Elementorはコーディングの知識不要のページビルダ – プラグイン

Elementorとは

WordPressプラグインのElementorは、世界中で非常に人気の高いドラッグ&ドロップ操作でWebサイトを構築できるページビルダープラグインです。コーディングの知識がなくても、直感的な操作でプロフェッショナルなWebサイトを簡単に作成できるのが最大の特長です。

Elementorの主な特徴と機能

  • 直感的なドラッグ&ドロップ操作: ページ上の要素(ウィジェット)をマウスでドラッグ&ドロップするだけで、簡単にレイアウトやコンテンツを配置できます。リアルタイムで編集内容を確認できるため、完成イメージを見ながら作業を進められます。
  • 豊富なウィジェット: テキスト、画像、ボタン、スライダー、フォーム、ソーシャルアイコンなど、90種類以上の便利なウィジェットが用意されており、必要な機能を簡単に追加できます。有料版(Elementor Pro)ではさらに多くのウィジェットが利用可能です。
  • レスポンシブデザイン対応: PC、タブレット、スマートフォンなど、各デバイスでの表示を個別に調整できます。これにより、どのデバイスからアクセスしても美しく表示されるサイトを構築できます。
  • 豊富なテンプレートとサイトキット: 300以上のプロフェッショナルなデザイン済みテンプレートや、サイト全体を構築するためのサイトキットが用意されています。これらを活用することで、ゼロからデザインを考える手間を省き、短時間で高品質なサイトを作成できます。
  • テーマに依存しないデザイン: 通常のWordPressではテーマによってレイアウトや編集領域が制限されますが、Elementorを使用するとテーマのデザインに依存せず、ページ単位で自由にレイアウトを変更できます。
  • 細かなデザイン調整: 1ピクセル単位で要素のサイズや位置、色、フォントなどを細かく調整でき、プロ顔負けの複雑なデザインやエフェクト(アニメーション、スクロールエフェクトなど)も導入可能です。
  • 日本語対応: 設定や操作が日本語に対応しているため、初心者でも安心して利用できます。
  • Elementor Pro(有料版): 無料版でも多くの機能が利用できますが、有料版のElementor Proでは、ヘッダー・フッターの編集、ブログ記事の表示ウィジェット、フォーム作成機能、ポップアップ作成機能、動的コンテンツの利用、テーマビルダー機能(投稿一覧ページや404ページなども編集可能)など、さらに高度な機能が追加されます。

Elementorのメリット

  • プログラミング知識不要: コードを書く必要がないため、Web制作の知識がない方でも簡単にサイトを作れます。
  • デザインの自由度が高い: 既存のテーマに縛られず、自由なデザインを実現できます。
  • 制作時間の短縮: ドラッグ&ドロップ操作や豊富なテンプレートを活用することで、サイト制作の時間を大幅に短縮できます。
  • レスポンシブ対応が簡単: 各デバイスごとの表示調整が容易で、モバイルフレンドリーなサイトが作れます。
  • コスト削減: 外部のWeb制作業者に依頼するコストを削減できます。

Elementorのデメリット

  • パフォーマンスへの影響: 機能が豊富であるため、サイトの読み込み速度に影響を与える可能性があります。ただし、以前に比べて改善されており、最適化することで軽減できます。
  • 学習コスト: 機能が多い分、最初は覚えることが多いと感じるかもしれません。
  • 有料版で多くの機能が利用可能: 無料版でも十分使えますが、本当に高度な機能やデザインの自由度を求める場合は有料版のElementor Proが必要になります。

Elementorは、WordPressで手軽にプロフェッショナルなWebサイトを構築したいと考えている個人ユーザーから、Web制作会社まで、幅広い層に利用されている非常に強力なプラグインです。

Elementorの使い方

ElementorはWordPress用のページビルダープラグインで、ドラッグ&ドロップ操作でWebサイトを構築できるのが大きな特徴です。コーディングの知識がなくても、プロフェッショナルなデザインのページを作成できます。

Elementorの基本的な使い方を以下にまとめました。

1. Elementorのインストールと有効化

まず、WordPressの管理画面からElementorをインストールし、有効化する必要があります。

  1. WordPressのダッシュボードにログインします。
  2. 「プラグイン」>「新規追加」をクリックします。
  3. 検索バーに「Elementor」と入力し、検索します。
  4. 「Elementor Website Builder」を見つけたら、「今すぐインストール」をクリックします。
  5. インストールが完了したら、「有効化」をクリックします。

2. 新規ページまたは投稿の作成

Elementorでページを編集するには、新しいページまたは投稿を作成します。

  1. WordPressのダッシュボードで、「固定ページ」>「新規追加」、または「投稿」>「新規追加」をクリックします。
  2. タイトルを入力します。
  3. エディターの上部にある「Elementorで編集」ボタンをクリックします。

3. Elementorエディターの画面構成

Elementorエディターの画面は主に以下の3つのセクションで構成されています。

  • パネル (左側): ウィジェット(見出し、テキスト、画像など)やテンプレートのライブラリ、グローバル設定などが表示されます。
  • プレビューエリア (中央): 実際のページのプレビューが表示され、ここでコンテンツをドラッグ&ドロップして編集します。
  • 下部ツールバー: 公開、下書き保存、プレビュー、レスポンシブモード切り替えなどのオプションがあります。

4. 基本的なページの作成手順

a. セクションの追加

Elementorでは、ページは「セクション」と呼ばれるブロックで構成されます。

  1. プレビューエリアの中央にある「+」アイコンをクリックします。
  2. カラムの構造(例:1カラム、2カラムなど)を選択します。これにより、セクション内にカラムが作成されます。

b. ウィジェットのドラッグ&ドロップ

パネル(左側)から必要なウィジェットをセクション内のカラムにドラッグ&ドロップします。

  • 見出し: テキストの見出しを追加します。
  • テキストエディター: 段落や複数のテキストを追加します。
  • 画像: 画像を挿入します。
  • ボタン: リンク付きのボタンを作成します。
  • スペーサー: セクション間の余白を調整します。
  • 区切り線: セクションを視覚的に区切ります。

c. ウィジェットの設定

ウィジェットを配置したら、そのウィジェットをクリックして設定パネルを表示します。設定パネルには、以下の3つのタブがあります。

  • コンテンツ: テキストの内容、画像ソース、ボタンのリンク先など、ウィジェットの基本的な内容を設定します。
  • スタイル: 色、フォント、背景、余白(マージン、パディング)など、ウィジェットのデザインを調整します。
  • 高度な設定: CSSクラス、レスポンシブ表示の制御、モーションエフェクトなど、より詳細な設定を行います。

d. セクションとカラムの設定

セクションやカラム自体も、ウィジェットと同様に設定が可能です。

  1. セクションのハンドル(セクションの青い枠の上部にある6つの点)をクリックすると、セクションの設定パネルが表示されます。
  2. カラムのハンドル(カラムの青い枠の上部にある黒いボックス)をクリックすると、カラムの設定パネルが表示されます。

ここで背景色、画像、動画、ボーダー、余白などを設定できます。

e. テンプレートの使用

Elementorには、あらかじめデザインされたテンプレートが多数用意されています。これらを活用すると、ゼロから作成するよりも効率的にページを構築できます。

  1. セクション追加時の「フォルダー」アイコン(テンプレートを追加)をクリックします。
  2. 「ブロック」または「ページ」を選択し、好きなテンプレートを挿入します。
  3. 挿入後、内容やデザインを自分のサイトに合わせてカスタマイズします。

5. レスポンシブデザインの確認

Elementorでは、PC、タブレット、スマートフォンの各デバイスでの表示を確認し、それぞれに合わせてデザインを調整できます。

  1. エディターの下部ツールバーにある「レスポンシブモード」アイコン(PC、タブレット、スマートフォンのアイコン)をクリックします。
  2. 各デバイスアイコンをクリックして、表示を切り替えます。
  3. 必要に応じて、各デバイス用にウィジェットやセクションのスタイルを調整します。(例:スマートフォンの場合は、文字サイズを小さくする、カラムの並び順を変更するなど)

6. ページの保存と公開

作成したページは、いつでも保存し、公開することができます。

  1. エディターの下部ツールバーにある「更新」(または「公開」)ボタンをクリックします。
  2. 下書きとして保存したい場合は、「▲」アイコンをクリックして「下書きとして保存」を選択します。

Elementor Proについて

Elementorには無料版と有料版(Elementor Pro)があります。Pro版では、以下のようなさらに高度な機能が利用できます。

  • テーマビルダー(ヘッダー、フッター、シングル投稿ページ、アーカイブページなどのテンプレート作成)
  • ポップアップビルダー
  • フォームウィジェット
  • WooCommerceビルダー
  • モーションエフェクト、カスタムCSSなどの高度なデザイン機能
  • グローバルウィジェット

まずは無料版で基本的な使い方を習得し、必要に応じてPro版へのアップグレードを検討するのがおすすめです。

Elementorは非常に多機能なプラグインなので、実際に触ってみて機能を試すのが一番の習得方法です。多くのチュートリアル動画やブログ記事も公開されているので、困ったときは参考にしてみてください。

Elementorの注意点

ElementorはWordPressで広く使われているページビルダープラグインですが、使用する際にはいくつかの注意点があります。以下に主なものを挙げます。

1. サイトの表示速度への影響

  • 肥大化しやすい: Elementorは非常に多機能であるため、多くのウィジェットやセクションを使用したり、複雑なデザインを作成したりすると、ページのHTMLコードやCSS、JavaScriptファイルが肥大化しやすくなります。
  • 不要なコードの読み込み: 使用していない機能やウィジェットのコードも読み込まれる場合があり、これがページのロード時間を遅くする原因となることがあります。
  • 対策:
    • 軽量化プラグインの活用: WP Rocket, LiteSpeed Cache, SG Optimizer(サイトホストがSiteGroundの場合)などのキャッシュプラグインや最適化プラグインを使用して、CSS/JSの縮小化、遅延読み込み、画像最適化を行う。
    • 必要なウィジェットのみ使用: 不要なウィジェットをロードしない設定がある場合は活用する。
    • 画像サイズの最適化: 高解像度の画像をそのままアップロードせず、Web用に最適化されたサイズで使用する。
    • CSSのカスタマイズを最小限に: ElementorのカスタムCSS欄を多用するのではなく、可能であれば外部CSSファイルにまとめる。

2. テーマとの互換性

  • テーマの選定: Elementorは基本的にどのテーマでも動作しますが、一部のテーマ(特に高度なカスタマイズが施されているもの)では、Elementorの機能と競合したり、レイアウトが崩れたりすることがあります。
  • Elementorに最適化されたテーマ: Astra, OceanWP, GeneratePress, Hello Elementor(Elementor公式)などの、Elementorとの互換性が高く、軽量なテーマを選ぶと問題が起こりにくいです。
  • 対策:
    • テスト環境での確認: 実際にサイトを公開する前に、テスト環境でテーマとElementorの組み合わせを十分にテストする。
    • 公式情報を確認: 使用するテーマがElementorとの互換性についてどのような言及をしているか確認する。

3. 更新とメンテナンス

  • 定期的な更新: Elementor本体とアドオンプラグインは、セキュリティや機能改善のために頻繁に更新されます。常に最新の状態に保つことが重要です。
  • 互換性の問題: WordPress本体、テーマ、他のプラグインとの互換性によって、Elementorの更新後に問題が発生する可能性があります。
  • 対策:
    • バックアップの取得: 更新前には必ずサイト全体のバックアップを取得する。
    • ステージング環境でのテスト: 可能であれば、ステージング環境で更新をテストし、問題がないことを確認してから本番環境に適用する。
    • 子テーマの使用: テーマをカスタマイズしている場合は、親テーマの更新でカスタマイズが上書きされないように子テーマを使用する。

4. サイトロックインの可能性

  • Elementor依存: Elementorで作成したページは、Elementor特有のショートコードやHTML構造を使用しています。Elementorを無効化したり削除したりすると、ページのレイアウトが崩れたり、内容が表示されなくなったりする可能性があります。
  • 将来的な移行の困難さ: 将来的に他のページビルダーやブロックエディタ(Gutenberg)に移行しようとした場合、Elementorで作成したコンテンツの移行は手間がかかることがあります。
  • 対策:
    • Elementorの特性を理解する: Elementorを使用するということは、そのエコシステムに深く依存することを理解しておく。
    • 将来の計画: 長期的な視点で、サイトの拡張性やメンテナンスについて考慮する。

5. 学習コストと複雑さ

  • 豊富な機能: Elementorは多くの機能を提供しているため、初めて使用する際には学習コストがかかります。
  • アドオンの乱立: 公式のアドオンだけでなく、サードパーティ製のアドオンも多数存在し、選択肢が多い反面、混乱を招くこともあります。
  • 対策:
    • 公式ドキュメントとチュートリアル: Elementorの公式ドキュメントやYouTubeのチュートリアルを活用して基本的な操作を習得する。
    • 必要なアドオンのみ導入: 不要なアドオンをたくさん導入すると、サイトのパフォーマンス低下や競合の原因となるため、本当に必要なものだけを厳選して使用する。

6. セキュリティ

  • 脆弱性の可能性: どのプラグインにも言えることですが、Elementorにも脆弱性が見つかる可能性があります。
  • 対策:
    • 常に最新版に保つ: セキュリティパッチが適用された最新バージョンを常に使用する。
    • 信頼できるアドオンのみ使用: サードパーティ製のアドオンを導入する際は、その信頼性や開発状況をよく確認する。

これらの注意点を理解し、適切に対処することで、Elementorを効果的に活用し、WordPressサイトを構築・運用することができます。

プラグインを意識したレンタルサーバーの選び方

多くのプラグインを使う予定であれば、最初からWordPressに特化・最適化されているレンタルサーバーを選ぶのが最も確実で快適です。

WordPress適性ランキング表

順位サーバー名特徴・強み弱み・注意点WordPress適性
1位ConoHa WING(コノハ)高速表示・国内最速級、WordPress簡単セットアップ、独自ドメイン永久無料、初心者〜上級者まで幅広く対応料金はやや高め◎ 非常に適している
2位KAGOYA(カゴヤ)WordPress専用サーバー「KUSANAGI」搭載で超高速、法人利用率高く安定性抜群、セキュリティ強化個人利用にはややオーバースペック、料金は中〜高◎ 高速・安定志向に最適
3位さくらレンタルサーバー老舗で信頼性高い、料金安め、安定稼働、サポート充実表示速度はConoHaやKAGOYAに劣る○ 安定志向に適している
4位LOLIPOP(ロリポップ)初心者向け、料金安い、WordPress簡単インストール、利用者が多く情報豊富高負荷サイトには不向き、速度は中程度△ 個人ブログや小規模サイト向け
5位リトルサーバー月額150円〜と圧倒的低価格、WordPress全プラン対応、無料SSL・自動バックアップあり容量・転送量が小規模向け、サポートはメール中心で即応性に不安△ 趣味ブログや学習用に最適

解説

  • ConoHa WINGは「速さ・使いやすさ・機能」のバランスが最も良く、WordPress利用者に人気。
  • KAGOYAは法人やビジネスサイトに強く、KUSANAGIによる超高速化が魅力。速度重視なら最適。
  • さくらレンタルサーバは老舗で安心感があり、安定性重視の人におすすめ。
  • LOLIPOPは初心者向けで安価だが、速度や高負荷対応は弱め。
  • リトルサーバーは「とにかく安くWordPressを始めたい人」向け。小規模サイトや学習用に良いが、商用や大規模には不向き。

WordPressテーマ目的別比較表

WordPressテーマを選ぶにはデザインだけでなく、汎用性、アップデートの継続性、サポート体制、そして表示速度やSEO対策の強さといった要素を総合的に考慮することが重要です。目的にあった長く安心して使えるテーマを選ぶようにしたいものです。そこで、目的別に整理したWordPressテーマ比較表を以下にまとめました。 各テーマの特徴や利用目的を簡潔に比較できるようにしています。

テーマ名主な目的・特徴適した用途
RE:DIVER(リダイバー)高速表示・SEO最適化に強い。アフィリエイトや収益化を意識した設計。アフィリエイトブログ、収益化重視の個人ブログ
GOLD BLOG(ゴールドブログ)ブログ運営に特化。シンプルで使いやすく、初心者でも扱いやすい。個人ブログ、情報発信サイト
THE THOR(ザ・トール)SEO・デザイン・収益化機能を網羅したオールインワンテーマ。広告管理やランキング機能も搭載。アフィリエイト、企業サイト、収益化ブログ
Emanon(エマノン)ビジネス向けデザイン。企業サイトやサービス紹介に適したテーマ。コーポレートサイト、サービス紹介ページ
LIQUID PRESS(リキッドプレス)WordPress公式登録の国産テーマ。企業サイトからブログまで幅広く対応。初心者でも安心。企業サイト、オウンドメディア、ブログ、LP
STORK SE(ストークSE)モバイルファースト設計。1カラムデザインでコンテンツを際立たせる。直感的操作が可能。ブログ、アフィリエイト、ブランディングサイト
GOLD MEDIA(ゴールドメディア)メディア運営に特化。SEO内部構造が強力で、収益化や効率的な運営を支援。WEBメディア、アフィリエイトサイト、企業サイト

補足ポイント

  • 収益化重視なら「RE:DIVER」「THE THOR」「GOLD MEDIA」が強力。
  • 初心者向けブログなら「GOLD BLOG」「STORK SE」が扱いやすい。
  • 企業サイト・ビジネス用途なら「Emanon」「LIQUID PRESS」が安心。
  • メディア運営に特化したい場合は「GOLD MEDIA」が最適。

こうして見ると、「ブログ中心」か「企業サイト中心」か「収益化・メディア運営中心」かで選ぶテーマが大きく変わります。 あなたが作りたいサイトはどのタイプに近いですか?

インターネットビジネスは、インターネットやIT技術を活用して商品やサービスを提供し、収益を得るビジネス全般を指します。企業の規模に関わらず、非常に多岐にわたる活動が含まれます。
企業がインターネットビジネスに必要とされる知識

  • SEO(検索エンジン最適化) | マーケティング | データ分析【デジタルマーケティングの知識】
  • WEBサイトの仕組み | ECサイト運営 | セキュリティ対策【Web制作・技術の知識】
  • 事業計画 | 特定商取引法 | 景品表示法 | 知的財産権 | ITリテラシー【ビジネス・法律の知識】

インターネットビジネスに活用したいWEBサービス

WordPressの使い方(中小企業のマーケティング向け)