WordPressをメンテナンスしたいときのプラグインをとりまとめ

WordPressをメンテナンス

WordPressはCMSと呼ばれシステム的にHTMLページを出力しています。その為定期的にメンテナンスしておく必要があります。メンテナンスが必要な理由は、安定して運用し続けるためです。WordPressは突然のトラブルに見舞われることも少なくありません。そのため、万が一に備えてメンテナンスが必要になってくるのです。WordPressを動作させるためのサーバーも、さまざまな技術を寄せ集めてできています。そのため、トラブルの種類も多岐にわたり、広い知識や専門技術がなければ対応できないこともあります。トラブルを早期に発見し安定して使い続けるには、定期的なメンテナンス作業を心がけましょう。

設定エラーと問題を検出「Health Check & Troubleshooting」

Health Check & TroubleshootingはWordPress に対してさまざまなチェックを実行して、一般的な設定エラーと既知の問題を検出する機能と、プラグインとテーマに個別のチェック機能を追加するプラグインです。チェックした結果の内容はテーマ、プラグインのサポート担当者、または公式の WordPress.org サポートフォーラムで、WordPress およびサーバー設定に関する情報を簡単に共有できます。

WordPressプラグイン「Health Check & Troubleshooting」は、WordPressサイトの健全性をチェックし、問題の切り分けと解決を支援するための公式プラグインです。

主な機能は以下の通りです。

  • サイトヘルスチェック:
    • WordPressのバージョン、PHPのバージョン、データベースの接続状況など、サイトの基本的な状態を診断します。
    • パフォーマンスやセキュリティに関する推奨事項を表示します。
  • トラブルシューティングモード:
    • あなただけが見える状態で、全てのプラグインを一時的に無効化し、デフォルトテーマに切り替えることができます。
    • これにより、プラグインやテーマの競合が原因で発生している問題を特定するのに役立ちます。サイト訪問者には通常通り表示されます。
    • プラグインを一つずつ有効化していくことで、問題の原因となっているプラグインを特定できます。
  • ツール:
    • ファイル整合性チェック: WordPressのコアファイルが改ざんされていないかを確認します。
    • メールチェック: WordPressから正常にメールを送信できるかテストします。
    • PHP情報: サーバーのPHPの設定情報を確認できます。
    • プラグイン互換性: 将来のPHPバージョンとの互換性をチェック(ベータ機能の場合あり)。
    • デバッグログ: WordPressのエラーログを表示します。

このプラグインを使用することで、WordPressサイトで発生した問題の原因を特定しやすくなり、よりスムーズなトラブルシューティングが可能になります。

もし、WordPressサイトで何か不具合が発生している場合は、このプラグインをインストールして利用してみることをお勧めします。

リンク切れをチェック「Broken Link Checker」

Broken Link Checkerはリンク切れをチェックしてくれるWordPressプラグインです。リンク切れはクローラーの巡回に悪影響を与えたりユーザーの利便性を損ねたりします。ページ数が多いと手作業でチェックするのは大変です。自動でリンク切れを教えてくれます。リンク切れをチェックし知らせしてくれたり、修正してくれたりしてくれます。リンクが切れていると、SEOにもにも好ましくありませんし(クローラーの巡回を妨げてしまうことや管理ができていない低品質なサイトと評価されてしまうこともあります)訪問者をガッカリさせてしまいます。

WordPressプラグイン「Broken Link Checker」は、あなたのWordPressサイト内のリンク切れを自動的に検出し、通知してくれる便利なツールです。

主な機能:

  • リンク切れの自動検出: サイト内の内部リンクと外部リンクを定期的にチェックし、リンク切れを発見するとダッシュボードやメールで通知してくれます。
  • リンク切れ箇所の特定: どの投稿やページにリンク切れがあるかを特定できます。
  • リンクの編集・削除: プラグインの画面から、リンク切れのURLを編集したり、リンクを削除したりできます。
  • リダイレクトの設定: リンク切れを修正する代わりに、新しいURLへリダイレクト設定することも可能です。
  • 検索エンジンへの配慮: リンク切れのリンクに nofollow 属性を自動的に追加し、検索エンジンがリンク切れのページを辿らないように設定できます。
  • カスタマイズ可能な設定: チェック頻度や通知方法などを細かく設定できます。

利用するメリット:

  • ユーザーエクスペリエンスの向上: リンク切れをなくすことで、訪問者が快適にサイトを閲覧できるようになります。
  • SEO対策: リンク切れはSEOに悪影響を与える可能性があるため、それを防ぐことができます。
  • サイト管理の効率化: 手動でリンク切れを探す手間が省けます。

注意点:

  • サーバーへの負荷: リンクチェックの際にサーバーに負荷がかかる場合があります。特に大規模なサイトでは、チェック頻度を調整するなどの対策が必要になることがあります。
  • アフィリエイトリンクのチェック: プラグインの設定によっては、アフィリエイトリンクの切れを検知できない場合があります。

インストール方法:

WordPressの管理画面から「プラグイン」>「新規追加」で「Broken Link Checker」を検索し、インストールして有効化します。

投稿とページを切り替え「Post Type Switcher」

Post Type Switcher は、投稿の編集画面に投稿タイプを選択するドロップダウンを追加して、投稿タイプを変更できるようにするプラグインです。編集中の投稿でも、投稿タイプを切り替えられます。投稿、固定ページ、添付ファイル、カスタム投稿タイプを相互に変換できます。

WordPressプラグイン「Post Type Switcher」は、投稿や固定ページ、カスタム投稿タイプといったWordPressの投稿タイプを、編集画面やクイック編集画面から簡単に切り替えることができる便利なプラグインです。

主な機能:

  • 簡単な切り替え: 投稿編集画面の公開ボックス内、または投稿一覧のクイック編集から、ドロップダウンメニューで投稿タイプを選択するだけで変更できます。
  • 一括編集: 複数の投稿を選択し、一括操作から投稿タイプをまとめて変更することも可能です。
  • 多様な投稿タイプに対応: 通常の投稿、固定ページだけでなく、カスタム投稿タイプ間の変更もサポートしています。
  • データの保持: 投稿タイプを変更しても、投稿IDやスラッグは基本的に引き継がれます。カテゴリーやタグ、カスタムタクソノミーなどの情報も保持されます。
  • プラグイン停止後も有効: 一度変更した投稿タイプは、プラグインを停止しても元の投稿タイプに戻ることはありません。

利用シーンの例:

  • 誤って「固定ページ」として作成した記事を「投稿」に変更したい場合。
  • 作成したコンテンツを、後から作成したカスタム投稿タイプに移行したい場合。
  • テスト的に作成した投稿を別の投稿タイプに変更したい場合。

インストール方法:

WordPressの管理画面から「プラグイン」>「新規追加」で「Post Type Switcher」を検索し、インストールして有効化します。

投稿やカテゴリーのページURLを表示「Show Pages URL List」

Show Pages URL ListはWordPress サイトのすべてのページを表示し、URL も表示できるシンプルなWordPressプラグインです。このプラグインを使用すると、すべての Web サイト ページ、投稿、カテゴリを各ページの URL とともに整理して表示するオプションが得られます。ページ ビュー ページ、編集ページ、要素または編集ページに移動できる高速編集ボタンを利用することもできます。

WordPressプラグイン「Show Pages URL List」は、WordPressサイトのすべての固定ページのURLを一覧表示するためのシンプルなプラグインです。

このプラグインを有効化すると、WordPressの管理画面に専用のメニューが追加され、そこからサイト内のすべての固定ページのURLを簡単に確認できます。

主な機能:

  • 固定ページのURLを一覧表示: サイトに存在するすべての固定ページのURLをリスト形式で表示します。
  • シンプルな操作: 特に設定なども必要なく、有効化するだけで利用できます。

どのような場合に便利か:

  • サイト全体のページ構成を把握したい場合
  • 特定ページのURLをすぐに確認したい場合
  • サイトマップ作成の参考情報として利用したい場合

より高度な機能(CSVエクスポートなど)を持つ類似のプラグインも存在しますが、「Show Pages URL List」はその名の通り、シンプルに固定ページのURLリストを表示することに特化しています。

プラグインのリスクを回避する

WordPressプラグインの利用には、ウェブサイトの機能拡張というメリットがある一方で、いくつかのセキュリティ安定性に関するリスクが伴います。

主なリスク

1. セキュリティの脆弱性

プラグインにセキュリティ上の欠陥(脆弱性)が含まれていると、それを悪用したサイバー攻撃の標的になる可能性があります。

  • 不正アクセス・サイトの改ざん:脆弱性を突かれて管理画面に不正アクセスされたり、ウェブサイトの内容が改ざんされたりします。
  • 情報漏洩:ユーザーの個人情報や機密データが盗み出されるリスクがあります。
  • マルウェア感染:悪意のあるコードやマルウェアを仕込まれ、サイト訪問者に被害が及んだり、サイトがDDoS攻撃などの犯罪の踏み台に利用されたりする可能性があります。
  • 未更新のプラグイン:開発が停止されたり、長期間更新されていないプラグインは、既知の脆弱性が修正されないまま放置され、特に危険性が高まります。

2. ウェブサイトの安定性・パフォーマンスへの影響

  • 動作の競合(コンフリクト):複数のプラグイン同士、またはWordPress本体やテーマとの相性が悪く、機能不全やレイアウトの崩れ、エラーが発生することがあります。
  • 表示速度の低下:特に多くのプラグインを導入しすぎると、ウェブサイトの読み込みに必要なリソースが増加し、表示速度が遅くなることがあります。

3. メンテナンスの手間とコスト

  • 更新の必要性:セキュリティを維持し、WordPress本体のアップデートに対応するため、プラグインも定期的に最新版へ更新する必要があります。この更新作業や、更新後に問題が発生しないかの確認(動作確認)に手間がかかります。
  • 互換性の問題:WordPress本体のメジャーアップデートや、他のプラグインの更新により、特定のプラグインが動作しなくなる互換性の問題が生じることがあります。

リスクを最小限に抑える対策

これらのリスクを避けるためには、以下の点に注意することが重要です。

  • 信頼できるソースからのみ導入するWordPress公式プラグインディレクトリなど、信頼できる提供元からのみプラグインをダウンロードし、導入前に評価やレビュー、最終更新日、インストール数などを確認しましょう。
  • 定期的な更新:WordPress本体、テーマ、そしてすべてのプラグインを常に最新の状態に保ちましょう。
  • 不要なプラグインの削除:使用していないプラグインは無効化するだけでなく、サーバーから削除しましょう。
  • 導入数を絞る:本当に必要な機能に絞り込み、プラグインの導入数は最小限に抑えましょう。

有料テーマはプラグインのリスク回避につながることがある

WordPressの有料テーマを使うことで、ある程度はプラグインのリスク回避につながることがありますが、完全にリスクを避けられるわけではありません。以下のポイントで詳しく解説します。

有料テーマで回避できるリスク

1. 基本機能がテーマに含まれている

有料テーマには、以下のような機能が最初から組み込まれていることが多いです:

  • SEO対策
  • デザインのカスタマイズ(色・フォント・レイアウト)
  • SNS連携
  • パンくずリスト
  • 目次表示
  • 広告管理
  • カスタムウィジェット

このため、追加のプラグインを入れずに済む=プラグインによるバグやセキュリティリスクを減らせます。

それでもプラグインが必要なケース

高度な機能はプラグインが必要

  • ECサイト機能(WooCommerce)
  • 多言語化(Polylang、WPML)
  • 会員制サイト(MemberPressなど)
  • バックアップやセキュリティ(UpdraftPlus、Wordfence)
  • 高速化(キャッシュ系プラグイン)

有料テーマでも、これらの機能まではカバーしきれません。つまり、信頼できるプラグイン選びは必須です。

⚠️ 注意点

リスク有料テーマでの軽減可否コメント
プラグイン間の競合内蔵機能で代用できれば回避可
セキュリティの脆弱性プラグイン削減で多少減るが、ゼロではない
アップデートによる不具合有料テーマは保守されていることが多いが、プラグインとの相性次第
サポートの欠如有料テーマはサポート付きが多く、安心感あり

結論:リスクは減らせるがゼロにはできない

  • 有料テーマで必要最低限の機能が揃えば、プラグインを減らせるのでリスク軽減につながります。
  • ただし、どうしても必要なプラグインは信頼性・更新頻度・レビューをしっかり確認して使うことが重要です。

補足アドバイス

  • テーマとプラグインの相性問題もあるため、有名なテーマ(例:SWELL、JIN:R、THE THORなど)+評判の良いプラグインの組み合わせが安心です。
  • 子テーマを使うことで、カスタマイズ時のトラブルも回避しやすくなります。

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