TinyMCE Templateはテンプレートを作れるプラグイン

TinyMCE Templateとは

WordPressプラグイン「TinyMCE Template」は、WordPressのビジュアルエディター(TinyMCE)にHTMLテンプレートを挿入する機能を追加するプラグインです。

主な機能と特徴:

  • テンプレートの作成と管理: WordPressの管理画面から、繰り返し使用するHTML構造や定型文をテンプレートとして登録・管理できます。
  • ビジュアルエディターへの挿入ボタン: 投稿や固定ページの編集画面にあるビジュアルエディターに「テンプレートを挿入」ボタンが追加されます。このボタンをクリックすると、登録済みのテンプレートを選択して簡単に挿入できます。
  • ショートコードとしての挿入: テンプレートをショートコードとして挿入する機能も提供されています。
  • コピーしてテンプレート化: 既存の投稿やページの内容をテンプレートとして保存する機能もあります。
  • 効率的なコンテンツ作成: ブログ記事の定型部分、お問い合わせフォーム、商品紹介のフォーマットなど、繰り返し同じようなコンテンツを作成する際に、作業の効率を大幅に向上させることができます。
  • コンテンツの一貫性: テンプレートを使用することで、サイト全体のコンテンツのフォーマットやデザインに一貫性を持たせることができます。

利用例:

  • ブログ記事の冒頭や末尾に常に表示する定型文(例:「この記事は〇〇について解説しています。」、「ご質問があればコメント欄まで。」など)
  • 商品の説明文のフォーマット(例:商品名、価格、特徴、購入ボタンなどを記載する枠)
  • アフィリエイトリンクや広告コードを挿入するブロック
  • よく使うHTMLタグの組み合わせ(例:特定のスタイルが適用されたリストや引用ブロック)

注意点:

  • 記事の検索結果にもあるように、WordPressのブロックエディター(Gutenberg)が主流になった現在では、一部の機能がブロックエディターと完全に連携しない可能性があります。代替となるブロックパターンなどの機能もありますので、利用環境によって最適なツールを選択する必要があります。
  • 最終更新日が古いプラグインの場合、現在のWordPressバージョンとの互換性に問題がある可能性もあります。

もしWordPressで定型文やHTML構造を頻繁に利用する機会があるなら、作業効率化のために検討する価値のあるプラグインと言えるでしょう。

利用数

WordPressプラグインの「TinyMCE Templates」の有効インストール数は、20,000以上です。

これは、WordPress.orgのプラグイン情報に基づいています。有効インストール数(active installations)は、そのプラグインを現在利用しているウェブサイトの数を示します。

利用料

WordPressプラグインの「TinyMCE Template」には、いくつか種類があるため、どのプラグインを指しているかによって利用料が異なります。

検索結果から、以下の2つの可能性が考えられます。

  1. 「TinyMCE Templates」という名前のWordPressプラグイン(Takayuki Miyauchi 氏作):
    • このプラグインは、無料で利用できるようです(ただし、動作保証やサポートがないことが明記されています)。
    • 機能としては、WordPressのビジュアルエディタでHTMLテンプレートを利用できるようにするものです。
  2. リッチテキストエディタ「TinyMCE」の「Templates(旧:Advanced Templates)」プラグイン:
    • これは、WordPressプラグインとしてではなく、エディタ自体(TinyMCE)のアドバンスドな機能の一部です。
    • TinyMCE自体はオープンソースのコア機能が無料で利用できますが、「Templates」機能を含む高度な機能は、通常、TinyMCEの有料サブスクリプション(Essential、Professional、Enterpriseなどのプラン)でのみ提供されています。

ご利用になりたいのがWordPressのプラグインの場合、まずは無料の「TinyMCE Templates」をお試しいただくのが良いでしょう。

TinyMCEの高度な機能としての「Templates」をご検討の場合は、TinyMCEの公式ウェブサイトで最新の料金プランをご確認ください。

使い方

「TinyMCE Templates」は、WordPressのクラシックエディタ(TinyMCEエディタ)で使えるHTMLテンプレートを簡単に作成・挿入できる便利なプラグインです。特に、繰り返し使う定型文や、デザインが決まったセクションなどを効率的に作成したい場合に役立ちます。

以下に基本的な使い方を説明します。

1. TinyMCE Templatesのインストールと有効化

  1. WordPress管理画面にログインします。
  2. 左メニューの「プラグイン」から「新規追加」をクリックします。
  3. 検索ボックスに「TinyMCE Templates」と入力して検索します。
  4. 「TinyMCE Templates」プラグインを見つけたら、「今すぐインストール」をクリックし、インストールが完了したら「有効化」をクリックします。

2. 新しいテンプレートの作成

  1. プラグインを有効化すると、WordPress管理画面の左メニューに「テンプレート」という項目が追加されます。
  2. 「テンプレート」をクリックし、「新規追加」をクリックします。
  3. テンプレート作成画面が表示されます。
    • タイトル: テンプレートの管理用のタイトルを入力します。これはサイト訪問者には表示されません。
    • 本文: テンプレートとして挿入したいHTMLコードやテキストを入力します。ビジュアルエディタでもテキストエディタでも入力できます。
    • 公開設定: テンプレートを個人的に利用するか、他のユーザーと共有するかを選択できます。
    • ショートコードとして挿入: ショートコードとして挿入したい場合は、「はい」にチェックを入れます。これにより、テンプレートの内容をショートコードで呼び出すことができます。複数箇所で同じ内容を一括で更新したい場合に便利です。
  4. 入力が終わったら、画面右上の「公開」ボタンをクリックしてテンプレートを保存します。

3. 投稿や固定ページへのテンプレートの挿入

  1. 新規投稿や固定ページの作成・編集画面を開きます。
  2. クラシックエディタのツールバーに「テンプレートを挿入」というボタンが追加されています。このボタンをクリックします。
  3. テンプレート挿入画面が表示されるので、ドロップダウンメニューから挿入したいテンプレートを選択します。
  4. 「テンプレートを挿入」ボタンをクリックすると、選択したテンプレートの内容がエディタに挿入されます。
  5. 必要に応じて、挿入されたテンプレートの内容を編集します。

補足・活用方法

  • HTMLを直接記述: テンプレートの内容はHTMLで記述できるため、複雑なレイアウトやデザインをテンプレートとして保存しておくことができます。
  • ショートコードでの利用: 「ショートコードとして挿入」を有効にした場合、[テンプレート名]のようなショートコードでテンプレートを呼び出すことができます。これにより、後からテンプレートの内容を編集するだけで、ショートコードが使われているすべての箇所の内容を一括で更新できます。これは、共通の連絡先情報や著作権表示など、頻繁に変更される可能性のある定型文に非常に有効です。
  • 繰り返し使うセクションの作成: ブログ記事でよく使う見出しと段落のセット、画像とキャプションの組み合わせなど、繰り返し使うセクションをテンプレート化しておくと、記事作成の効率が大幅に向上します。
  • 記事の雛形作成: 特定の種類の記事(例:商品レビュー、イベント告知など)で常に同じ構成を使う場合、その構成をテンプレートとして保存しておくと、毎回ゼロから作成する手間が省けます。

TinyMCE Templatesは、記事作成の効率化に貢献するシンプルなプラグインです。ぜひ活用してみてください。

デメリット

TinyMCE Templateは、記事作成時にあらかじめ定義されたHTMLテンプレートを挿入できる便利な機能を提供しますが、いくつかデメリットも考えられます。以下に主なデメリットを挙げます。

1. 有料版の機能である可能性(またはAdvanced Templateへの移行):

  • TinyMCEの公式ドキュメントを見ると、古い「Template plugin」は非推奨となり、TinyMCE 7.0以降では「Advanced Template Premium plugin」に置き換わっていることが示されています。この「Advanced Template」は有料のTinyMCEサブスクリプションで利用できる機能です。もし無料のプラグインを探している場合、期待する機能が制限されているか、別のプラグインを検討する必要があるかもしれません。

2. コードの肥大化と管理の複雑さ:

  • テンプレートが多数になると、それらのHTMLコードの管理が煩雑になる可能性があります。特に、複雑なデザインやレイアウトを含むテンプレートの場合、HTMLコードが長くなり、修正や更新がしにくくなることがあります。
  • WYSIWYGエディタ全般に言えることですが、手動でコーディングするよりも、生成されるHTMLコードが最適化されていなかったり、余分なタグが含まれていたりする場合があります。これにより、サイトのパフォーマンスやSEOに悪影響を与える可能性もゼロではありません。

3. カスタマイズの制限:

  • テンプレートの提供する範囲内での柔軟性はありますが、エディタの機能やオプションの制約を受けるため、手動でHTMLやCSSを記述するほどの自由なカスタマイズは難しい場合があります。
  • テンプレートによっては、特定のスタイルや構造を強制するものもあり、意図しないデザインの不統一が生じる可能性もあります。

4. テンプレートの更新とメンテナンス:

  • ウェブサイトのデザインやブランドガイドラインが変更された場合、既存のすべてのテンプレートを更新する必要が出てくる可能性があります。これは、テンプレートの数が多いほど手間がかかります。

5. ユーザーの学習曲線:

  • テンプレートの利用方法や、テンプレート内で変数を扱う機能などがある場合、ユーザーがそれらを習得するまでに時間がかかることがあります。
  • テンプレートを誤って挿入したり、テンプレート内のプレースホルダーを適切に置き換えなかったりすることで、意図しない表示になる可能性もあります。

6. WYSIWYGエディタ全般の課題:

  • 「What You See Is What You Get (見たままを得る)」というコンセプトですが、実際のサイト表示とエディタ上での表示が完全に一致しないことがあります。特に、レスポンシブデザインの環境では、デバイスによって見え方が異なるため、「見たまま」がどこまで保証されるかという問題があります。
  • デザイナーが意図したCSSクラスや構造を、コンテンツ作成者がテンプレートを通じて正確に適用することが難しい場合もあります。

TinyMCE Templateはコンテンツ作成の効率化に役立つ強力なツールですが、上記のデメリットを考慮し、自身のWordPressサイトのニーズや運用体制に合っているかを確認することが重要です。特に、有料版の機能への依存や、生成されるHTMLの品質については注意が必要です。

口コミ・評価

良い点として挙げられていることが多い点:

  • 記事作成の効率化・時間短縮: 定型文やよく使うデザイン(吹き出し、ボックスなど)をテンプレートとして登録し、ワンクリックで呼び出せるため、記事執筆の時間を大幅に短縮できます。
  • デザインの統一性: テンプレートを使うことで、記事ごとのデザインや構成のばらつきを防げます。
  • 一括修正の容易さ: ショートコードでテンプレートを呼び出している場合、テンプレートの内容を編集するだけで、そのテンプレートを使用しているすべての記事に修正が反映されるため、後からの修正が非常に楽になります。
  • 外注時の便利さ: 記事を外部に依頼する際、テンプレートに沿って執筆をお願いできるため、指示が簡単になります。
  • シンプルなインターフェース: エディターに統合されていて使いやすい、という意見があります。

その他の情報:

  • WordPressのプラグインディレクトリのレビューでは、高い評価(5つ星)を付けているユーザーのコメントも見られます。
  • 動作環境について、特定のPHPやWordPressのバージョンとの互換性についての情報もありますが、全体的には安定して動作しているという印象です。

全体として、「TinyMCE Template」は記事の定型化や効率化に非常に役立つプラグインとして、多くのユーザーにポジティブに評価されているようです。

プラグインのリスクを回避する

WordPressプラグインの利用には、ウェブサイトの機能拡張というメリットがある一方で、いくつかのセキュリティ安定性に関するリスクが伴います。

主なリスク

1. セキュリティの脆弱性

プラグインにセキュリティ上の欠陥(脆弱性)が含まれていると、それを悪用したサイバー攻撃の標的になる可能性があります。

  • 不正アクセス・サイトの改ざん:脆弱性を突かれて管理画面に不正アクセスされたり、ウェブサイトの内容が改ざんされたりします。
  • 情報漏洩:ユーザーの個人情報や機密データが盗み出されるリスクがあります。
  • マルウェア感染:悪意のあるコードやマルウェアを仕込まれ、サイト訪問者に被害が及んだり、サイトがDDoS攻撃などの犯罪の踏み台に利用されたりする可能性があります。
  • 未更新のプラグイン:開発が停止されたり、長期間更新されていないプラグインは、既知の脆弱性が修正されないまま放置され、特に危険性が高まります。

2. ウェブサイトの安定性・パフォーマンスへの影響

  • 動作の競合(コンフリクト):複数のプラグイン同士、またはWordPress本体やテーマとの相性が悪く、機能不全やレイアウトの崩れ、エラーが発生することがあります。
  • 表示速度の低下:特に多くのプラグインを導入しすぎると、ウェブサイトの読み込みに必要なリソースが増加し、表示速度が遅くなることがあります。

3. メンテナンスの手間とコスト

  • 更新の必要性:セキュリティを維持し、WordPress本体のアップデートに対応するため、プラグインも定期的に最新版へ更新する必要があります。この更新作業や、更新後に問題が発生しないかの確認(動作確認)に手間がかかります。
  • 互換性の問題:WordPress本体のメジャーアップデートや、他のプラグインの更新により、特定のプラグインが動作しなくなる互換性の問題が生じることがあります。

リスクを最小限に抑える対策

これらのリスクを避けるためには、以下の点に注意することが重要です。

  • 信頼できるソースからのみ導入するWordPress公式プラグインディレクトリなど、信頼できる提供元からのみプラグインをダウンロードし、導入前に評価やレビュー、最終更新日、インストール数などを確認しましょう。
  • 定期的な更新:WordPress本体、テーマ、そしてすべてのプラグインを常に最新の状態に保ちましょう。
  • 不要なプラグインの削除:使用していないプラグインは無効化するだけでなく、サーバーから削除しましょう。
  • 導入数を絞る:本当に必要な機能に絞り込み、プラグインの導入数は最小限に抑えましょう。

有料テーマはプラグインのリスク回避につながることがある

WordPressの有料テーマを使うことで、ある程度はプラグインのリスク回避につながることがありますが、完全にリスクを避けられるわけではありません。以下のポイントで詳しく解説します。

有料テーマで回避できるリスク

1. 基本機能がテーマに含まれている

有料テーマには、以下のような機能が最初から組み込まれていることが多いです:

  • SEO対策
  • デザインのカスタマイズ(色・フォント・レイアウト)
  • SNS連携
  • パンくずリスト
  • 目次表示
  • 広告管理
  • カスタムウィジェット

このため、追加のプラグインを入れずに済む=プラグインによるバグやセキュリティリスクを減らせます。

それでもプラグインが必要なケース

高度な機能はプラグインが必要

  • ECサイト機能(WooCommerce)
  • 多言語化(Polylang、WPML)
  • 会員制サイト(MemberPressなど)
  • バックアップやセキュリティ(UpdraftPlus、Wordfence)
  • 高速化(キャッシュ系プラグイン)

有料テーマでも、これらの機能まではカバーしきれません。つまり、信頼できるプラグイン選びは必須です。

⚠️ 注意点

リスク有料テーマでの軽減可否コメント
プラグイン間の競合内蔵機能で代用できれば回避可
セキュリティの脆弱性プラグイン削減で多少減るが、ゼロではない
アップデートによる不具合有料テーマは保守されていることが多いが、プラグインとの相性次第
サポートの欠如有料テーマはサポート付きが多く、安心感あり

結論:リスクは減らせるがゼロにはできない

  • 有料テーマで必要最低限の機能が揃えば、プラグインを減らせるのでリスク軽減につながります。
  • ただし、どうしても必要なプラグインは信頼性・更新頻度・レビューをしっかり確認して使うことが重要です。

補足アドバイス

  • テーマとプラグインの相性問題もあるため、有名なテーマ(例:SWELL、JIN:R、THE THORなど)+評判の良いプラグインの組み合わせが安心です。
  • 子テーマを使うことで、カスタマイズ時のトラブルも回避しやすくなります。

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