Native Lazyloadは画像を遅延読み込み高速化するプラグイン
Native Lazyloadとは
WordPressプラグインNative Lazyloadは、Googleが提供していたWordPressプラグインで、ウェブサイトの表示速度を高速化するために、画像の遅延読み込み(Lazy Load)を簡単に実現するものでした。
Native Lazyloadの主な特徴と機能:
- 遅延読み込み(Lazy Load)の実装: ウェブページを開いたときに、すぐにすべての画像を読み込むのではなく、ユーザーがスクロールして画像が画面に近づいた時点で初めて画像を読み込むようにします。これにより、初期表示の速度が向上し、ユーザー体験が改善されます。
loading="lazy"属性の自動付与: プラグインを有効化するだけで、<img>タグや<iframe>タグに自動的にloading="lazy"属性を追加します。これにより、ブラウザがネイティブで提供する遅延読み込み機能を利用できるようになります。- 設定不要: ほとんど設定項目がなく、インストールして有効化するだけで機能します。
- Google製: Googleが開発したプラグインであるため、信頼性が高く、SEOの観点からも推奨されていました。
- フォールバック機能:
loading="lazy"属性をサポートしない古いブラウザ向けには、JavaScriptのIntersection Observer APIを利用したフォールバック機能も提供していました。
背景と現在の状況:
WordPress 5.5以降、WordPress自体にネイティブの遅延読み込み機能が標準で搭載されました。これにより、多くのWordPressサイトでは、別途Native Lazyloadプラグインを導入する必要がなくなりました。
したがって、現在では「WordPressプラグインNative Lazyload」という形で積極的に使用されることは少なくなっていますが、その機能はWordPressの標準機能として組み込まれており、ウェブサイトのパフォーマンス向上に貢献しています。
Native Lazyloadの使い方
WordPressプラグインの「Native Lazyload」は、その名の通り、Webブラウザに搭載されているネイティブな遅延読み込み(Lazy Load)機能を利用するためのプラグインです。
使い方は非常にシンプルで、基本的にはインストールして有効化するだけで完了します。
以下に具体的な手順とポイントを説明します。
- インストールと有効化
- WordPressの管理画面にログインします。
- 左側のメニューから「プラグイン」>「新規追加」をクリックします。
- 検索ボックスに「Native Lazyload」と入力して検索します。
- 検索結果に「Native Lazyload」プラグインが表示されたら、「今すぐインストール」をクリックします。
- インストールが完了したら、「有効化」をクリックします。
- 設定(ほぼ不要)
- Native Lazyloadプラグインは、基本的に設定項目がありません。
- 有効化すると、プラグインが自動的に
<img>タグと<iframe>タグにloading="lazy"属性を追加します。これにより、ブラウザが画像をスクロールされるまで読み込みを遅延させるようになります。
Native Lazyloadのメリット
- 非常に軽量でシンプル: 余計な機能がなく、サイトのパフォーマンスにほとんど影響を与えません。
- ネイティブ機能の活用: Webブラウザに組み込まれているLazy Load機能を利用するため、JavaScriptベースのLazy Loadプラグインに比べて高速で効率的です。
- Googleが開発: Googleが開発したプラグインであるため、信頼性が高く、Googleの推奨するLazy Loadの方式に準拠しています。
補足
- WordPress 5.5以降では、WordPress自体にネイティブなLazy Load機能が一部導入されています。しかし、Native Lazyloadプラグインは、より広範囲の画像やiframeに
loading="lazy"属性を適用してくれるため、より確実に遅延読み込みを適用したい場合に有効です。 - もし、特定の画像だけを遅延読み込みの対象から外したいなどの詳細な設定が必要な場合は、「a3 Lazy Load」のような設定項目が多い別のLazy Loadプラグインを検討する必要があるかもしれません。しかし、多くの場合、Native Lazyloadで十分な効果が得られます。
つまり、Native Lazyloadの使い方は、「インストールして有効化するだけ」と覚えておけばOKです。
Native Lazyloadの注意点
WordPressプラグイン「Native Lazyload」を使用する際の注意点はいくつかあります。WordPress自体がバージョン5.5以降でネイティブの遅延読み込み(Lazy Loading)をサポートしているため、プラグインの導入が不要な場合もありますが、より詳細な制御や特定の機能が必要な場合にプラグインを利用することが考えられます。
以下に主な注意点を挙げます。
1. WordPress標準のLazy Loadingとの競合・重複
- WordPress 5.5以降の標準機能との兼ね合い: WordPress自体が
loading="lazy"属性を使用して画像の遅延読み込みをサポートしています。そのため、「Native Lazyload」プラグインを導入すると、標準機能と重複したり、競合してかえってパフォーマンスが低下したり、画像が表示されなくなるなどの問題が発生する可能性があります。 - どちらか一方に絞る: 基本的には、WordPress標準のLazy Loading機能で十分な場合が多いです。もし「Native Lazyload」プラグインを導入するなら、WordPress標準のLazy Loadingを無効にするか、プラグインが提供する設定で競合しないように調整することが推奨されます。
2. パフォーマンスへの影響(特にファーストビュー)
- ファーストビュー(Above the Fold)の画像: ユーザーが最初に表示する画面(スクロールせずに見える範囲)にある画像にLazy Loadingを適用すると、表示が遅延し、ユーザーエクスペリエンスやCore Web Vitals(特にLCP: Largest Contentful Paint)に悪影響を与える可能性があります。
- 除外設定の活用: ロゴ、ヒーロー画像、メインバナーなど、ファーストビューに表示される重要な画像は、Lazy Loadingの対象から除外する設定がある場合は積極的に利用しましょう。
3. SEOへの影響
- クローラーの認識問題: Lazy LoadingはJavaScriptに依存することが多く、検索エンジンのクローラーがスクロールしない場合、遅延読み込みされた画像を認識できない可能性があります。これにより、画像がインデックスされず、画像検索からの流入が減少する可能性があります。
- 対策:
- GoogleはLazy Loadingに理解を示していますが、それでも確実にクローラーが画像を認識できるように、alt属性(代替テキスト)を適切に設定することが重要です。
- 重要な画像はLazy Loadingの対象外にする、あるいはLazy LoadingがSEOフレンドリーな方法で実装されているか確認する。
4. ユーザーエクスペリエンスへの影響
- 画像の表示遅延: スクロール速度が速いユーザーの場合、画像が表示されるまでに空白が表示されたり、ガタつき(レイアウトシフト)が生じたりして、ユーザーエクスペリエンスを損なう可能性があります。
- プレースホルダーの検討: 遅延読み込み中の画像の代わりに、ぼかし効果のあるプレースホルダーや、画像のサイズに合わせて空白を確保するなどの工夫があると、ユーザーエクスペリエンスが向上します。
5. 互換性の問題
- テーマや他のプラグインとの競合: 使用しているWordPressテーマや他のプラグイン(特にキャッシュ系、画像最適化系、サイト高速化系、セキュリティ系プラグインなど)と競合し、予期せぬ不具合(画像が表示されない、レイアウトが崩れる、JavaScriptエラーなど)が発生する可能性があります。
- 導入後のテスト: プラグイン導入後は、必ず本番環境に影響を与えないテスト環境で十分に動作確認を行い、問題がないことを確認してから本番環境に適用するようにしましょう。特に、ログイン画面の画像認証など、特定の機能で問題が発生するケースも報告されています。
6. JavaScriptの依存
- JavaScriptが無効な環境: Lazy Loadingは多くの場合JavaScriptに依存するため、ユーザーのブラウザでJavaScriptが無効になっている場合、画像が全く表示されない可能性があります。
7. widthとheight属性の重要性
- CLS(Cumulative Layout Shift)の防止: 画像タグに
widthとheight属性を明示的に指定することで、画像が読み込まれる前にブラウザが適切なスペースを確保でき、コンテンツのガタつき(レイアウトシフト)を最小限に抑えることができます。これはCore Web Vitalsの改善にも繋がります。
これらの注意点を理解した上で、ご自身のサイトの状況や要件に合わせて「Native Lazyload」プラグインを使用するか、WordPress標準の機能で対応するかを検討することが重要です。
プラグインのリスクを回避する

WordPressプラグインの利用には、ウェブサイトの機能拡張というメリットがある一方で、いくつかのセキュリティや安定性に関するリスクが伴います。
主なリスク
1. セキュリティの脆弱性
プラグインにセキュリティ上の欠陥(脆弱性)が含まれていると、それを悪用したサイバー攻撃の標的になる可能性があります。
- 不正アクセス・サイトの改ざん:脆弱性を突かれて管理画面に不正アクセスされたり、ウェブサイトの内容が改ざんされたりします。
- 情報漏洩:ユーザーの個人情報や機密データが盗み出されるリスクがあります。
- マルウェア感染:悪意のあるコードやマルウェアを仕込まれ、サイト訪問者に被害が及んだり、サイトがDDoS攻撃などの犯罪の踏み台に利用されたりする可能性があります。
- 未更新のプラグイン:開発が停止されたり、長期間更新されていないプラグインは、既知の脆弱性が修正されないまま放置され、特に危険性が高まります。
2. ウェブサイトの安定性・パフォーマンスへの影響
- 動作の競合(コンフリクト):複数のプラグイン同士、またはWordPress本体やテーマとの相性が悪く、機能不全やレイアウトの崩れ、エラーが発生することがあります。
- 表示速度の低下:特に多くのプラグインを導入しすぎると、ウェブサイトの読み込みに必要なリソースが増加し、表示速度が遅くなることがあります。
3. メンテナンスの手間とコスト
- 更新の必要性:セキュリティを維持し、WordPress本体のアップデートに対応するため、プラグインも定期的に最新版へ更新する必要があります。この更新作業や、更新後に問題が発生しないかの確認(動作確認)に手間がかかります。
- 互換性の問題:WordPress本体のメジャーアップデートや、他のプラグインの更新により、特定のプラグインが動作しなくなる互換性の問題が生じることがあります。
リスクを最小限に抑える対策
これらのリスクを避けるためには、以下の点に注意することが重要です。
- 信頼できるソースからのみ導入する:WordPress公式プラグインディレクトリなど、信頼できる提供元からのみプラグインをダウンロードし、導入前に評価やレビュー、最終更新日、インストール数などを確認しましょう。
- 定期的な更新:WordPress本体、テーマ、そしてすべてのプラグインを常に最新の状態に保ちましょう。
- 不要なプラグインの削除:使用していないプラグインは無効化するだけでなく、サーバーから削除しましょう。
- 導入数を絞る:本当に必要な機能に絞り込み、プラグインの導入数は最小限に抑えましょう。
有料テーマはプラグインのリスク回避につながることがある
WordPressの有料テーマを使うことで、ある程度はプラグインのリスク回避につながることがありますが、完全にリスクを避けられるわけではありません。以下のポイントで詳しく解説します。
有料テーマで回避できるリスク
1. 基本機能がテーマに含まれている
有料テーマには、以下のような機能が最初から組み込まれていることが多いです:
- SEO対策
- デザインのカスタマイズ(色・フォント・レイアウト)
- SNS連携
- パンくずリスト
- 目次表示
- 広告管理
- カスタムウィジェット
このため、追加のプラグインを入れずに済む=プラグインによるバグやセキュリティリスクを減らせます。
それでもプラグインが必要なケース
高度な機能はプラグインが必要
- ECサイト機能(WooCommerce)
- 多言語化(Polylang、WPML)
- 会員制サイト(MemberPressなど)
- バックアップやセキュリティ(UpdraftPlus、Wordfence)
- 高速化(キャッシュ系プラグイン)
有料テーマでも、これらの機能まではカバーしきれません。つまり、信頼できるプラグイン選びは必須です。
⚠️ 注意点
| リスク | 有料テーマでの軽減可否 | コメント |
|---|---|---|
| プラグイン間の競合 | △ | 内蔵機能で代用できれば回避可 |
| セキュリティの脆弱性 | △ | プラグイン削減で多少減るが、ゼロではない |
| アップデートによる不具合 | △ | 有料テーマは保守されていることが多いが、プラグインとの相性次第 |
| サポートの欠如 | ◯ | 有料テーマはサポート付きが多く、安心感あり |
結論:リスクは減らせるがゼロにはできない
- 有料テーマで必要最低限の機能が揃えば、プラグインを減らせるのでリスク軽減につながります。
- ただし、どうしても必要なプラグインは信頼性・更新頻度・レビューをしっかり確認して使うことが重要です。
補足アドバイス
- テーマとプラグインの相性問題もあるため、有名なテーマ(例:SWELL、JIN:R、THE THORなど)+評判の良いプラグインの組み合わせが安心です。
- 子テーマを使うことで、カスタマイズ時のトラブルも回避しやすくなります。
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補足情報
- ザ・トール: SEOと収益化を最重視する設計で、アフィリエイターやブロガーに人気が高いテーマです。
- エマノン: 特にBtoBやサービス業など、Webからの顧客獲得(リードジェネレーション)を重視するビジネスサイト構築に適しています。
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