YARPP – Yet Another Related Posts Pluginは関連記事を表示するプラグイン
YARPP – Yet Another Related Posts Pluginとは
WordPressプラグインの「YARPP – Yet Another Related Posts Plugin」は、WordPressサイトに関連記事を自動で表示させるための非常に人気のあるプラグインです。
主な機能と特徴は以下の通りです。
- 自動的な関連記事の表示: 記事の内容、タイトル、タグ、カテゴリーなどに基づいて、関連性の高い記事を自動的に判別し、現在の記事の下などに表示します。
- サイト滞在時間の向上と直帰率の低下: 読者が興味を持ちそうな他の記事を提示することで、サイト内での回遊を促し、結果としてサイト滞在時間の延長や直帰率の低下に貢献します。
- 柔軟な関連性設定:
- 関連性を判断する基準(タイトル、内容、カテゴリー、タグなど)を細かく設定できます。
- 「表示する最低関連スコア」を設定することで、どの程度の関連性があれば記事を表示するかを調整できます。
- 特定のカテゴリーやタグの記事を除外することも可能です。
- 過去の特定の期間に投稿された記事のみを表示するといった設定もできます。
- 表示形式のカスタマイズ:
- テキスト形式、サムネイル(アイキャッチ画像)付きのリスト形式など、表示方法を選択できます。
- 表示する関連記事の数を指定できます。
- 高度な設定では、HTMLやCSSをカスタマイズして、デザインを自由に調整することも可能です。
- 多機能性: 関連記事の表示だけでなく、RSSフィードに表示させたり、ショートコードを使って任意の位置に表示させたりすることもできます。
- 日本語対応: 設定画面が日本語に対応しているため、比較的初心者でも扱いやすいとされています。
メリット:
- 記事作成者が手動で関連記事を探す手間が省ける。
- 訪問者の利便性が向上し、サイトのエンゲージメントが高まる。
- SEOの観点からも、サイトの回遊率向上は評価される要素となる。
注意点:
- 多機能である反面、すべての機能を使いこなすには、ある程度の知識が必要な場合もあります。
- サーバーによっては、YARPPがサイトの表示速度に影響を与える可能性が指摘されることもあります。
YARPPは、WordPressでブログやウェブサイトを運営している方にとって、訪問者の体験を向上させ、サイトのパフォーマンスを高めるための非常に有用なツールと言えるでしょう。
利用数
WordPressプラグインのYet Another Related Posts Plugin (YARPP) の有効インストール数は、10万以上です。
これは、WordPressのプラグインディレクトリで公開されている情報に基づいています。利用状況は変動する可能性があるため、最新の正確な情報はWordPressの公式サイトで確認することをおすすめします。
利用料
WordPressプラグインのYet Another Related Posts Plugin (YARPP)は、無料で利用できます。
WordPressのプラグインディレクトリから無料でインストール・利用できる関連投稿プラグインとして非常に人気があります。
ただし、時期や提供元によっては、より高度な機能やサポートを含むProバージョンやプレミアム機能が提供されている場合もあります。しかし、基本的な機能は無料で利用可能です。
最新の情報や、特定のPro機能の有無と価格については、公式のウェブサイトやWordPressのプラグインページで確認することをおすすめします。
使い方
YARPPは、記事に関連性の高い記事を自動的に表示してくれるWordPressのプラグインです。ブログの回遊率を高めたり、読者の興味を引きつけたりするのに非常に役立ちます。
1. インストール
- WordPressの管理画面にログインします。
- 左メニューの「プラグイン」>「新規追加」をクリックします。
- 検索ボックスに「YARPP」と入力して検索します。
- 「Yet Another Related Posts Plugin」が表示されたら、「今すぐインストール」をクリックします。
- インストールが完了したら、「有効化」をクリックします。
2. 基本設定
YARPPを有効化すると、管理画面の左メニューに「設定」>「YARPP」が追加されます。
2.1. YARPPの設定画面へ
「設定」>「YARPP」をクリックすると、YARPPの設定画面が開きます。
2.2. 「関連コンテンツの表示」タブ
主にここで関連記事の表示方法を設定します。
- 関連コンテンツの表示場所:
- 投稿: 投稿記事の下に関連記事を表示するかどうか。
- 固定ページ: 固定ページの下に関連記事を表示するかどうか。
- カスタム投稿タイプ: カスタム投稿タイプでも関連記事を表示するかどうか。
- RSSフィード: RSSフィードに関連記事を含めるかどうか。
- 関連コンテンツの表示方法:
- リスト形式: タイトルのみをリストで表示します。
- サムネイル形式: サムネイル画像とタイトルを表示します。サムネイルのサイズや表示数をここで設定できます。
- カスタム形式 (YARPP Template): 自分でHTML/CSSを記述して表示をカスタマイズできます。より高度な設定です。
- 関連コンテンツの表示数: 1ページに表示する関連記事の数を設定します。
- 関連コンテンツがない場合の表示: 関連記事がない場合に何も表示しないか、特定のメッセージを表示するかを選択できます。
2.3. 「アルゴリズム」タブ
関連性の判断基準を設定します。
- 「タイトル」「本文」「タグ」「カテゴリー」の関連度: これらの要素をどの程度関連性の判断に含めるかをスライダーで調整できます。通常は、タイトルと本文の関連度を高く設定し、タグとカテゴリーも適度に含めるのが良いでしょう。
- 除外するカテゴリー/タグ: 特定のカテゴリーやタグに属する記事を関連記事から除外することができます。
- 〇日以上前の記事は関連記事として扱わない: 古すぎる記事を関連記事として表示しないように設定できます。
- 同じカテゴリー/タグの記事のみを表示: 特定の条件を満たす記事のみを関連記事として表示したい場合に利用します。
2.4. 「表示調整」タブ
関連記事のタイトルや抜粋の表示方法、日付の表示などを調整します。
- 関連コンテンツのタイトルの長さ: 関連記事のタイトルの最大文字数を設定します。
- 関連コンテンツの抜粋の長さ: 関連記事の抜粋の最大文字数を設定します。
- 日付の表示形式: 関連記事の日付表示形式を設定します。
3. 関連記事の表示
設定が完了したら、投稿記事や固定ページの下に関連記事が表示されるようになります。
確認と調整:
- 表示の確認: 実際にブログの投稿記事や固定ページを確認し、関連記事が意図通りに表示されているか確認します。
- 設定の調整: 表示される関連記事の内容が期待と異なる場合は、「アルゴリズム」タブの関連度を調整したり、表示数を変更したりして、最適な設定を見つけましょう。
- キャッシュのクリア: 設定を変更した後は、WordPressのキャッシュプラグインを使用している場合はキャッシュをクリアすることをおすすめします。
4. 高度な使い方 (YARPP Template)
もし、標準の表示では物足りない場合や、より細かくデザインをカスタマイズしたい場合は、「カスタム形式 (YARPP Template)」を使用します。
- 「YARPP Template」を有効にする: 「関連コンテンツの表示」タブで「カスタム形式 (YARPP Template)」を選択します。
- テンプレートの作成:
- テーマのディレクトリ内に
yarpp-templatesというフォルダを作成します。 - その中に
.phpファイルを作成し、関連記事の表示に必要なHTMLとYARPP独自のテンプレートタグを記述します。 - YARPPの公式サイトや他のブログでテンプレートの記述例を探すと良いでしょう。
- テーマのディレクトリ内に
補足事項
- 大量の記事がある場合: 記事数が多いサイトの場合、YARPPの計算処理に時間がかかることがあります。サーバーの負荷を考慮し、設定を調整してください。
- キャッシュプラグインとの連携: YARPPはキャッシュと相性が良いです。W3 Total CacheやWP Super Cacheなどのキャッシュプラグインと併用することで、サイトのパフォーマンスを向上させることができます。
- PHPのバージョン: PHPのバージョンによっては、YARPPが正しく動作しない場合があります。WordPressの推奨PHPバージョンを使用しているか確認しましょう。
YARPPは非常に多機能なプラグインですが、まずは基本的な設定から始めて、徐々に慣れていくのがおすすめです。
注意点
WordPressプラグイン「YARPP – Yet Another Related Posts Plugin」は、記事に関連性の高い記事を表示する非常に人気のあるプラグインですが、いくつか注意点があります。
1. サイトパフォーマンスへの影響(重くなる可能性)
- 大規模サイトでのリソース消費: 記事数が非常に多い大規模なサイトの場合、YARPPは関連記事の検索・表示に多くのリソースを消費し、サイトの表示速度が低下する可能性があります。これは、関連性の計算処理がサーバー側で行われるためです。
- 対策:
- Proバージョン: YARPPのProバージョンでは、重い処理をYARPP自身のサーバーで行うことでこの問題を解決するとされています。
- 他のプラグインの検討: 大規模サイトでパフォーマンスが気になる場合は、「Contextual Related Posts」など、別の軽量な関連記事プラグインを検討することも選択肢です。
- キャッシュプラグインの併用: キャッシュプラグインを導入し、関連記事の表示結果をキャッシュすることで、サーバー負荷を軽減できる場合があります。
2. 表示されない・意図しない表示になる場合
- 記事数の不足: サイト内の記事数が少ない場合や、関連スコアを高めに設定しすぎている場合、YARPPが条件を満たす記事を見つけられず、関連記事が正常に表示されないことがあります。「no related posts」と表示される場合もこれに該当します。
- 対策:
- 関連スコアの調整: 設定画面の「表示する最低関連スコア」を「1」など低めに設定してみる。
- 記事を増やす: 根本的な解決策として、関連付けられる記事数を増やすことが重要です。
- 対策:
- フィルタ設定: 特定のカテゴリやタグの記事を関連記事に表示させたくない場合は、フィルタ設定で除外設定を行うことができます。意図せず除外されている可能性も確認しましょう。
- 表示期間の制限: 「過去〇ヶ月間の記事だけを表示」のような設定をしていると、古い記事が関連記事として表示されなくなります。設定を確認してください。
- 手動表示の場合: YARPPの自動表示をオフにしている場合、
related_posts()などのテンプレートタグをテーマファイルに記述しないと表示されません。
3. カスタマイズの難易度
- HTML/CSSの知識が必要: YARPPは表示形式を「リスト」「サムネイル」「カスタム」から選べますが、デザインを細かく変更したい場合はHTMLやCSSの知識が必要になります。特に「カスタム」を選択すると自由度が高い反面、カスタマイズの難易度が上がります。
- 例: 関連記事を囲むタグ(
<ol>や<ul>)を変更したり、サムネイル画像のサイズやタイトルの表示方法などを調整したりする際に必要です。
- 例: 関連記事を囲むタグ(
4. 脆弱性に関する情報(過去の事例)
- 過去にYARPPにクロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)の脆弱性が報告されたことがあります。しかし、これは一時的なものであり、現在は修正されたバージョンが提供されています。
- 対策:
- 常に最新版を利用: セキュリティの観点から、プラグインは常に最新バージョンにアップデートしておくことが非常に重要です。
5. 多言語サイトでの互換性
- WPMLとの非互換性: YARPPはWPMLプラグインとは互換性がないとされています。多言語サイトを運営している場合は、「Polylang」など他の多言語プラグインや関連記事プラグインを検討する必要があります。
まとめ
YARPPは強力な関連記事プラグインですが、サイトの規模やカスタマイズの要望に応じて、上記のような注意点を考慮する必要があります。導入後は、パフォーマンスや表示状態をよく確認し、必要に応じて設定を調整したり、他のプラグインとの比較検討を行うことが賢明です。
口コミ・評価
WordPressプラグイン「Yet Another Related Posts Plugin (YARPP)」についての口コミや評価をまとめました。
ポジティブな評価
- 高い関連性(アルゴリズム): 投稿のタイトル、内容、タグ、カテゴリなどに基づいて関連スコアを自動算出するため、精度の高い関連記事を表示できると評価されています。
- 高いカスタマイズ性:
- 関連記事の取得方法や表示方法を細かく設定できます。
- リスト形式やサムネイル付きなど、複数の表示方法を選べます。
- カスタムテンプレートシステムにより、デザインを完全にコントロールできます。
- 使いやすさ: 日本語に対応した設定画面で、初心者でも比較的簡単に扱えるとされています。
- 機能の豊富さ:
- カスタム投稿タイプ、RSSフィードへの表示、ウィジェット、ショートコード、REST APIなど、柔軟な表示オプションがあります。
- 除外したいタグやカテゴリを設定できます。
- キャッシュ機能が搭載されており、パフォーマンス向上に役立っています。
- 信頼性: 長年にわたり開発・メンテナンスされており、アクティブインストール数が多く、コミュニティの支持も厚いです。
留意点・過去の課題
- パフォーマンス(過去の課題と改善):
- 以前のバージョンでは、特に投稿数が多い大規模サイトや、平均的なサーバー環境で、データベースへの負荷が高く、ページの読み込み速度や記事の保存・更新時に大幅な遅延を引き起こすことがありました。
- しかし、開発者による最適化が進み、最近のバージョンではパフォーマンスが大幅に改善されています。かつて利用が制限されていた一部のマネージドWordPressホスティングサービス(WP Engineなど)でも、現在は利用が許可されています。
- 大規模サイトでの注意点: パフォーマンスは改善されたものの、非常に大規模なサイトでは引き続きリソースを集中的に使用する可能性があり、その場合は上位版(Pro版)でサーバー側の処理をオフロードするなどの対策が必要になることがあります。
- 互換性: WPMLプラグイン(多言語化)との互換性がないという情報があります。
総合評価
WordPressの関連記事プラグインの中で最も人気があり、評価も高いプラグインの一つです。特に、その高度で柔軟な関連性アルゴリズムと豊富なカスタマイズオプションが高く評価されています。過去にはパフォーマンスの問題が指摘されていましたが、現在は改善され、効率的に動作するように最適化されています。
関連記事機能の評価と順位表
関連記事の機能に焦点を当て、情報の充実度や柔軟性を考慮して順位付けを行い、表にまとめました。
ただし、「関連記事の機能が優れている」という評価は、自動表示の精度、表示レイアウトの豊富さ、手動設定の可否、ユーザー回遊を促す仕組みなど、様々な側面から総合的に判断する必要があり、利用者の目的によっても最適なテーマは異なります。
| 順位 | テーマ名 | 関連記事機能の特徴(優れている点) |
| 1位 | RE:DIVER(リダイバー) | パーソナライズ記事表示(読者の興味・行動に基づく最適化)機能があり、ユーザーの回遊率・リピーター増加に最も強く設計されている。閲覧履歴の保持機能も回遊を促進。 |
| 2位 | Emanon(エマノン) | 同一カテゴリーまたは同じ投稿者の記事を自動表示でき、表示件数やレイアウト(2列/3列/4列)、SPスライダー表示など、表示方法の柔軟性が高い。 |
| 3位 | THE THOR(ザ・トール) | 関連記事の表示/非表示、表示件数を細かく設定可能。シンプルな自動表示ながら、記事分析機能と組み合わせて回遊率向上を検討しやすい。 |
| 4位 | LIQUID PRESS(リキッドプレス) | 関連記事の自動表示に対応しており、無限スクロール(スマホ最適化)と合わせてユーザーの回遊率向上を目指す設計になっている。 |
| 5位 | STORK SE(ストークSE) | 記事下にショートコードを用いて手動で関連記事(サムネイル付き)を挿入でき、カテゴリー/タグごとの記事リストも表示可能。自動表示の言及が少ないためこの順位。 |
| 6位 | GOLD BLOG(ゴールドブログ) / GOLD MEDIA(ゴールドメディア) | 関連記事(投稿ページ内の表示項目)の機能が搭載されているという言及はあるものの、具体的なカスタマイズ性や表示ロジック(カテゴリ/タグなど)の詳細情報が他テーマより少ない。 |
注:GOLD BLOGとGOLD MEDIAは同じ「GOLDテーマ」シリーズであり、関連記事機能に関する具体的な独自情報が少ないため、ここでは同順位としています。
補足説明:各テーマの関連記事機能
1位: RE:DIVER
RE:DIVERは、単なる同一カテゴリ記事の表示に留まらず、読者の「興味・行動に基づき最適化されたコンテンツ」をパーソナライズ記事として表示できる点が、他のテーマにはない最大の特徴です。これは、記事の回遊率やリピーター率の向上において、極めて強力な機能と言えます。
2位: Emanon
Emanonは、自動表示のロジック(同一カテゴリー記事 or 同一投稿者の記事)を選択でき、さらにレイアウトを3種類から選べる(2列、3列、4列)など、見た目のカスタマイズ性が高いのが魅力です。スマートフォンでのスライダー表示対応も、モバイルユーザーの回遊を意識しています。
3位: THE THOR
THE THORは、関連記事の表示/非表示と表示件数の設定が可能です。機能自体はシンプルですが、テーマ独自の記事分析機能(閲覧数、キーワード数など)と合わせて、どの記事を関連として見せるかを戦略的に検討しやすい環境が整っています。
4位: STORK SE
STORK SEは、ショートコードを使って任意の記事IDやカテゴリーIDを指定し、記事中や記事下にサムネイル付きのリンク(ブログカード)を設置する機能が優れています。自動表示よりも、記事執筆者が意図的に関連記事を選んで誘導する****手動の関連付けを重視したい場合に適しています。
