Reusable Blocks Extendedは再利用ブロックの機能を拡張するプラグイン

Reusable Blocks Extendedとは

WordPressプラグイン「Reusable Blocks Extended」は、WordPressのブロックエディタ(Gutenberg)に標準で備わっている「再利用ブロック」の機能を大幅に拡張するプラグインです。

主な機能と特徴は以下の通りです。

  • 再利用ブロックの管理画面の拡張: 再利用ブロック専用の管理画面が追加され、より簡単にブロックを管理・編集できるようになります。
  • ショートコードの生成: 再利用ブロックをショートコードとして生成できるため、Gutenbergだけでなく、Classic Editorを使っている場合や、投稿・固定ページ内の任意の場所で再利用ブロックを挿入できるようになります。
  • PHP関数の生成: 再利用ブロックをPHP関数として生成できるため、テーマファイル内の好きな場所で再利用ブロックを利用できます。これにより、より柔軟なデザインやレイアウトの組み込みが可能になります。
  • ブロックパターンへの変換(NEW機能): 再利用ブロックをワンクリックでブロックパターンに変換する機能が追加されています。ブロックパターンは、あらかじめ登録されたレイアウトをエディターから呼び出すことができるテンプレートのようなもので、コンテンツの効率的な構築に役立ちます。
  • 再利用ブロックとブロックパターンの両方に便利: このプラグインは再利用ブロックの管理を便利にするだけでなく、ブロックパターンもより使いやすくします。

簡単に言えば、「Reusable Blocks Extended」は、WordPressのブロック機能を最大限に活用し、コンテンツ制作の効率を高めるための強力なツールと言えるでしょう。特に、繰り返し使うレイアウトやコンテンツを効率的に管理・配置したい場合に非常に役立ちます。

Reusable Blocks Extendedの使い方

WordPressプラグイン「Reusable Blocks Extended」は、Gutenbergエディタの「再利用ブロック」機能をさらに強化するための便利なツールです。

基本的なGutenbergの再利用ブロックの機能に加えて、以下の機能を提供します。

主な機能

  • 完全な管理パネル: 再利用ブロックを管理するための専用の管理画面を提供します。
  • 使用箇所の表示: 各再利用ブロックがどの投稿やページで使用されているかを一覧で確認できます。
  • ライブプレビュー: 管理画面から、テーマのスタイルシートが適用された再利用ブロックのライブプレビューを確認できます。
  • ウィジェット対応: 再利用ブロックをウィジェットとして使用し、テーマのウィジェットエリアに表示できます。
  • ショートコード対応: 再利用ブロックをショートコードとして生成し、Classic Editorを使用している投稿タイプや、その他の場所(例:ページビルダーなど)でも使用できます。
  • PHP関数対応: 再利用ブロックをPHP関数としてテーマファイルに埋め込むことができます。
  • ブロックパターンへの変換: ワンクリックで再利用ブロックをブロックパターンに変換するツールを提供します。

使い方

「Reusable Blocks Extended」の使い方は、主に以下のシナリオに分かれます。

1. プラグインのインストールと有効化

  1. WordPressの管理画面にログインします。
  2. 「プラグイン」>「新規追加」に移動します。
  3. 検索ボックスに「Reusable Blocks Extended」と入力し、検索します。
  4. プラグインを見つけたら、「今すぐインストール」をクリックし、その後「有効化」をクリックします。

2. 再利用ブロックの作成(WordPress標準機能)

「Reusable Blocks Extended」は既存の再利用ブロック機能を拡張するため、まずはWordPress標準の再利用ブロックを作成します。

  1. 新しい投稿または固定ページを作成または編集します。
  2. 再利用したいブロック(または複数のブロック)を追加し、デザインを調整します。
  3. ブロックを選択し、ツールバーに表示される3つの点(オプションメニュー)をクリックします。
  4. 「再利用ブロックに追加」を選択します。
  5. 再利用ブロックの名前を入力し、「保存」をクリックします。

3. Reusable Blocks Extended での管理

プラグインを有効化すると、WordPress管理画面の左メニューに「再利用ブロック」という項目が追加されます。

  • 「再利用ブロック」>「すべてのブロック」:
    • 作成した再利用ブロックの一覧が表示されます。
    • 各ブロックが使用されている投稿のリストや、最終更新日を確認できます。
    • ブロックのライブプレビューを見ることができます。
    • 各ブロックのショートコードやPHP関数を確認できます。
    • 「ブロックパターンに変換」ボタンが表示され、ワンクリックでブロックパターンに変換できます。
  • 「再利用ブロック」>「新規追加」:
    • 通常の投稿やページを作成するのと同じように、新しい再利用ブロックを作成できます。

4. 再利用ブロックの様々な場所での利用

「Reusable Blocks Extended」は、再利用ブロックをより柔軟に利用できるようにします。

  • ウィジェットとして使用する:
    1. WordPress管理画面の「外観」>「ウィジェット」に移動します。
    2. ウィジェットエリアに「Reusable Block」ウィジェットを追加します。
    3. ドロップダウンから表示したい再利用ブロックを選択し、保存します。
  • ショートコードとして使用する:
    1. 「再利用ブロック」管理画面で、使用したい再利用ブロックのショートコードをコピーします(例:[reblex_block id="XX"] のような形式)。
    2. このショートコードを、投稿、ページ、またはショートコードをサポートするその他の場所(Elementorなどのページビルダー内など)に貼り付けます。
  • PHP関数としてテーマに埋め込む:
    1. 「再利用ブロック」管理画面で、使用したい再利用ブロックのPHP関数をコピーします(例:reblex_display_block( NUMERIC_ID_OF_THE_REUSABLE_BLOCK );)。
    2. このPHP関数を、テーマのファイル(functions.php、テンプレートファイルなど)の好きな場所に貼り付けます。
  • ブロックパターンとして使用する:
    1. 「再利用ブロック」管理画面で、ブロックパターンに変換したい再利用ブロックの「Convert to block pattern」ボタンをクリックします。
    2. ブロックパターンに変換されたら、Gutenbergエディタのブロック挿入ツールで「パターン」タブから追加できるようになります。ブロックパターンとして挿入されたブロックは、元の再利用ブロックとはリンクされなくなり、個別に編集できるようになります。

注意点

  • 再利用ブロックは、編集するとそのブロックが使用されているすべての場所で内容が更新されます。
  • ブロックパターンに変換すると、元の再利用ブロックとの同期は失われます。各ブロックパターンは独立したインスタンスとして扱われます。
  • PHP関数やショートコードをテーマファイルに直接記述する場合は、テーマの更新時に変更が失われないように、子テーマの使用を検討してください。

これらの機能を使うことで、「Reusable Blocks Extended」はWordPressでのコンテンツ管理と効率化を大幅に向上させることができます。

Reusable Blocks Extendedの注意点

WordPressプラグイン「Reusable Blocks Extended」は、Gutenbergの再利用ブロック機能を拡張し、管理画面の強化、ウィジェット、ショートコード、PHP関数での利用などを可能にする非常に便利なプラグインです。しかし、利用する際にはいくつかの注意点があります。

主な注意点:

  1. セキュリティ脆弱性 (過去のバージョン):
    • 過去のバージョン(特に0.9)では、クロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)の脆弱性が報告されています。これは、攻撃者が悪意のあるリクエストをユーザーに実行させることで、管理アクションの実行や不正アクセスを可能にする可能性があります。
    • 対策: 常に最新バージョンにアップデートし、プラグインの脆弱性情報に注意を払うことが重要です。プラグインの作者はセキュリティアップデートをリリースしているはずなので、確認を怠らないようにしましょう。
  2. Gutenbergの「再利用ブロック」と「ブロックパターン」の関係:
    • WordPress自体も「再利用ブロック」と「ブロックパターン」という同様の機能を持っています。「Reusable Blocks Extended」は「再利用ブロック」を拡張するものですが、プラグインの機能には「再利用ブロックをワンクリックでブロックパターンに変換する」機能も含まれています。
    • それぞれの機能の特性を理解し、適切に使い分けることが重要です。
      • 再利用ブロック: 複数箇所で同じコンテンツを表示し、一括で更新したい場合に便利です。更新すると、そのブロックを使用しているすべての箇所が変更されます。
      • ブロックパターン: あらかじめデザインされたブロックの集合体で、挿入後に個別に編集することができます。テンプレートのようなイメージです。
    • このプラグインを使用することで、意図せず再利用ブロックが編集され、他の箇所に影響が出てしまうのを防ぐのに役立つ、というユーザーの声もあります。
  3. テーマや他のプラグインとの競合:
    • WordPressプラグイン全般に言えることですが、他のテーマやプラグインとの間で競合が発生し、予期せぬ動作や表示の崩れが発生する可能性があります。
    • 対策:
      • 新しいプラグインをインストールしたり、既存のプラグインをアップデートしたりする際は、必ず事前にバックアップを取る。
      • ステージング環境や開発環境でテストを行い、問題がないことを確認してから本番環境に適用する。
      • 問題が発生した場合は、プラグインを一時的に無効化して原因を特定する。
  4. パフォーマンスへの影響:
    • プラグインの機能が増えることで、サイトの読み込み速度に影響を与える可能性があります。
    • 対策: サイトのパフォーマンスを定期的にチェックし、必要であれば最適化を行う。パフォーマンス監視ツールなどを活用するのも良いでしょう。
  5. メンテナンスとサポート:
    • プラグインが継続的にメンテナンスされ、開発者からのサポートが提供されているかを確認することが重要です。古いプラグインや開発が止まっているプラグインは、セキュリティリスクや互換性の問題を引き起こす可能性があります。
    • 「Reusable Blocks Extended」は2025年4月3日にバージョン0.9.1が最終更新されており、現在も活発にメンテナンスされているようです。

これらの注意点を踏まえた上で、「Reusable Blocks Extended」は再利用ブロックの管理と利用を格段に便利にする強力なツールと言えるでしょう。

プラグインのリスクを回避する

WordPressプラグインの利用には、ウェブサイトの機能拡張というメリットがある一方で、いくつかのセキュリティ安定性に関するリスクが伴います。

主なリスク

1. セキュリティの脆弱性

プラグインにセキュリティ上の欠陥(脆弱性)が含まれていると、それを悪用したサイバー攻撃の標的になる可能性があります。

  • 不正アクセス・サイトの改ざん:脆弱性を突かれて管理画面に不正アクセスされたり、ウェブサイトの内容が改ざんされたりします。
  • 情報漏洩:ユーザーの個人情報や機密データが盗み出されるリスクがあります。
  • マルウェア感染:悪意のあるコードやマルウェアを仕込まれ、サイト訪問者に被害が及んだり、サイトがDDoS攻撃などの犯罪の踏み台に利用されたりする可能性があります。
  • 未更新のプラグイン:開発が停止されたり、長期間更新されていないプラグインは、既知の脆弱性が修正されないまま放置され、特に危険性が高まります。

2. ウェブサイトの安定性・パフォーマンスへの影響

  • 動作の競合(コンフリクト):複数のプラグイン同士、またはWordPress本体やテーマとの相性が悪く、機能不全やレイアウトの崩れ、エラーが発生することがあります。
  • 表示速度の低下:特に多くのプラグインを導入しすぎると、ウェブサイトの読み込みに必要なリソースが増加し、表示速度が遅くなることがあります。

3. メンテナンスの手間とコスト

  • 更新の必要性:セキュリティを維持し、WordPress本体のアップデートに対応するため、プラグインも定期的に最新版へ更新する必要があります。この更新作業や、更新後に問題が発生しないかの確認(動作確認)に手間がかかります。
  • 互換性の問題:WordPress本体のメジャーアップデートや、他のプラグインの更新により、特定のプラグインが動作しなくなる互換性の問題が生じることがあります。

リスクを最小限に抑える対策

これらのリスクを避けるためには、以下の点に注意することが重要です。

  • 信頼できるソースからのみ導入するWordPress公式プラグインディレクトリなど、信頼できる提供元からのみプラグインをダウンロードし、導入前に評価やレビュー、最終更新日、インストール数などを確認しましょう。
  • 定期的な更新:WordPress本体、テーマ、そしてすべてのプラグインを常に最新の状態に保ちましょう。
  • 不要なプラグインの削除:使用していないプラグインは無効化するだけでなく、サーバーから削除しましょう。
  • 導入数を絞る:本当に必要な機能に絞り込み、プラグインの導入数は最小限に抑えましょう。

有料テーマはプラグインのリスク回避につながることがある

WordPressの有料テーマを使うことで、ある程度はプラグインのリスク回避につながることがありますが、完全にリスクを避けられるわけではありません。以下のポイントで詳しく解説します。

有料テーマで回避できるリスク

1. 基本機能がテーマに含まれている

有料テーマには、以下のような機能が最初から組み込まれていることが多いです:

  • SEO対策
  • デザインのカスタマイズ(色・フォント・レイアウト)
  • SNS連携
  • パンくずリスト
  • 目次表示
  • 広告管理
  • カスタムウィジェット

このため、追加のプラグインを入れずに済む=プラグインによるバグやセキュリティリスクを減らせます。

それでもプラグインが必要なケース

高度な機能はプラグインが必要

  • ECサイト機能(WooCommerce)
  • 多言語化(Polylang、WPML)
  • 会員制サイト(MemberPressなど)
  • バックアップやセキュリティ(UpdraftPlus、Wordfence)
  • 高速化(キャッシュ系プラグイン)

有料テーマでも、これらの機能まではカバーしきれません。つまり、信頼できるプラグイン選びは必須です。

⚠️ 注意点

リスク有料テーマでの軽減可否コメント
プラグイン間の競合内蔵機能で代用できれば回避可
セキュリティの脆弱性プラグイン削減で多少減るが、ゼロではない
アップデートによる不具合有料テーマは保守されていることが多いが、プラグインとの相性次第
サポートの欠如有料テーマはサポート付きが多く、安心感あり

結論:リスクは減らせるがゼロにはできない

  • 有料テーマで必要最低限の機能が揃えば、プラグインを減らせるのでリスク軽減につながります。
  • ただし、どうしても必要なプラグインは信頼性・更新頻度・レビューをしっかり確認して使うことが重要です。

補足アドバイス

  • テーマとプラグインの相性問題もあるため、有名なテーマ(例:SWELL、JIN:R、THE THORなど)+評判の良いプラグインの組み合わせが安心です。
  • 子テーマを使うことで、カスタマイズ時のトラブルも回避しやすくなります。

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