WordPressプラグイン利用のメリットとデメリットとバックアップ

プラグインの最大の利点は、Webサイトの機能を簡単に追加・拡張できることです。

  • 機能の追加: 連絡フォーム、EC機能(ネットショップ)、SEO対策、キャッシュ機能による高速化、セキュリティ強化、会員サイト機能など、プログラミング知識がなくても多様な機能を追加できます。
  • カスタマイズ: テーマ(デザイン)だけでは実現できない、細かな機能や表示のカスタマイズが可能です。

プラグインのメリットとデメリット

WordPressプラグインの利用には、多くのメリットといくつかのデメリットがあります。

メリット

  1. 機能の拡張・追加が容易:
    • プログラミング知識がなくても、様々な機能(問い合わせフォーム、SEO対策、セキュリティ強化、キャッシュ機能、ECサイト機能など)を簡単に追加できます。
    • 複雑な機能を安価または無料で、短時間で実装できることがあります。
  2. 使いやすさ:
    • 基本的に管理画面からインストール・有効化するだけで利用でき、操作しやすいユーザーインターフェース(UI)で管理・設定できるものが多いです。
  3. 開発コストの削減:
    • ゼロから機能を開発する必要がないため、費用や時間を大幅に節約できます。

デメリット

  1. サイトの表示速度が低下する可能性:
    • プラグインを多く導入しすぎたり、質の悪いプラグインを使用したりすると、サイト表示時に読み込むファイル数が増え、表示速度が遅くなる原因になります。
    • データベースに情報を保存するタイプのプラグインは、データベースの肥大化を招き、サイトが重くなることがあります。
  2. セキュリティリスク:
    • プラグインにはプログラム上の欠陥(脆弱性)が含まれることがあり、これを狙った不正アクセスやサイト改ざんの標的になる可能性があります。
    • 開発が停止して更新されないプラグインは、WordPress本体のアップデートに対応できず、セキュリティリスクが高まります。
    • 悪意を持って作成されたプラグインが存在する可能性もあります。
  3. 不具合・競合の発生:
    • WordPress本体やテーマ、または他のプラグインとの互換性がなく、プラグイン同士が干渉しあって、サイトの表示崩れや予期しない動作(バグ)を引き起こす可能性があります。
  4. メンテナンスの必要性:
    • セキュリティ対策や新機能への対応のため、プラグインを定期的に最新バージョンにアップデートする手間が必要です。

利用時のポイント

  • 必要最低限に絞る: 本当に必要な機能を持つプラグインだけを厳選して導入し、不要になったものは無効化するだけでなく削除しましょう。
  • 信頼性を確認: インストール数が多い、ユーザー評価が高い、最終更新日が新しい(頻繁にアップデートされている)など、信頼できるプラグインを選びましょう。
  • バックアップ: 新しいプラグインを導入・有効化する前や、アップデートを行う前には、サイトのバックアップを取っておくと安心です。

プエアグインのバックアップの仕方

プラグインのバックアップは、特にWordPressなどのCMS(コンテンツ管理システム)において、ウェブサイトの安定性と復旧の観点から非常に重要です。プラグインのバックアップは通常、ウェブサイト全体のバックアップの一部として行われます。

WordPressのバックアップを取る方法は主に以下の3つがあります。

  1. プラグインを利用する
  2. レンタルサーバーの機能を利用する
  3. 手動で行う (FTPソフトとphpMyAdminを使用)

初心者の方には、操作が簡単なプラグインやレンタルサーバーの機能を使う方法がおすすめです。

1. プラグインを利用したバックアップ

BackWPupAll-in-One WP Migration」といったバックアップ用プラグインを使うと、WordPressの管理画面から簡単にバックアップ設定や実行ができます。

おすすめのプラグイン(例:BackWPup)での手順概要

  1. プラグインのインストールと有効化:
    • WordPressの管理画面で「プラグイン」→「新規追加」へ進み、「BackWPup」を検索してインストールし、有効化します。
  2. 新規ジョブ(バックアップ作業)の追加:
    • 管理画面のメニューから「BackWPup」→「新規ジョブを追加」を選択します。
  3. 設定の調整と保存:
    • 「一般設定」タブで、ジョブの名前、バックアップ対象(ファイルとデータベースにチェック)、アーカイブ形式、保存場所などを設定します。
    • 「スケジュール」タブで、自動バックアップの頻度と時間を設定できます(例:毎日、毎週)。
    • 設定後、「変更を保存」します。
  4. バックアップの実行:
    • 設定したジョブを実行するか、手動で「今すぐ実行」を選んでバックアップを取得します。

2. レンタルサーバーの機能を利用したバックアップ

多くのレンタルサーバー(Xserver、ConoHa WING、ロリポップ!など)には、自動バックアップ機能が標準で付属しています。

特徴

  • 自動的で定期的にバックアップが取得されます。
  • サーバー会社が管理するため、安定性が高いです。
  • 復元もサーバーの管理画面から簡単に行える場合が多いです。

利用方法はサーバーによって異なるため、お使いのレンタルサーバーのサポート情報を確認してください。

3. 手動でのバックアップ(上級者向け)

プラグインやサーバー機能を使わず、手動でバックアップを取得する方法です。WordPressのファイルとデータベースの2種類を保存する必要があります。

ファイルのバックアップ

  • FTPソフトを使ってサーバーに接続し、WordPressのすべてのファイル(特にwp-contentフォルダ)をパソコンにダウンロードします。

データベースのバックアップ

  • レンタルサーバーの管理画面などからphpMyAdminにアクセスし、該当するデータベースをエクスポート(保存)します。

この方法は手間がかかるため、特別な理由がない限りプラグインやサーバー機能の利用が推奨されます。

重要なポイント

  • バックアップ対象: WordPressは「ファイル」(テーマ、プラグイン、画像などのデータ)と「データベース」(投稿内容、設定情報など)で構成されています。この両方をバックアップしないと、完全に復元できません。
  • バックアップデータの保管場所: 取得したバックアップデータは、万が一サーバーがダウンした時のために、サイトとは別の場所(PCのローカルストレージ、クラウドストレージ、外部ストレージなど)にも保存しておきましょう。
  • バックアップの頻度: サイトの更新頻度に応じて、定期的に(例:毎日、毎週)バックアップを取得する設定にしておくのが安全です。重要な変更(WordPress本体やプラグインのアップデート、大きなカスタマイズなど)を行う前には、必ず手動でバックアップを取ることをおすすめします。

主なWordPressバックアッププラグイン一覧

WordPressのバックアップに利用できる主なプラグインをいくつかご紹介します。

これらのプラグインは、自動バックアップ、クラウドストレージへの保存、簡単なリストア(復元)、サイト移行などの機能を提供しています。

プラグイン名主な特徴用途(傾向)
UpdraftPlusスケジュール設定、多様なクラウドサービスへの保存、シンプルな復元。無料版でも十分な機能。バックアップ、復元、移行
Duplicatorサイト全体のバックアップ、クローン作成、サイト移行。パッケージ(アーカイブ)作成が特徴。移行、クローン、バックアップ
BackWPup完全なWordPressのバックアップを作成し、多様な外部サービスに保存可能。バックアップ、復元
All-in-One WP Migrationサイト全体をエクスポート・インポートする形式で、サイトの移行や簡単なバックアップに適している。移行、バックアップ(簡単)
Jetpack Backup (旧 VaultPress)リアルタイムバックアップ(有料プラン)、ワンクリック復元、セキュリティ機能も統合。バックアップ、復元、セキュリティ
WPvivid Backup & Migrationバックアップ、復元、サイト移行、ステージング機能も備える多機能プラグイン。バックアップ、移行、ステージング

プラグインを選ぶ際のポイント

  • バックアップの自動化・スケジュール設定: 決まった間隔で自動的にバックアップが実行されるか。
  • 保存先: Google Drive、Dropbox、Amazon S3などの外部クラウドストレージに保存できるか。サーバーとは別の場所に保存することで、サーバーダウンやハッキング時も安心です。
  • 復元の容易さ: バックアップからの復元が簡単(ワンクリックなど)に行えるか。
  • 無料版の機能: まずは無料版で十分な機能が使えるかを確認しましょう。

特に、UpdraftPlusやBackWPupは多くのユーザーに利用されており、バックアッププラグインの定番として知られています。

どのプラグインが最適かは、お客様の技術的な知識やサイトの規模、必要な機能(移行を頻繁に行うかなど)によって変わってきます。

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プラグインを意識したレンタルサーバーの選び方

多くのプラグインを使う予定であれば、最初からWordPressに特化・最適化されているレンタルサーバーを選ぶのが最も確実で快適です。

WordPress適性ランキング表

順位サーバー名特徴・強み弱み・注意点WordPress適性
1位ConoHa WING(コノハ)高速表示・国内最速級、WordPress簡単セットアップ、独自ドメイン永久無料、初心者〜上級者まで幅広く対応料金はやや高め◎ 非常に適している
2位KAGOYA(カゴヤ)WordPress専用サーバー「KUSANAGI」搭載で超高速、法人利用率高く安定性抜群、セキュリティ強化個人利用にはややオーバースペック、料金は中〜高◎ 高速・安定志向に最適
3位さくらレンタルサーバー老舗で信頼性高い、料金安め、安定稼働、サポート充実表示速度はConoHaやKAGOYAに劣る○ 安定志向に適している
4位LOLIPOP(ロリポップ)初心者向け、料金安い、WordPress簡単インストール、利用者が多く情報豊富高負荷サイトには不向き、速度は中程度△ 個人ブログや小規模サイト向け
5位リトルサーバー月額150円〜と圧倒的低価格、WordPress全プラン対応、無料SSL・自動バックアップあり容量・転送量が小規模向け、サポートはメール中心で即応性に不安△ 趣味ブログや学習用に最適

解説

  • ConoHa WINGは「速さ・使いやすさ・機能」のバランスが最も良く、WordPress利用者に人気。
  • KAGOYAは法人やビジネスサイトに強く、KUSANAGIによる超高速化が魅力。速度重視なら最適。
  • さくらレンタルサーバは老舗で安心感があり、安定性重視の人におすすめ。
  • LOLIPOPは初心者向けで安価だが、速度や高負荷対応は弱め。
  • リトルサーバーは「とにかく安くWordPressを始めたい人」向け。小規模サイトや学習用に良いが、商用や大規模には不向き。

WordPressテーマ目的別比較表

WordPressテーマを選ぶにはデザインだけでなく、汎用性、アップデートの継続性、サポート体制、そして表示速度やSEO対策の強さといった要素を総合的に考慮することが重要です。目的にあった長く安心して使えるテーマを選ぶようにしたいものです。そこで、目的別に整理したWordPressテーマ比較表を以下にまとめました。 各テーマの特徴や利用目的を簡潔に比較できるようにしています。

テーマ名主な目的・特徴適した用途
RE:DIVER(リダイバー)高速表示・SEO最適化に強い。アフィリエイトや収益化を意識した設計。アフィリエイトブログ、収益化重視の個人ブログ
GOLD BLOG(ゴールドブログ)ブログ運営に特化。シンプルで使いやすく、初心者でも扱いやすい。個人ブログ、情報発信サイト
THE THOR(ザ・トール)SEO・デザイン・収益化機能を網羅したオールインワンテーマ。広告管理やランキング機能も搭載。アフィリエイト、企業サイト、収益化ブログ
Emanon(エマノン)ビジネス向けデザイン。企業サイトやサービス紹介に適したテーマ。コーポレートサイト、サービス紹介ページ
LIQUID PRESS(リキッドプレス)WordPress公式登録の国産テーマ。企業サイトからブログまで幅広く対応。初心者でも安心。企業サイト、オウンドメディア、ブログ、LP
STORK SE(ストークSE)モバイルファースト設計。1カラムデザインでコンテンツを際立たせる。直感的操作が可能。ブログ、アフィリエイト、ブランディングサイト
GOLD MEDIA(ゴールドメディア)メディア運営に特化。SEO内部構造が強力で、収益化や効率的な運営を支援。WEBメディア、アフィリエイトサイト、企業サイト

補足ポイント

  • 収益化重視なら「RE:DIVER」「THE THOR」「GOLD MEDIA」が強力。
  • 初心者向けブログなら「GOLD BLOG」「STORK SE」が扱いやすい。
  • 企業サイト・ビジネス用途なら「Emanon」「LIQUID PRESS」が安心。
  • メディア運営に特化したい場合は「GOLD MEDIA」が最適。

こうして見ると、「ブログ中心」か「企業サイト中心」か「収益化・メディア運営中心」かで選ぶテーマが大きく変わります。 あなたが作りたいサイトはどのタイプに近いですか?

インターネットビジネスは、インターネットやIT技術を活用して商品やサービスを提供し、収益を得るビジネス全般を指します。企業の規模に関わらず、非常に多岐にわたる活動が含まれます。
企業がインターネットビジネスに必要とされる知識

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