に表示される出典リンクを必ず確認し、元の情報と照らし合わせるようにしましょう。
- 情報の古さ: 情報がいつのものか、日付もチェックすることが重要です。
2. プライバシーとセキュリティについて
- 個人情報や機密情報の入力は避ける: AIとの会話内容は、Googleのサーバーに記録される可能性があります。レビュー担当者が見る可能性も考慮し、個人的な情報や機密性の高い情報は入力しないようにしましょう。
- AIを悪用した詐欺: AIアシスタントを悪用し、メールなどに隠された指示でAIに個人情報(パスワードなど)を抜き取らせる、といった新しいタイプの詐欺が報告されています。不審なメールやAIの表示には注意が必要です。
3. 日本語対応と機能について
- 日本語での利用制限: 現時点では、GoogleのAIモードは日本語に完全には対応しておらず、英語での利用に限定されていることが多いです。一部のアカウントでは利用できないケースもあります。
- 機能の変動: サービスはまだ開発途上であり、機能や利用できる国・地域が今後変更される可能性があります。
4. 検索行動の変化
- ゼロクリックの増加: AIが検索結果の要約を上部に表示するため、ユーザーが個別のWebサイトにアクセスする機会(クリック)が減る可能性があります。
これらの注意点を理解した上で、AIモードを賢く活用していくことが大切です。
SEOへの影響
GoogleのAIモードはSEOに大きな影響を与えます。
AIモード、特にAI Overviews(AIによる概要)と呼ばれる機能は、ユーザーの質問に対し、AIが複数のウェブサイトの情報を要約して検索結果の上部に表示します。これにより、ユーザーはサイトをクリックしなくても、多くの情報が手に入るようになります。この変化は、SEO(検索エンジン最適化)において以下のような影響をもたらします。
オーガニック検索からの流入減少
AI Overviewsによって、ユーザーは検索結果ページ内で疑問を解決できるようになるため、個々のウェブサイトへのアクセス(オーガニックトラフィック)が減少する可能性があります。特に、「〜とは?」や「〜やり方」といった一般的な情報を提供するコンテンツは、AIに要約されることでユーザーの訪問数が減少しやすくなります。これは、これまでSEOで流入を獲得していたサイトにとって大きな課題となります。
求められるコンテンツの変化
AIモードの普及により、SEOで成功するためにはコンテンツのあり方を変える必要があります。
- 一次情報と独自性の強化 AIは既存の情報を要約・再構成しますが、オリジナルの体験や調査に基づく一次情報は生成できません。そのため、独自の調査データ、専門家の見解、個人の体験談など、AIには真似できない付加価値のあるコンテンツの重要性が高まります。
- AIに引用されやすいコンテンツ設計 AIが正確に情報を読み取り、要約に引用しやすくするためには、コンテンツを構造化することが重要です。箇条書きや表、小見出しを適切に使い、論理的で分かりやすい構成を心がけましょう。また、構造化データ(Schema Markup)を導入することも有効です。
- 権威性(E-E-A-T)の向上 GoogleのAIは、その情報の専門性、権威性、信頼性(E-E-A-T)を重視します。信頼できる情報源としてAIに認識されるよう、著者情報の明記や実績の提示、他サイトからの言及(被リンク)などを通じて、サイトや著者の権威性を高めることがこれまで以上に重要になります。
新たなSEOの機会
AIモードはトラフィック減少のリスクがある一方で、新しい機会も生み出します。AIの要約に自社サイトの情報が引用されることで、ブランドの露出機会が増えます。また、ユーザーがAIの回答に満足しきれなかった場合、さらに詳細を知るために引用元のサイトを訪問する可能性もあります。そのため、AIに「選ばれる」ためのコンテンツ戦略を構築することが、これからのSEOの鍵となります。
SEOを学ぶ

独学でも十分可能ですが、座学だけでなく実践と最新情報へのキャッチアップが非常に重要になります。
一般的な学習方法とロードマップの例をご紹介します。
1. 基礎知識のインプット
まず、SEOの全体像と基本的な仕組みを理解します。
- 信頼できるWebサイトやブログで学習する:
- Googleの公式情報(Google検索セントラルなど)はSEOの基本中の基本です。
- 実績のある企業のSEO関連ブログなども役立ちます。
- 書籍で体系的に学ぶ:
- 初心者向けの本は、SEOの基礎から応用まで体系的に学べるため、全体像を把握するのに最適です。(例:「いちばんやさしい新しいSEOの教本」「10年つかえるSEOの基本」など)
- ただし、出版時期が古いと情報が古くなっている可能性があるため、出版年月日を確認しましょう。
- YouTube動画やオンライン講座を利用する:
- 視覚的にわかりやすく、インプットの負担が少ないというメリットがあります。
2. 実践(これが最も重要です)
知識をインプットした後は、実際に手を動かすことがスキル習得の鍵となります。
- 自分のWebサイト(ブログなど)を立ち上げる:
- サーバー構築、ドメイン取得、WordPressなどのインストールを行い、実際にサイト運営を始めてみます。
- コンテンツ作成、キーワード選定、内部リンクの最適化などを実践します。
- 各種ツールを活用して分析・改善を繰り返す(PDCA):
- Google Search ConsoleやGoogle Analyticsなどの無料ツールを使って、サイトへのアクセス状況や検索順位を分析します。
- 競合調査やキーワード分析ツールも活用し、施策の効果を測定し、改善を繰り返します。
- 実践 → 分析 → 改善 のサイクルを回すことが、SEOスキル向上につながります。
3. 最新情報のキャッチアップ
SEOは検索エンジンのアルゴリズム変更などにより常に変化しています。
- 情報発信源を絞って継続的にチェックする:
- Googleからの公式発表や信頼できる専門家の情報を定期的にチェックする習慣をつけましょう。
- Webサイト、YouTube、SNS(Xなど)など、自分に合った情報源を見つけましょう。
- 古い情報に惑わされないように注意が必要です。
学習のロードマップの例:
- 目的を明確にする: 「なぜSEOを学ぶのか(仕事で使う、自分のブログを伸ばしたいなど)」をはっきりさせる。
- 基礎を学ぶ: 書籍やWebサイトで、検索エンジンの仕組みやGoogleの基本的な考え方(ユーザーの利便性第一など)を理解する。
- 自分のサイトで実践: サイトを立ち上げ、キーワード選定、コンテンツ作成(ライティング)、テクニカルな設定(内部施策)を行う。
- ツールで分析・改善: 検索順位やアクセスを分析し、より良いコンテンツやサイト構造を目指して改善を繰り返す。
- 最新情報を収集し続ける: 常に学び、実践に活かす。
独学の場合は「インプットばかりで終わらない」ように、実践とセットで進めることを強くおすすめします。
有料WordPressテーマは、SEOに有利
有料WordPressテーマは、SEOに有利に働く可能性が高いと言えます。ただし、「有料テーマだから必ず上位表示できる」というわけではありません。
テーマが直接的に検索順位を決定するわけではありませんが、SEOを考慮した設計になっている有料テーマが多く、その結果、検索エンジンからの評価が高まりやすい環境を整えられます。
有料WordPressテーマザ・トール、エマノン、リキッドプレス、ストークSEをSEOに強い順に表でまとめてみます。
SEOに強い順に並べると、1位は「ザ・トール」、次いで「エマノン」「リキッドプレス」「ストークSE」の順です。以下の表で詳細を比較できます。
順位 | テーマ名 | SEO対策の特徴 | 備考 |
---|---|---|---|
1位 | ザ・トール | HTML5+CSS3構造、構造化マークアップ、AMP・PWA対応、SEOプラグイン不要の内部最適化 | 高速表示・収益化支援機能も充実。SEOに特化した設計 |
2位 | エマノン | LP作成・CTA機能で集客支援、企業向けのSEO設計 | オウンドメディアやビジネスサイト向け |
3位 | リキッドプレス | 用途別テンプレートで導入が簡単、基本的なSEO機能は搭載 | 日本語サポートあり。安心感重視 |
4位 | ストークSE | 表示速度やデザイン性は高評価、SEO機能は他テーマに比べて控えめ | アフィリエイト向けの使いやすさが魅力 |
補足ポイント:
- ザ・トールはSEO対策がテーマに標準搭載されており、SEO系プラグイン不要で上位表示されやすい構造が魅力です。
- エマノンは企業向けに設計されており、見込み客獲得に強いCTA設計がSEO効果を高めます。
- リキッドプレスは導入のしやすさとテンプレートの豊富さが特徴ですが、SEO機能は基本的な範囲にとどまります。
- ストークSEはアフィリエイト向けに使いやすい設計ですが、SEO機能は他と比べて控えめです。