Advanced Excerptは抜粋をカスタマイズできるプラグイン
Advanced Excerptとは
WordPressプラグインのAdvanced Excerptは、WordPressの投稿の抜粋(Excerpt)をより詳細に、そして柔軟に制御するためのプラグインです。
WordPressのデフォルトの抜粋機能は、いくつかの制限があります。例えば、通常はHTMLタグがすべて削除されてしまうため、強調表示やリストなどの書式が失われます。また、抜粋の長さも固定されていて、調整の自由度が低い場合があります。
Advanced Excerptプラグインは、これらのデフォルトの抜粋機能の課題を解決し、以下のような機能を提供します。
- HTMLマークアップの保持: 抜粋内にHTMLタグを保持するかどうか、または特定のタグのみを保持するかどうかを選択できます。これにより、抜粋でも記事の書式をある程度維持できます。
- 抜粋の長さの制御: 文字数または単語数で抜粋の長さを指定できます。これにより、表示される抜粋の長さを細かく調整できます。
- 「続きを読む」リンクのカスタマイズ: 抜粋の最後に表示される「続きを読む」リンクのテキストを自由に設定したり、リンクを挿入するかどうかを制御したりできます。
- 省略記号のカスタマイズ: 抜粋の最後に表示される省略記号(例: 「…」)を変更できます。
- 「リアルな」テキストのカウント: HTMLタグはカウントせずに、純粋なテキストのみで抜粋の長さを計算します。
- 句読点の考慮: 抜粋が単語や文章の途中で途切れることなく、自然な形で終了するように調整できます。
- カスタム抜粋の扱い: 手動で作成された抜粋に対しても、設定を適用するかどうかを選択できます。
Advanced Excerptを使用することで、ホームページ、アーカイブページ、検索結果など、記事の抜粋が表示されるあらゆる場所で、より魅力的で読みやすい抜粋を作成することができます。これにより、ユーザーエクスペリエンスの向上や、サイトのSEO対策にも貢献することが期待できます。
Advanced Excerptの使い方
Advanced Excerptプラグインは、WordPressの抜粋(Excerpt)機能を拡張し、より詳細な制御を可能にするものです。通常、WordPressの抜粋は文字数制限があったり、HTMLタグが除去されたりしますが、Advanced Excerptを使うと、これらの動作をカスタマイズできます。
具体的な使い方を以下にまとめます。
1. インストールと有効化
まず、WordPressの管理画面からAdvanced Excerptをインストールして有効化します。
- WordPress管理画面にログインします。
- 「プラグイン」>「新規追加」をクリックします。
- 検索ボックスに「Advanced Excerpt」と入力し、検索します。
- Advanced Excerptプラグインが表示されたら、「今すぐインストール」をクリックします。
- インストールが完了したら、「有効化」をクリックします。
2. 設定画面へのアクセス
有効化後、設定画面にアクセスします。
- WordPress管理画面の左メニューから「設定」>「Excerpt」をクリックします。
3. 主要な設定項目と使い方
Advanced Excerptの設定画面では、主に以下の項目を設定できます。
a. Excerpt Length (抜粋の長さ)
- Length: 抜粋の長さを文字数または単語数で指定します。デフォルトでは、WordPressの抜粋は単語数で設定されていますが、Advanced Excerptではより細かく制御できます。
- 例: 「200」と入力し、「characters」を選択すると、200文字までの抜粋が表示されます。
- Length type: 「characters」(文字数)または「words」(単語数)を選択します。
b. Excerpt End (抜粋の末尾)
- Read More link text: 抜粋の末尾に表示される「続きを読む」リンクのテキストを指定します。
- 例: 「… 続きを読む」「詳細はこちら」など。
- Add “Read More” link to Excerpt: 抜粋の末尾に「続きを読む」リンクを追加するかどうかをチェックボックスで選択します。
- Add “Read More” link to content: 投稿本文の末尾に「続きを読む」リンクを追加するかどうかをチェックボックスで選択します。
c. HTML Tags (HTMLタグの扱い)
Advanced Excerptの最も強力な機能の一つです。通常、WordPressの抜粋はHTMLタグがすべて除去されますが、Advanced Excerptでは残したいHTMLタグを指定できます。
- Allowed HTML Tags: 抜粋に残したいHTMLタグをカンマ区切りで入力します。
- 例:
<a>, <strong>, <em>, <ul>, <ol>, <li>
など。 - これらを指定することで、抜粋内でもリンクや強調、リストなどが表示されるようになります。
- 例:
- Strip Shortcodes: ショートコードを抜粋から除去するかどうかをチェックボックスで選択します。通常は除去することが推奨されます。
- No Custom Excerpt: カスタム抜粋が設定されている場合でも、Advanced Excerptの設定を強制的に適用するかどうかを選択します。
d. Other Settings (その他の設定)
- Force Excerpts: 抜粋が手動で作成されていない投稿に対しても、Advanced Excerptの設定を強制的に適用するかどうかを決定します。
- Disable on feed: RSSフィードでAdvanced Excerptの機能を無効にするかどうかを選択します。
- Disable on search: 検索結果ページでAdvanced Excerptの機能を無効にするかどうかを選択します。
4. 設定の保存
設定を変更したら、必ず画面下部の「変更を保存」ボタンをクリックして設定を適用してください。
5. 実際の表示確認
設定後、フロントエンド(ウェブサイトの訪問者が見るページ)で投稿一覧ページやアーカイブページなどを確認し、抜粋が意図した通りに表示されているかを確認してください。
Advanced Excerptを使うメリット
- HTMLタグの保持: 抜粋に装飾やリンクを含めることができるため、より魅力的な抜粋を作成できます。
- 抜粋の長さの柔軟な制御: 文字数または単語数で抜粋の長さを正確に制御できます。
- 「続きを読む」リンクのカスタマイズ: リンクテキストを自由に変更でき、ユーザーエクスペリエンスを向上させます。
- ショートコードの除去: 抜粋に不要なショートコードが表示されるのを防ぎます。
Advanced Excerptは、WordPressの抜粋機能をより強力に、そして柔軟にしたい場合に非常に役立つプラグインです。ぜひこれらの設定を参考に、ご自身のサイトに合った抜粋表示をしてみてください。
Advanced Excerptの注意点
WordPressプラグイン「Advanced Excerpt」をご利用の際に注意すべき点はいくつかあります。以下に主な点をまとめました。
1. テーマや他のプラグインとの競合
- 抜粋機能の重複: WordPressには標準で抜粋機能が備わっています。テーマによっては独自の抜粋表示機能を実装している場合もあります。Advanced Excerptを導入することで、これらの機能と競合し、意図しない表示になったり、どちらか一方の機能が正常に動作しなくなる可能性があります。
- JavaScript/CSSの競合: Advanced Excerptが使用するJavaScriptやCSSが、他のプラグインやテーマのスクリプトと競合し、レイアウトの崩れや機能不全を引き起こすことがあります。
2. カスタムフィールドの扱い
- Advanced Excerptは、主に投稿本文(
the_content
)から抜粋を生成することを目的としています。カスタムフィールドに保存されたテキストからは、デフォルトでは抜粋を生成しません。カスタムフィールドの内容も抜粋に含めたい場合は、別途フックやフィルターを使って対応する必要があるかもしれません。
3. HTMLタグの除去と保持
- Advanced Excerptは、抜粋から特定のHTMLタグを除去したり、保持したりする設定が可能です。しかし、意図しないタグが除去されてレイアウトが崩れたり、逆に保持されてデザインを損ねたりする可能性もあります。設定をよく確認し、適切に調整する必要があります。特に、
<iframe>
や<script>
などの埋め込みコードを含む場合、これらが除去されると表示が崩れる可能性があります。
4. 文字数制限と文字化け
- 日本語環境での文字数制限は、半角英数字と全角文字でカウント方法が異なる場合があります。Advanced Excerptの設定で指定した文字数が、期待通りの長さにならないことがあります。
- マルチバイト文字(日本語など)の途中で抜粋が切れると、文字化けや表示崩れの原因となることがあります。Advanced Excerptは、この問題を緩和するための設定(「抜粋の末尾に全単語を追加する」など)を提供していることが多いですが、それでも完全に防げない場合もあります。
5. パフォーマンスへの影響
- 多くの記事で抜粋を生成する場合、特に複雑な処理を行うように設定していると、サイトの表示速度にわずかながら影響を与える可能性があります。キャッシュプラグインとの併用を検討するなど、パフォーマンス対策も考慮に入れると良いでしょう。
6. 設定の確認とテスト
- Advanced Excerptを有効化したら、必ずサイトの様々なページ(トップページ、アーカイブページ、検索結果ページなど)で抜粋が正しく表示されるかを確認してください。
- 特に、異なる投稿タイプやカスタム投稿タイプを使用している場合は、それらの抜粋も確認することが重要です。
- 設定を変更した際には、その都度表示を確認し、問題がないことを確認しましょう。
7. テーマの変更やプラグインのアップデート時
- テーマを新しいものに変更したり、他のプラグインやWordPress本体をアップデートしたりする際には、Advanced Excerptが正常に動作し続けるか再確認が必要です。予期せぬ競合や不具合が発生する可能性があります。
これらの注意点を考慮し、Advanced Excerptを適切に設定・運用することで、より効果的にウェブサイトの抜粋表示を管理することができます。
プラグインが最小でも魅力的なウェブサイトが作成できる
WordPressの有料テーマは、プラグインに関して有利になる点がいくつかあります。
主に、多機能性や開発者による配慮により、プラグインの数を減らしたり、特定の機能での競合や相性を気にしなくて済むという利点があります。
■有料テーマがプラグインで有利な点
1. 独自機能の搭載によるプラグイン削減
多くの有料テーマは、以下のようなブログ運営やサイト制作に必要な機能をテーマ自体に標準搭載しています。
- SEO対策機能(構造化データ対応、メタタグ設定など)
- 高速化機能(キャッシュ機能、CSS/JS最適化など)
- 装飾機能(ボックス、ボタン、アコーディオンなどの独自ブロックやショートコード)
- 広告管理機能
- SNS連携機能
これらの機能がテーマに含まれているため、個別のプラグインをインストールする必要がなくなります。結果として、サイトの表示速度向上や管理の簡素化につながります。
2. 独自プラグインとの連携・互換性の保証
一部の有料テーマは、テーマ専用の公式プラグインを提供している場合があります。これは、テーマの機能をさらに拡張しつつ、テーマとの互換性が保証されているため、機能の競合や不具合のリスクを最小限に抑えられます。
3. プラグインとの競合が起こりにくい設計
有料テーマは、一般的に主要な人気プラグイン(例:SEOプラグイン、セキュリティプラグイン、フォームプラグインなど)との互換性を考慮して設計・開発されています。そのため、無料テーマと比較して、テーマ側の機能とプラグイン側の機能が干渉し合って不具合が発生するリスクが低い傾向にあります。
4. サポート体制の充実
有料テーマの多くは購入者向けのサポート(フォーラムやメールサポートなど)が充実しています。プラグインを導入した際に不具合が発生した場合でも、開発元に相談できるため、問題解決がスムーズに進むことが多いです。
注意点もあります
- 機能の重複: テーマに標準搭載されている機能と同等の機能を持つプラグインをインストールすると、機能が競合してサイトが不安定になったり、表示が崩れたりする可能性があります。有料テーマを使用する際は、テーマの標準機能とプラグインの機能が重複しないか確認が必要です。
- テーマ依存の機能: テーマに含まれる機能は、テーマを切り替えると使えなくなることがあります。特に独自ブロックやショートコードで作成した部分は、テーマ変更時にレイアウトが崩れやすいので注意が必要です。
テーマ名 | 主な特徴・強み | 適したサイト |
ザ・トール (THE THOR) | 国内最高クラスのSEO最適化と高速表示 プロ仕様の美しいデザインを簡単に実現(着せ替え機能あり) アフィリエイトに役立つランキング作成機能やCTAが充実<記事装飾機能が豊富で、読みやすいコンテンツ作成を支援 | アフィリエイトブログ、本格的なメディアサイト、集客を重視するビジネスサイト |
エマノン (Emanon) | Web集客・ビジネス利用に特化した機能が豊富 CTA(行動喚起)、LP(ランディングページ)、メルマガ専用ページなどを簡単に作成 企業サイト、オウンドメディアに適したデザイン WooCommerce対応でネットショップにも利用可能(Premium) | コーポレートサイト、企業ブログ、オウンドメディア、リード獲得を目的としたビジネスサイト |
ストークSE (STORK SE) | 「誰が使っても美しいデザイン」を追求したモバイルファースト設計 シングルカラム(1カラム)レイアウトに特化し、コンテンツへの集中度が高い ブロックエディタに最適化され、直感的な操作が可能 シンプルかつ洗練されたデザインで、汎用性が高い | 商品・サービスのブランディングサイト、ミニマルな企業サイト、シンプルで美しいブログ |
リキッドプレス (LIQUID PRESS) | 用途別に豊富なテーマ(マガジン、コーポレートなど)が用意されている 高いSEO対策と構造化データ対応 多言語対応機能(LIQUID CORPORATEなど) カスタマイザーでの直感的な編集が可能 | メディアサイト(ブログ)、多言語対応が必要な企業サイト、目的に合わせたテーマを選びたいサイト |
補足情報
- ザ・トール: SEOと収益化を最重視する設計で、アフィリエイターやブロガーに人気が高いテーマです。
- エマノン: 特にBtoBやサービス業など、Webからの顧客獲得(リードジェネレーション)を重視するビジネスサイト構築に適しています。
- ストークSE: モバイルでの見やすさに徹底的にこだわり、余計な装飾を排したデザインが特徴です。商品の魅力を際立たせたいサイトにも向いています。
- リキッドプレス: 豊富なラインナップの中から目的特化型のテーマを選べるのが大きなメリットです。例えば、ニュースサイトならLIQUID MAGAZINE、企業サイトならLIQUID CORPORATEなどがあります。