WordPressのダッシュボードにメモを残すカスタムコード
ダッシュボードにメモを残す
日々サイトの運用に携わると作業中に思いついたことをメモしておきたいことがあります。しかし、付箋やメモ用紙に残すと、どこにいったのかわからなくなることがよくあります。そこで、簡単なメモをダッシュボード上に残しておくためのスクリプトのご紹介です。
WordPressのダッシュボードにメモを残す方法はいくつかあります。ここでは、最も一般的な2つの方法をご紹介します。
1. 「クイックドラフト」ウィジェットを利用する方法
WordPressのダッシュボードには、デフォルトで「クイックドラフト」というウィジェットがあります。これは、下書きの投稿を素早く作成するための機能ですが、メモとして使うこともできます。
2. プラグインを利用する方法
専用のプラグインを使用すると、より多機能で、視覚的に見やすいメモを残すことができます。
おすすめのプラグイン:
- Dashboard Notepad: シンプルで使いやすいプラグインです。複数のメモを作成したり、色分けしたりできます。
- Simple Dashboard Notes: 複数のメモタブを作成できるため、情報を整理しやすいのが特徴です。
プラグインのインストール方法:
- WordPressのダッシュボードで、「プラグイン」→「新規追加」をクリックします。
- 検索窓に「Dashboard Notepad」や「Simple Dashboard Notes」など、使いたいプラグイン名を入力します。
- 表示されたプラグインの「今すぐインストール」ボタンをクリックし、インストールが完了したら「有効化」をクリックします。
3. カスタムコードで追加する方法
より高度な方法として、functions.php ファイルにコードを追加して、独自のメモウィジェットを作成することも可能です。ただし、この方法はテーマの更新でコードが消えてしまうリスクがあるため、子テーマを使うことを強く推奨します。
以下に、基本的なメモウィジェットを追加するサンプルコードを示します。
PHP
function my_custom_dashboard_widget() {
echo 'メモをここに書きます。HTMLタグも利用可能です。';
}
function add_my_custom_dashboard_widget() {
wp_add_dashboard_widget(
'my_custom_dashboard_widget',
'私のメモ',
'my_custom_dashboard_widget'
);
}
add_action('wp_dashboard_setup', 'add_my_custom_dashboard_widget');
Code language: PHP (php)
コードの挿入方法:
- WordPressのダッシュボードで、「外観」→「テーマファイルエディター」を開きます。
- 右側のファイル一覧から「テーマの関数 (functions.php)」を選択します。
- ファイルの末尾に上記のコードをコピー&ペーストして、「ファイルを更新」をクリックします。
注意: functions.phpを直接編集すると、サイトが動作しなくなるリスクがあります。必ずバックアップを取ってから作業してください。
まとめ
- 手軽にメモを残したい場合は、クイックドラフトを利用する。
- 複数のメモを管理したい、見やすくしたい場合は、プラグインをインストールする。
- 独自のメモウィジェットを作成したい場合は、カスタムコードを追加する。
ご自身の用途に合わせて、最適な方法を選んでみてください。
カスタムコードとは
WordPressのカスタムコードとは、WordPressのコアファイルやプラグイン、テーマを直接編集せずに、特定の機能を追加したり、既存の機能を変更したりするために記述されるPHP、JavaScript、CSSなどのコードのことです。
この方法を用いることで、WordPressのアップデートによって変更が上書きされるリスクを回避しつつ、サイトのカスタマイズ性を高めることができます。
主な種類と使い方
1. テーマの functions.php
WordPressのテーマには通常、functions.phpというファイルが含まれています。このファイルにPHPコードを追加することで、カスタム投稿タイプ、ショートコード、ウィジェット、管理画面の機能変更など、様々なカスタマイズが可能です。
2. カスタムプラグイン
より複雑で汎用性の高い機能を追加したい場合は、独自のカスタムプラグインを作成します。これは、サイト全体で利用したい機能や、テーマに依存しない機能に最適です。
3. フック(アクション・フィルター)
WordPressには、フックと呼ばれる仕組みがあります。これは、WordPressの処理の特定のタイミングでカスタムコードを実行するためのものです。
- アクションフック: 処理の特定のタイミングで何らかの動作を実行します。
- 例: 投稿が公開されたときに特定のメールを送信する。
- フィルターフック: WordPressが生成するデータ(コンテンツ、タイトルなど)を加工・変更します。
- 例: 投稿のコンテンツの最後に著作権情報を自動的に追加する。
なぜカスタムコードが必要なのか?
- 機能の拡張: サイトに独自の機能を追加したい場合。
- デザインの調整: テーマでは不可能な細かなデザイン調整を行いたい場合。
- パフォーマンスの最適化: 不要な機能を無効化したり、特定の処理を効率化したりする場合。
- メンテナンス性の向上: テーマやプラグインのアップデートに影響されない、安全なカスタマイズを実現する場合。
注意点
カスタムコードは非常に強力なツールですが、誤ったコードはサイト全体に不具合を引き起こす可能性があります。そのため、本番環境に適用する前に必ずテスト環境で動作確認を行い、バックアップを取ることを強く推奨します。
WordPressはカスタマイズしやすい

一般的に、WordPressはカスタマイズがしやすいと言える要素が多いです。
カスタマイズしやすい点
- テーマの豊富さ:
- デザインや機能があらかじめ組み込まれた「テーマ」が非常に多く、テーマを選ぶだけでサイトの見た目や基本的な機能を簡単に変更できます。
- カスタマイズ性に優れていることを売りにしているテーマ(例:SWELL, AFFINGER, Snow Monkeyなど)も多く、これらのテーマを使えばコードを触らずに設定画面から多くの調整が可能です。
- 最近はフルサイト編集(FSE)に対応したテーマもあり、より直感的にサイト全体を編集できます。
- プラグインによる機能追加:
- Webサイトに必要な様々な機能(問い合わせフォーム、セキュリティ対策、SEO対策、表示速度の改善など)を、プログラムの知識なしにプラグインを導入するだけで追加できます。
- CSSなどの知識があればさらに自由度が高い:
- HTMLやCSS、PHPといったウェブ制作の知識があれば、テーマファイルを直接編集したり、子テーマを作成したりすることで、さらに細部にわたる自由なカスタマイズが可能です。
注意点
- テーマ選びが重要:
- デザインを大きく変えたい場合や、特定の機能を追加したい場合、選んだテーマのカスタマイズの自由度が低いと、実現が難しかったり、余計な手間がかかったりすることがあります。
- 初心者の方は、直感的な操作や豊富な設定オプションがある「カスタマイズしやすい」と評判のテーマを選ぶと良いでしょう。
- 複雑な機能の実装には知識が必要:
- 非常に高度で特殊な機能や、テーマの標準設定にない大きな構造変更を行うには、やはりPHPなどのプログラミング知識が必要になります。
- この場合、専門の制作会社に依頼したり、自分でコードを編集するために学習したりする必要があります。
結論として、多くのカスタマイズは知識がなくても比較的簡単に行えますが、どこまで深く、細かくこだわるかによって難易度は変わってきます。
有料WordPressテーマはカスタマイズに有利
有料のWordPressテーマは一般的にカスタマイズに有利だと言えます。
主な理由としては、以下のような点があります。
- 豊富な機能と設定オプション:
- 有料テーマには、デザインやレイアウトを細かく調整するための専用機能や設定項目が豊富に用意されていることが多いです。
- プラグインをあまり使わなくても、枠線、吹き出し、装飾文字などの実用的な機能が使えるようになっていることが多く、初心者でも簡単にカスタマイズできます。
- デザインの自由度の高さ:
- 最初からプロが作成した洗練されたデザインテンプレートが用意されており、それをベースに色やレイアウトを比較的自由に調整できるテーマが多いです。
- 多くのテーマがブロックエディタ(Gutenberg)に完全対応し、より直感的にカスタマイズできるようになっています。
- サポートとマニュアルの充実:
- カスタマイズ方法やトラブルシューティングに関する詳細なマニュアルが整備されていたり、購入者向けのサポート(メールやフォーラムなど)が付いていることが多いため、困ったときに解決しやすいです。
- 技術的な優位性:
- SEO対策や高速表示など、サイト運営に重要な技術的要素が考慮されて設計されていることが多く、その上でカスタマイズも容易にできるように作られています。
無料テーマでも素晴らしいものはありますが、カスタマイズの自由度を上げようとすると、自分でCSSやHTMLなどの専門知識が必要になるケースや、利用できる機能に限界を感じることが少なくありません。
時間を節約し、効率的かつ高品質なサイトを構築したい場合は、初期投資として有料テーマを導入することが、結果的に大きなメリットとなることが多いです。
| テーマ名 | 主な特徴・強み | 適したサイト |
| ザ・トール (THE THOR) | 国内最高クラスのSEO最適化と高速表示 プロ仕様の美しいデザインを簡単に実現(着せ替え機能あり) アフィリエイトに役立つランキング作成機能やCTAが充実<記事装飾機能が豊富で、読みやすいコンテンツ作成を支援 | アフィリエイトブログ、本格的なメディアサイト、集客を重視するビジネスサイト |
| エマノン (Emanon) | Web集客・ビジネス利用に特化した機能が豊富 CTA(行動喚起)、LP(ランディングページ)、メルマガ専用ページなどを簡単に作成 企業サイト、オウンドメディアに適したデザイン WooCommerce対応でネットショップにも利用可能(Premium) | コーポレートサイト、企業ブログ、オウンドメディア、リード獲得を目的としたビジネスサイト |
| ストークSE (STORK SE) | 「誰が使っても美しいデザイン」を追求したモバイルファースト設計 シングルカラム(1カラム)レイアウトに特化し、コンテンツへの集中度が高い ブロックエディタに最適化され、直感的な操作が可能 シンプルかつ洗練されたデザインで、汎用性が高い | 商品・サービスのブランディングサイト、ミニマルな企業サイト、シンプルで美しいブログ |
| リキッドプレス (LIQUID PRESS) | 用途別に豊富なテーマ(マガジン、コーポレートなど)が用意されている 高いSEO対策と構造化データ対応 多言語対応機能(LIQUID CORPORATEなど) カスタマイザーでの直感的な編集が可能 | メディアサイト(ブログ)、多言語対応が必要な企業サイト、目的に合わせたテーマを選びたいサイト |
補足情報
- ザ・トール: SEOと収益化を最重視する設計で、アフィリエイターやブロガーに人気が高いテーマです。
- エマノン: 特にBtoBやサービス業など、Webからの顧客獲得(リードジェネレーション)を重視するビジネスサイト構築に適しています。
- ストークSE: モバイルでの見やすさに徹底的にこだわり、余計な装飾を排したデザインが特徴です。商品の魅力を際立たせたいサイトにも向いています。
- リキッドプレス: 豊富なラインナップの中から目的特化型のテーマを選べるのが大きなメリットです。例えば、ニュースサイトならLIQUID MAGAZINE、企業サイトならLIQUID CORPORATEなどがあります。





