TaxoPressは【旧Simple Tags】名前が変更されたプラグイン
TaxoPressとは
WordPressプラグインのTaxoPressは、WordPressのタグやカテゴリー、およびその他のカスタムタクソノミー(分類法)を強力に管理・拡張するためのプラグインです。以前は「Simple Tags」という名称で知られていました。
主な機能としては、以下のようなものがあります。
- タグ、カテゴリー、タクソノミーの管理: 用語の追加、編集、削除、一括変換などが可能です。
- タグクラウドの表示: タグの表示数、色、表示順などをカスタマイズして、タグクラウドをブログに表示できます。
- 関連記事一覧の表示: タグやカテゴリーに基づいて、関連性の高い記事を自動で表示する機能があります。ウィジェットやショートコードを使って、好きな場所に表示できます。
- タグの自動リンク: 記事内の特定のキーワード(タグとして設定されているもの)に自動的にリンクを張ることができます。
- 自動タグ追加: コンテンツをスキャンして、新規または既存のタグやカテゴリーを自動的に割り当てることができます(有料版ではAI機能との連携も可能です)。
- タグの入力補助: 記事作成時に、既存のタグを簡単に選択して追加できます。
TaxoPressを利用することで、WordPressのタグ機能をより効果的に活用し、ユーザーのサイト内回遊性を高めたり、コンテンツの整理を効率化したりすることができます。特に、多くの記事を扱うサイトや、タグを積極的に活用したい場合に非常に便利なプラグインです。
TaxoPressの使い方
TaxoPressは、WordPressのタグ、カテゴリ、およびカスタムタクソノミーを管理するための強力なプラグインです。自動タグ付け、タグクラウドの表示、関連コンテンツの表示など、さまざまな機能を提供します。
以下に、TaxoPressの基本的な使い方を説明します。
1. TaxoPressのインストールと有効化
- WordPressの管理画面にログインします。
- 左メニューから「プラグイン」>「新規追加」をクリックします。
- 検索ボックスに「TaxoPress」と入力し、検索します。
- TaxoPressプラグインを見つけたら、「今すぐインストール」をクリックし、その後「有効化」をクリックします。
2. TaxoPressの主要機能と設定
TaxoPressを有効化すると、WordPress管理画面の左メニューに「TaxoPress」という項目が追加されます。ここから各機能の設定を行うことができます。
2.1. Term Management (用語の管理)
- 「TaxoPress」>「Term Management」に移動します。
- ここでは、既存のタグ、カテゴリ、およびカスタムタクソノミーを一覧表示し、編集、削除、結合などを行うことができます。
- 「Terms (タグ・カテゴリ)」: すべてのタグとカテゴリを一覧表示します。
- 「Term Tools」: タグの結合や置換などのツールが利用できます。
2.2. Auto Terms (自動タグ付け)
この機能は、投稿の内容に基づいて自動的にタグを生成する非常に便利な機能です。
- 「TaxoPress」>「Auto Terms」に移動します。
- 「New Auto Terms」をクリックして新しい自動タグ付けルールを作成します。
- 「Title」: この自動タグ付けルールの名前を設定します。
- 「Post Types」: 自動タグ付けを適用する投稿タイプ(投稿、固定ページなど)を選択します。
- 「Taxonomies」: 生成するタグをどのタクソノミーに割り当てるかを選択します(通常は「タグ」)。
- 「Sources」: タグのソースとしてどこからキーワードを抽出するかを選択します。
- 「Content」: 投稿本文からキーワードを抽出します。
- 「Title」: 投稿タイトルからキーワードを抽出します。
- 「Extract Type」: キーワードの抽出方法を選択します。
- 「Existing Terms」: 既存のタグの中から関連するタグを割り当てます。
- 「OpenCalais」, 「Comprehend」, 「OpenAI」など: 外部APIを利用してより高度なキーワード抽出を行います。(これらの機能を利用するにはAPIキーの設定が必要です。)
- 「Settings」: 抽出されるタグの最大数、最小文字数、除外キーワードなどを設定できます。
- 設定が完了したら、「Save Auto Terms」をクリックします。
- 自動タグ付けを適用したい投稿を編集画面で開き、右サイドバーの「Auto Terms」ボックスで「Run Auto Terms」をクリックすると、設定に基づいてタグが自動的に追加されます。
2.3. Related Posts (関連投稿)
投稿ページに関連する投稿を表示する機能です。
- 「TaxoPress」>「Related Posts」に移動します。
- 「New Related Posts」をクリックして新しい関連投稿の表示ルールを作成します。
- 「Title」: この関連投稿ブロックの名前を設定します。
- 「Display Location」: 関連投稿を表示する場所を選択します(例: 投稿コンテンツの後)。
- 「Post Types」: 関連投稿を表示する対象の投稿タイプを選択します。
- 「Taxonomies」: 関連投稿を決定するためにどのタクソノミーを使用するかを選択します(通常は「タグ」や「カテゴリ」)。
- 「Layout」: 関連投稿の表示レイアウト(リスト、グリッドなど)を選択します。
- 「Settings」: 表示する投稿数、サムネイルの表示、抜粋の表示などを設定できます。
- 設定が完了したら、「Save Related Posts」をクリックします。
2.4. Tag Clouds (タグクラウド)
ブログのサイドバーやウィジェットエリアにタグクラウドを表示する機能です。
- 「TaxoPress」>「Tag Clouds」に移動します。
- 「New Tag Cloud」をクリックして新しいタグクラウドを作成します。
- 「Title」: このタグクラウドの名前を設定します。
- 「Taxonomies」: 表示するタグクラウドの元となるタクソノミーを選択します。
- 「Settings」: 表示するタグの数、フォントサイズ、色の範囲などを設定できます。
- 設定が完了したら、「Save Tag Cloud」をクリックします。
- タグクラウドは、ウィジェットとして「外観」>「ウィジェット」から、またはショートコードを使用して投稿やページに埋め込むことができます。
2.5. Terms Display (用語の表示)
特定のタクソノミーの用語をリスト形式などで表示する機能です。
- 「TaxoPress」>「Terms Display」に移動します。
- 「New Terms Display」をクリックして新しい表示ルールを作成します。
- 「Title」: この表示の名前を設定します。
- 「Taxonomy」: 表示するタクソノミーを選択します。
- 「Settings」: 表示順序、表示する用語の数、階層表示などを設定できます。
- 設定が完了したら、「Save Terms Display」をクリックします。
- この表示も、ショートコードを使用して投稿やページに埋め込むことができます。
2.6. その他重要な機能
- Permissions (権限): TaxoPressの各機能へのアクセス権限を設定できます。
- Repair Terms (用語の修復): タクソノミーの不整合を修正するツールです。
- Settings (設定): TaxoPressの全体的な設定を行います。
3. ショートコードの使用
TaxoPressの多くの機能はショートコードを提供しており、これにより投稿、ページ、またはウィジェットエリアに特定のコンテンツを簡単に埋め込むことができます。各機能の設定画面で、対応するショートコードが表示されます。
4. ウィジェットの使用
タグクラウドや関連投稿など、一部の機能はWordPressのウィジェットとして利用できます。「外観」>「ウィジェット」から、TaxoPressのウィジェットをサイドバーなどのウィジェットエリアに追加できます。
TaxoPressを使う上でのヒント
- 自動タグ付けの調整: 自動タグ付けは非常に便利ですが、完璧ではありません。生成されたタグを確認し、不要なものは削除したり、不足しているものは手動で追加したりすることで、品質を向上させることができます。
- 関連投稿の精度向上: 関連投稿の精度は、タグやカテゴリの適切な設定に大きく依存します。投稿に関連性の高いタグやカテゴリを付与することで、より関連性の高い投稿が表示されるようになります。
- パフォーマンスへの影響: 大量の投稿があるサイトで自動タグ付けや関連投稿の機能を多用すると、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。設定を最適化し、必要に応じてキャッシュプラグインなどと併用することを検討してください。
TaxoPressは非常に多機能なプラグインであり、WordPressサイトのコンテンツ管理とSEOを強化するのに大いに役立ちます。上記の基本的な使い方を参考に、ご自身のサイトに合わせて様々な機能を試してみてください。
TaxoPressの注意点
WordPressプラグインTaxoPressは、タクソノミー(タグ、カテゴリなど)の管理を強力にサポートする多機能なプラグインですが、利用する際にはいくつかの注意点があります。
1. アップデート時の問題
- 管理画面の不具合: アップデート後にWordPressの管理画面が文字化けしたり、正常に開けなくなったりするケースが報告されています。特にブラウザによっては現象が異なる場合があり、TaxoPressを一時的に無効化することで改善する場合があります。アップデート前には必ずバックアップを取ることを強く推奨します。
2. 設定の複雑さと日本語対応
- 設定画面の多さ: TaxoPressは非常に多機能であるため、設定項目が多く、初心者には難易度が高いと感じることがあります。特に、ショートコードを使用する場合とサイト全体に反映させる場合で設定箇所が異なるため、混乱しやすいです。
- 詳細説明の英語表記: 基本的な設定画面は日本語化されていますが、詳細な説明の一部は英語のままになっている箇所があります。
3. 無料版と有料版(Pro版)の機能制限
- ショートコードの利用制限: 無料版では、タグ一覧や記事に割り当てられたタグ名などを表示するショートコードの利用が1つに制限されます。2つ以上使用したい場合はPro版が必要です。
- 関連投稿の表示数制限: 無料版では関連投稿の最大表示数が5件に制限されます。6件以上表示させたい場合はPro版が必要です。
4. パフォーマンスへの影響
- 自動タグ付け機能(Auto Terms): TaxoPressの強力な機能である自動タグ付け(Auto Terms)は、サイトのコンテンツをスキャンして自動的にタグを生成します。多くの投稿があるサイトでこの機能を使用すると、サイトの動作が一時的に遅くなる可能性があります。パフォーマンスを考慮し、スキャン間隔を調整したり、小ロットで実行したりする設定を検討すると良いでしょう。
5. タグ運用上の注意点(TaxoPressに限らない一般的な事項も含む)
- 不適切なタグ付け:
- 不必要にタグを詰め込みすぎない: 1記事あたりのタグは3〜5個程度に抑え、重要なキーワードに絞ることが推奨されます。
- 表記の統一: 同じ意味でも「WordPress」と「ワードプレス」のように表記が異なると、別のタグとして認識されてしまいます。タグ名は統一するようにしましょう。
- 親カテゴリーとの混同: カテゴリーとは異なる軸で、記事のキーワードとなるものをタグとして設定するのが良いでしょう。
- タグページのSEO:
- コンテンツの薄いタグページ: タグが多くなりすぎたり、関連性の低いタグが混在したりすると、内容の薄いタグページが乱立し、SEO上不利になる可能性があります。
- noindexの検討: タグページが検索エンジンのインデックス対象となることで、類似コンテンツとして評価されるリスクもあります。必要に応じてタグページを
noindex
にする検討も有効です。
6. アップデートと互換性
- 最新バージョンへの更新: セキュリティパッチや機能改善のためにも、TaxoPressを含むすべてのプラグインを常に最新バージョンに保つことが重要です。
- WordPressのバージョン互換性: TaxoPressの技術要件(PHP、MySQLバージョンなど)を確認し、WordPressのバージョンと互換性があるかを確認しましょう。
これらの注意点を理解し、適切に設定・運用することで、TaxoPressはWordPressサイトのタクソノミー管理とSEO対策において非常に強力なツールとなります。
※おすすめテーマ
【THE THOR(ザ・トール)】
は、非常に多機能なテーマであるため、他のテーマと比較してプラグインをあまり必要としないのが大きな特徴です。多くの機能(SEO対策、高速表示、目次生成、お問い合わせフォームなど)がテーマに標準搭載されているため、これらの機能のために別途プラグインを導入する必要がありません。これにより、サイトの表示速度低下を防ぎ、安定した運用が期待できます。